宜野湾インターハイ2010
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大会最終日:8月12日

男子シングルス、丹羽孝希が1年生V ~町との同士討ちを制す~

丹羽孝希が1年生で制覇

 男子シングルス決勝は、全日本ジュニアチャンピオンで第2シードの丹羽孝希と第4シードの町飛鳥という顔合わせとなり、5年連続で青森山田勢の同士打ち。1年生2選手によって決勝が争われた。
 
 ゲームは鋭い攻防で幕を開けた。立ち上がりから町が先手を取って鋭く両サイドに決めて0-3とリードする。同士打ちに苦手意識を持っている丹羽は、この不意打ちで目が覚めた。左右に素早く動いてフォアハンドで攻めて4-3と逆転すると、まばたきができないほどの速攻で8本連取で8-3として、幸先よく第1ゲームを先取した。すると、第2ゲームは出足から丹羽が両ハンドカウンターで猛攻を仕掛けて6-1とする。丹羽のハイピッチに圧倒された町、無理して攻めに行ってミスが出る。このゲームも11-2で丹羽が連取して、2-0と有利な展開に持ち込んだ。
 ここで隙を与えてペースを渡したくない丹羽は、短い間合いで試合を進めて3-1とリード。この流れでは一気に持って行かれる町は、静かにドライブで粘って得点を重ねて3-6とひっくり返した。慌てて攻めて雑になった丹羽がフォアでしっかり攻め込んで9-7とと逆転するが、町がしのいでジュースに持ち込んだ。流れを決めそうなこの場面、丹羽がショートレンジのドライブを打ち込んで、早くもチャンピオンに王手をかけた。
 このまま押し切ってしまいたい丹羽。第4ゲームも立ち上がりから襲いかかって5-2としたところで、町がたまらずタイムアウトを取る。しかし、丹羽は手綱を緩めず左右に強打を連発する。10-5で迎えたチャンピオンシップポイントはロビングをスマッシュで打ち抜いて、ゲームを締めくくった。
 結局、丹羽が4-0で町を圧倒して1年生対決を制した。初出場ながら全日本ジュニアチャンピオンとして追われる立場の中で戦い、見事に栄冠を勝ち取った。

■丹羽孝希 優勝インタビュー
「シングルスで優勝できて素直にうれしいですが、目標は3冠王だったのでダブルスで負けたので悔しい部分もあります。町選手とは部内では五分五分だったので、向かっていく気持ちと台から下がらないで速い攻めを意識しました。第3ゲームを取れたのが大きかったと思います。もっと競り合いになると思っていたのでびっくりしています。4-0での勝利は想像していなかったです。今大会で3冠王を取る難しさを知ったので、来年はしっかり準備して3冠王を狙いたいです。」


丹羽が一気に勝負を決めた

町、立ち上がりは良かったが・・・

会心の勝利で静かに握る


-準決勝第1試合、町が有延の強打をはね返した-


 準決勝第1試合は、町vs有延という1年生対決となった。
 試合は序盤から先手争いとなり、うまく攻撃につなげた町が先行する。しかし、第2ゲームは終盤の競り合いで上から攻めた有延が制して1-1に。続く第3ゲームは町が打点の高いバックハンドで9-4とするが、有延が我慢してジュースに持ち込む。ここで攻めた有延にミスが出て、町が2-1とリード。これで流れをつかんだ町が素早くバックサイドに押し込んで7-5とするが、有延がカウンターで攻め返して9-9で町がタイム。ここで町がフォアハンドで動いて打ち切って、3-1と王手をかけた。
 すると、第5ゲームは立ち上がりから町がスパートして、一気に勝負を決めた。
 有延は惜しくも敗れたが、その甘いマスクとシャープなカウンタープレーは新たなスターの誕生を予感させた。


