第76回全国高等学校卓球選手権大会
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ニュース  大会最終日:8月14日

男子シングルスは水谷隼が制覇、三冠王に! 〜松平健太との最高峰対決を制す〜



水谷隼が三冠王に!

 大会最終日、男子シングルスは準々決勝〜決勝が行われた。
 男子決勝は、第1シードの水谷隼と第2シードの松平健太の青森山田勢の同士打ちに。ともに世界選手権日本代表、水谷はインターハイ男子で史上初めて現役の全日本チャンピオンとして大会に挑み、松平は世界ジュニア王者として多くの注目を集めた中での決勝となった。

 ゲームは序盤、松平が上からかぶせて2-5とリードする。しかし水谷は慌てず柔らかいつなぎでかわして9-9に追い付く。ここで松平がフォア攻めで9-10とゲームポイントを奪うが、水谷がフットワークでしのいで逆転し、14-12で第1ゲームを先行した。続く第2ゲームも立ち上がりは松平がフォアに揺さぶって、5-8とリード。しかし動きに余裕のある水谷が中陣から両ハンドで立ち向かって8-8に追い付く。ここでも水谷が巧みなブロックとしのぎでポイントを重ねて、11-9で連取した。
 このままでは水谷のペースにはまる松平。第3ゲームは序盤から攻勢をかけて2-5、3-7と引き離して、1ゲームを取り返した。
 すると松平は水谷の両ハンドの距離感をつかんで、4-6、5-9、6-10とした。点差が付いて隙が出た松平に対して、水谷はあきらめない姿勢を見せる。先にかけて大きなラリーに持ち込んで松平のミスを誘って、9-10と追いすがる。ここで慌てた松平がまさかのサービスミスで10-10に。水谷はこの場面でもフォアハンドで動いて連続ドライブを決めて、12-10で奪い取って、三冠制覇に王手をかけた。
 こうなると完全に水谷のペース。持ち前の多彩なテクニックとブロック、抜群のフットワークで松平の強打を封じる。焦る松平に凡ミスが続いて5-2となり、思わずタイムを入れる。しかし水谷の流れは止まらずに、このまま一気に押し切った。
 結局、このゲームも11-7で水谷が快勝して栄冠をゲット。3年目にして念願のシングルス初優勝を飾るとともに、学校対抗、男子ダブルスと合わせて三冠王に輝いた。



隙のないプレーで最高峰の戦いを制した


全日本王者の貫録を見せた

世界Jr王者、攻め込んだが・・・


待望のウイニングボールをゲット!


3位は江藤遼(明豊)と松平賢二(青森山田)が入賞



江藤、ヤマダのベスト4独占を阻止

松平賢二は兄弟対決で散る


−準決勝第1試合、水谷が江藤の強打を封じた−


 準決勝第1試合は、第1シードの水谷と、ダブルス3位の江藤が対戦した。
 ゲームは序盤から水谷のうまさ光った。フルスイングの両ハンドドライブに定評がある江藤に対して、うまく距離を取ってフィッシュとブロックで応戦する。水谷は無理に打ち合わず、要所でしっかり決める展開で2ゲームを連取した。
 江藤は渾身のフルスイング強打を仕掛けて第3ゲームを取り返したが、これが精一杯の抵抗だった。
 第4・5ゲームは、水谷が再び安定した攻守で主導権を握り、いずれも6本で快勝。自身初の決勝進出を決めた。