町が力で押し切った

有延、敗れるも将来性に期待


-準決勝第2試合、丹羽が鹿屋との打撃戦を制す-


 準決勝第1試合は、第4シードの丹羽と、上位シードを次々となぎ倒して勝ち上がった鹿屋が対戦した。
 この試合、前半は丹羽が圧倒的な攻撃力でゲームを支配する。柔剛織り交ぜた台上プレーで先手を取って第1ゲームを先取すると、第2ゲームは鋭く鹿屋のフォアサイドを攻めて、2-0とリードする。このまま持って行かれたくない鹿屋だが、丹羽の速さと多彩さに手も足も出ない。第3ゲームも丹羽が素早いな攻撃で圧倒して、一気に3-0と王手をかけた。
 いきなりあとがなくなった鹿屋は、なんとか丹羽の強打に食らいついてジュースに持ち込むと、ようやく連打を放って1ゲームを奪い返した。これで息を吹き返した鹿屋は中陣での距離感をつかんで、得意のバックドライブが復活。中盤からリードを奪ってこのゲームも取り返した。
 一時は追い詰めた丹羽。第6ゲームは悪い流れを断ち切るべく再び猛攻を仕掛けて4-1とし、鹿屋がたまらずタイムアウト。しかし、丹羽が緩めずフォアハンドで左右に打ち抜いて9-3と引き離した。これでおしまいかと思われたが、諦めない鹿屋が中陣からのドライブで粘ってジュースに追いすがる。しかし、ここを取られると苦しくなる丹羽がなんとか振り切って、決勝進出を決めた。
 鹿屋は惜しくも追い上げが及ばなかったが、第3シードで昨年の中学王者の吉田(青森山田)に競り勝ち、全日本ジュニア2位の平野(野田学園)との同士打ちを圧倒するなど、力強い両ハンドプレーが今大会で大きく開花した。


丹羽はカウンターが冴えた

鹿屋は最後に粘るも届かず


-ベスト8は、森、吉村、平野、王凱-


 準々決勝4試合が行われ、青森山田と野田学園がベスト4を2つずつ分け合った。
 第1試合、有延vs森(東山)。有延の両ハンド速攻を森がブロックする展開で一進一退となる。中盤に森がうまく打たせて2-3と先に王手をかけたが、有延がループで先手を取って森の距離感をくるわせて、最後は一気に抜き去った。
 第2試合、町vs吉村(野田学園)。学校対抗決勝のラストで対戦した両者。今回もスケールの大きいプレーで見応えのある打撃戦となるが、要所で決め球の精度が高い町が確実にラリーを制した。
 第3試合、鹿屋vs平野(野田学園)。今大会の野田学園の快進撃を支えた3年生の同士打ちは、鹿屋の出来が素晴らしかった。中陣での打ち合いで平野を追い込んで、一気に3-0とした。平野は意地で2ゲームを奪い返すのが精一杯。レシーブがうまくいかず、先に攻める展開に持ち込めなかった。
 第4試合、丹羽vs王凱(新潟産大附属)。速攻で攻める丹羽とパワーで押す王凱がともにクロスに攻め込んで1-1。ここから丹羽が王凱にうまく打たせてブロッキングとカウンターで圧倒した。


森はブロックでリードしたが・・・

吉村は町に借りを返せず

平野は同士打ちで散る

王凱は丹羽を打ち抜けず


女子シングルス、石川佳純が3連覇 ~女子史上初の快挙~

石川佳純が女子史上初の3連覇

 女子シングルス決勝は、第1シードの石川佳純(四天王寺)に王舒(新潟産大附属)が挑戦した。石川が勝てば史上初の女子シングルス3連覇、一方の王舒は新潟県勢として初めてのインターハイ制覇を狙う。
 試合は立ち上がりから前陣での叩き合いで5-5。そのまま6-6、7-7、8-8、9-9と両者譲らない。ここで王舒がフォアハンドで攻めて、石川から第1ゲームを先行した。
 速いテンポで打ち合うと流れが悪い石川、第2ゲームは王舒にうまく打たせて5-1。そのまま8-2とリードを広げて1-1に追いついた。すると第3ゲームも中盤からうまくしのいで9-5と引き離して、2-1と逆転に成功。
 こうなると完全に石川のペース。攻めのエンジンに火が付いて、王舒のバックサイドに鋭いボールで4-0と引き離すと、台上で強く攻めて一気に大記録に王手をかけた。
 第5ゲームも石川が前陣で両ハンドドライブを左右に打ち抜いて4-1となり、王舒がタイムアウトで流れを止める。しかし、石川は鋭く攻めてラリーに持ち込ませず8-3として勝負を決めた。
 最後もズバッとバックハンドドライブで打ち抜いて試合を締めくくった。石川は79回の女子の歴史の中で誰も成し遂げられなかった大会3連覇を成し遂げた。