水谷が強打をかわした

江藤は攻めきれず・・・


−準決勝第2試合、松平兄弟対決は弟・健太に軍配−



松平兄弟の対決は、健太が勝利

 準決勝第2試合は、松平賢二と松平健太の兄弟ガチンコ対決となった。
 注目の立ち上がり、両者とも全力のプレーで好ラリーが展開される。第1ゲームは弟・健太が速さで上回って11-9で競り勝って先行した。続く第2ゲームは兄・賢二のフットワークが冴えて9-11で取り返して1−1のタイに。
 第3ゲームは6-6から健太が両ハンド攻撃で9-6と引き離して、2−1とリードを奪った。すると第4ゲームは健太が巧みなブロックで7-3とリードするが、賢二が意地の連続ドライブで8-9とひっくり返す。しかし、続くラリーで強引に攻めて9-9となると、健太がサービスエースを決めて、3−1と王手をかけた。
 こうなると健太のペース。止める、弾く、伸ばすという多彩なブロック技術で9-5と大きく引き離したところで、賢二がたまらずタイムアウト。先輩として、兄として、このまま負けるわけにはいかない賢二。とにかく動いてドライブを連発し、意地でジュースに追い付いた。ここで11-11からのラリーで大きく揺さぶられてロビングした健太、ラケットの端に当たったボールが変化して高く浮いた。このボールを賢二がジャンプしてスマッシュしたが、わずかにオーバーして12-11とマッチポイント。最後は健太がしっかり踏み込んでフルスイングバックドライブを決めて、兄弟対決に終止符を打った。



多彩なブロック技術で兄を圧倒

意地の猛攻も、弟に及ばず・・・


−準々決勝4試合、大きな波乱なく−



水谷が猛攻で伊積を一蹴

 準々決勝4試合とも大きな波乱はなかった。
 第1試合、水谷vs伊積(遊学館)。学校対抗で伊積・盛田に苦湯を飲まされている水谷は、そのうっぷんを晴らすかのごとく怒濤の攻めを展開して、伊積を一蹴した。
 第2試合は、江藤vs上田(青森山田)。威力あるドライブが持ち味の両選手、大きく打ち合って中盤まで互角の展開で2−2に。ここから江藤がうまく攻守を切り替えて、青森山田の4強独占を阻んだ。
 第3試合、松平賢二vs王子康(青森山田)。同士打ちはいずれのゲームもドライブ合戦となるが、前陣でのカウンターを織り交ぜた松平がストレート勝ち。
 第4試合、松平健太vs斉熙(希望が丘)。好試合が期待されたが、松平が台について先手を取って主導権を握る。斉熙のループをうまく処理して4−1で快勝した。



江藤が上田に打ち勝ち、ヤマダの牙城を崩す


サービスとカウンターで健闘した伊積

1年生の上田がベスト8に


王子康はラリーで敗れた

斉熙は健太に及ばず



女子シングルスは若宮三紗子が初優勝! 〜決勝で徐珍に奇跡の大逆転〜



若宮三紗子が奇跡の初優勝!

 女子シングルス決勝は若宮三紗子(尽誠学園)と徐珍(中村学園女)の対戦となり、若宮が徐珍に大逆転勝利を収めた。
 第1ゲーム、強打の精度と威力で上回る徐珍がペースを握って4-6、5-7とリードを保つ。ここで若宮が得意のカウンターを決めて7-8とひっくり返す。ここから両者譲らずジュースにもつれるが、しっかりプレーする徐珍が上回り、1ゲームを先取した。
 これで流れをつかんだ徐珍は、回転がかかったスピードドライブと弾くバック強打で若宮を広角に振り回す。第2ゲームは4-11、第3ゲームは1-11で圧倒し、一気に王手をかけた。
 あとがなくなった若宮だが、勝機を見いだせないまま徐珍の強打を浴びて、6-9と土俵際に追い込まれたところでタイムを取る。ベンチで安藤監督とともに気持ちを落ち着かせた若宮、ここから無心の強打を連発する。すると徐珍は急に固くなって防戦となり、若宮が5本連取して11-9で逆転。なんとか1ゲームをもぎ取った。
 しかし、第5ゲームは再び徐珍が前陣でうまく揺さぶって、3-7とリードする。テンポを合わせると主導権が握れない若宮は、初球で無理せず回転重視の攻撃で8-10と逆転し、2−3まで追い付いた。これでようやく互角の雰囲気となり、若宮の強打がよみがえる。第6ゲームは11-8で取り返して、ゲームオールに持ち込んだ。
 ゲームオールまでもつれるよもやの展開となった決勝戦。最終ゲームは両者の気持ちがぶつかり合って、一進一退で4-4に。ここで若宮がサービスエースを奪って5-4でチェンジエンド。流れに乗る若宮は、徐珍の猛攻を我慢して耐え、必死のブロックで防いで6-4とリード。このまま保って7-10と逆王手をかけた。
 最後は若宮のドライブを徐珍が止め切れずネットに引っかけてゲームセット。序盤の危機的状況を乗り越えた若宮が奇跡的な大逆転勝利。



徐珍が一気に王手をかけた


正確な強打で揺さぶるも・・・

無心のプレーが流れを変えた


そして栄光の瞬間、監督と笑顔で握手!


3位は北岡エリ子(土佐女子)と石垣優香(秀光)が入賞



1年生北岡がベスト4

石垣は準決勝で散る


−準決勝第1試合、徐珍が北岡のカットを圧倒−


 準決勝第1試合は、準々決勝で藤井(四天王寺)に辛勝した徐珍と、馮叶(清水国際)のパワーを封じた北岡の対戦となった。
 ゲームは、徐珍がツッツキからのループドライブで主導権を握る。第1ゲームを11-7で先行すると、第2ゲームは完全にカットを見切って11-2で連取。第3ゲームは北岡が変化を効かせて9-9まで持ち込むが、徐珍が慌てず攻めて3−0とした。
 結局、このまま徐珍が一気に押し切って北岡に快勝し、決勝進出を決めた。



巧みなカット攻略を見せた

ルーキー北岡、健闘及ばず・・・


−準決勝第2試合、若宮が石垣とのライバル対決を制す−


 準決勝第2試合は、若宮と石垣のライバル対決。
 立ち上がりは石垣がしっかりためて変化をつけたカットでリードを奪って、6-11で先行。しかしここから若宮がツッツキでフォアサイドに詰めてから、バックに強打を決めるパターンに持ち込んでペースを握る。第2ゲームを11-6で取り返すと、第3ゲームも11-7で連取して逆転。若宮は、何とか変化で揺さぶろうとする石垣に対して、無理せずループドライブを混ぜてリズムをつかませない。第4ゲームは立ち上がりから攻めて5-0と離して、3−1と追い込んだ。
 第5ゲームは若宮が5-4としたところで、石垣がタイムアウト。しかし流れは変えられず、若宮のループからのスマッシュが決まって、ライバル対決で完勝した。



若宮が丁寧なプレーで圧倒

石垣、強打を防ぎきれず・・・


コートを離れ、健闘をたたえ合う


−準々決勝4試合、ジュニア2位の藤井が徐珍に惜敗−



徐珍が藤井との接戦を振り切る

 準々決勝4試合が行われ、第2試合でジュニア2位の藤井優子(四天王寺)が敗れる波乱。
 第1試合、北岡vs馮叶(清水国際)。攻撃相手にはパワフルな両ハンドを放つ馮叶だが、北岡の変化が読めず、カット打ちで自滅した。
 第2試合は、徐珍vs藤井(四天王寺)。藤井は徐珍の正確な両ハンド攻撃に苦しめられて0−3と追い込まれた。ここから強打のタイミングをつかんで3−3に持ち込むと、最終ゲームも最後まで競ったが、あと一本が取れなかった。
 第3試合、若宮vs加藤(日南学園)。両者持ち味の速攻対決となったが、フォアハンドの威力で上回る若宮がラリーで加藤を圧倒して4−0で快勝。
 第4試合、石垣vs中島(横浜隼人)。攻撃型には鋭い両ハンドが発揮できる中島。しかし石垣の切れたカットを打ちあぐんで、無念のストレート負け



馮叶は変化カットに苦しんだ

藤井、必死の追い上げも・・・


加藤は単複で好成績残す

中島は石垣のカットを打てず


今大会の模様は・・・ 〜卓球レポート10月号に掲載〜

 大会はようやく最終日を迎え、準々決勝、準決勝、決勝という3つの時間割が進行された。
 準決勝終了後、補助員の生徒たちは最後のコート整備を行い、決勝への準備を整えた。



いよいよ最後のコート整備・・・


  今大会の詳しい模様は 10月号(9/20発売予定)に掲載予定。