■石川佳純 優勝インタビュー
「うれしいです、ホッとしています。1年生と2年生で優勝していたので今年も絶対優勝したかったのですが、昨年までのようにうまくいかない、苦しい試合がたくさんあると思っていました。最後のインターハイですし、出るからには絶対優勝したいと思っていました。いつもは緊張しないのですが、今回は負けたくない、勝ちたいという気持ちがすごくありました。今日は調子が良くて、それまでの試合を反省して思い切って攻めていこうと思って、試合前にいい準備ができました。」


石川が攻撃的なプレーで圧倒

王舒は持ち味出せず・・・

大記録を達成して、歓喜の微笑み


-準決勝第1試合、石川が劉笑利のブロックを粉砕-


 準決勝第1試合は、第1シードの石川と日南学園の留学生・劉笑利が対戦。石川は中国リーグで対戦経験のある劉笑利に厳しい攻めを見せた。
 立ち上がりから劉笑利のバックハンドをフラットに狙い打つと、スカイサービスからのカウンターでたたみかける。石川はテンポは速いが球速のない劉笑利の両ハンドを自在に攻略。いずれのゲームも序盤は競り合うが、中盤からはライジングとカウンターをうまく交えて見事な完封勝利。


石川が力でねじ伏せた

劉笑利は勝機見いだせず・・・


-準決勝第2試合、王舒が丹羽のバックを封じた-


 準決勝第2試合は、ともにベスト16シードから勝ち上がった王舒と丹羽の対戦。
 試合はペンホルダーで裏面を操る王舒と力強いバックドライブが武器の丹羽が、バッククロスでの攻防を繰り広げる。1・2ゲームとも要所で王舒がフォアハンドで回り込んで、2ゲームを連取する。すると第3ゲームは王舒が丹羽のバックハンドを封じて両ハンドでおしこんで3-0と王手をかけた。
 あとがない丹羽、第4ゲームは開き直って回転をかけたドライブで攻め込んで4-8とし、なんとか1ゲームを取り返した。
 しかし、第5ゲームに入ると再び王舒が前陣攻守で丹羽を左右に振り回して勝負を決めた。


王舒が裏面攻守で快勝

丹羽は攻め切れず


-ベスト8は、山本、水谷、森、天野-


  準々決勝4試合が行われ、いずれも勝者が圧倒する展開となった。
 第1試合、石川vs山本(土佐女子)。石川は鋭いバックハンドドライブを持つ山本に対して、先手を取らせず得意技を出させない。山本は石川の速さについて行けず、力を発揮できなかった。
 第2試合、劉笑利vs水谷(浜松商業)。両者とも丁寧なバックハンドのラリーが展開されたが、第1ゲームを11-9で競り勝った劉笑利が、水谷を前後に揺さぶってストレート勝ちを収めた。
 第3試合、丹羽vs森(明徳義塾)。丹羽がジュニアベスト4の森の速攻を受け止めて、両ハンドドライブで押し込んで2-0。森も得意のスマッシュで第3ゲームを奪うが、丹羽がうまくループドライブを混ぜて森の角度を狂わせた。
 第4試合、王舒vs天野(明徳義塾)。王舒の両ハンド攻撃を天野が前陣ではね返す展開で1-1に。ここで天野のブロックを見切った王舒が力強いドライブで押し込むと、要所で裏面攻撃からの回り込みバックストレートで打ち抜いた。


山本は石川を攻められず・・・

水谷は第1ゲームを競り負けて・・・

森、ジュニアに続いての4強ならず

天野は王舒の強打を防げず


今大会の模様は・・・ ~卓球レポート10月号に掲載~

 地元の生徒約500名が一人一役運動として大会をサポートし、全競技が無事終了した。
 最後の表彰式に向け、残された一仕事に力を合わせる。


表彰式に向け、最後の一仕事

 今大会の詳しい模様は 10月号(9/20発売予定)に掲載予定。

現地取材班:中川学(卓球レポート編集部)、小畑賢二(卓レポビデオ制作室)、兼吉秀洋(バタフライ・ホームページ)

 

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