ジャパンオープン2010
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大会最終日:7月4日

男子シングルス、ティモ・ボルが3度目の優勝 ~決勝で水谷隼に打ち勝つ~

ボルがジャパンオープンV3

 男子シングルス決勝はティモ・ボル(ドイツ)と水谷隼(日本)が対戦。世界ランキング3位のボルと9位の水谷、大会第1シードと第2シードのガチンコ対決に会場が固唾を飲む。両者は先日の世界卓球2010モスクワで対戦しており、そのときは水谷がボルに初勝利を挙げている。
 試合は前回の苦い記憶が覚めないボルがエンジン全開で攻め込む。立ち上がりからショートスイングのループドライブで先手を取って5-1、9-2とリードを広げて第1ゲームを先行する。続く第2ゲームは水谷が前・中陣でボルのドライブをうまくブロックして8-4、10-6とリードを奪う。ここで諦めないボルが猛攻で5本取りして逆転するが、水谷が気迫のしゃがみ込みドライブを決めて1-1に追いついた。
 嫌な奪われ方をしたボルだが、落ち着いてクロスの打ち合いに持っていき7-4とリード。しかし、水谷はボルのフォアサイドにカウンターで抜いてジュースに持ち込んだ。ここを取られると苦しくなるボルがバックストレートにドライブを放ってゲームポイントを握ると、逆横回転のサービスでエースを決めて再び1ゲームをリードした。またも離された水谷、第4ゲームは攻撃モードでバックサイドから素早い攻撃を展開して1-6と引き離す。しかし、ボルが腰を落としてバックサイドから連続ドライブを放って6-8と追いすがるが、水谷がフォアに揺さぶって2-2に追いついた。
 再び追いつかれたボルだが、第5ゲームは上からドライブで押し込んで8-2と一気に引き離してV3に王手をかけた。ここで仕留めたいボル、3-3から水谷のミスを誘って6-3と引き離したところで、水谷がたまらずタイムアウト。ここでボルは緩めることなく広角にドライブを放って水谷をフィッシュに追い込んで、10-4と一気にスパートをかけた。最後は水谷がサービスミスであっけない幕切れ。ボルが水谷にリベンジを果たして、2005年以来5年ぶり3度目の優勝を飾った。
 4年ぶりのジャパンオープンで今シーズン初のツアー制覇を成し遂げたボルは、試合後に「神戸は大好きな街だし、とても癒される。ここで優勝できてうれしい。」と優勝の喜びを語った。
 惜しくも敗れた水谷だが、世界ランキング9位という実力通りの成績を確保して、昨年のベスト8からジャンプアップ。ボルには及ばなかったが、世界トップの選手として堂々としたプレーで日本のファンを魅了した。


ボルが強気の攻撃で押し切った

水谷は懸命のしのぎも・・・

白熱の熱戦を終え、健闘を讃え合う


-準決勝第1試合、ボルが朱世赫を圧倒-

 準決勝第1試合は、ボルと朱世赫(韓国)が対戦した。
 試合はカット打ちに絶大な自信を持つボルがワイドにドライブを放って朱世赫を防戦に追い込む。ボルはツッツキやストップを挟まず徹底した連続ドライブで朱世赫に反撃を許さず、2-0とリードする。第3ゲームに入ると朱世赫のミドルへのループドライブからバックサイドにドカンと決めて、一気に勝負を決めた。


ボルが圧倒的な攻撃力で完勝

朱世赫はなすすべなく・・・

-準決勝第2試合、水谷がリ・チンに快勝-

 準決勝第2試合は、水谷とリ・チン(香港)が対戦した。
 試合はリ・チンが小刻みなフットワークで攻め込み、それを水谷がフィッシュでしのぐ展開となる。いずれも水谷が11-9で競り勝って2-0とリードを奪う。すると水谷は中陣からラリーをコントロールして3-0。第4ゲームは少し雑になって失ったが、第5ゲームはブロックを交えてリ・チンを翻弄。力の違いを見せつけて4-1で快勝した。


水谷がラリーを支配した

リ・チンは懸命に動いたが・・・


女子シングルス、王越古が2度目の優勝 ~朱雨玲に完封勝利~

王越古が4年ぶりの制覇

 女子シングルス決勝は、第4シードの王越古(シンガポール)と、福原と平野を連破した朱雨玲(中国)の対戦となった。
 試合は立ち上がりからノーガードの打撃戦となり、第1ゲームは朱雨玲が4-7とリード。しかし、朱雨玲が雑な打ちミスで見せたわずかな隙を王越古が逃さず、一気に7本連取して先行する。続く第2ゲームは両ハンドのフルスイングで攻める朱雨玲に対して、王越古は小振りのカウンターで打ち返してジュースにもつれ込む。互いに打ち合って15-15となり、タオルの合間に王越古が主審に一言ささやくと、小さな揺さぶりに朱雨玲の気が緩んで凡ミスを続けて、王越古が2-0とリードを広げた。
 こうなると、完全に王越古のペース。第3ゲームはバックハンドでうまくコースを突いて3-0と王手を握ると、第4ゲームは朱雨玲がどこに打ってもカウンターではね返す状況となり、一気に勝負を決めた。
 結局、王越古が朱雨玲を4-0でシャットアウトして4年ぶりにジャパンオープンを制覇した。敗れた朱雨玲だが、日本の両エースを圧倒した力は末恐ろしい。今後、中国の看板を背負う選手になりそうだ。


王越古が自在の速攻で圧倒

朱雨玲はフルスイングで攻めたが・・・

会心の勝利で4年ぶりのV


-準決勝第1試合、ベテラン対決は王越古が金璟娥を圧倒-

 準決勝第1試合は、金璟娥(韓国)と王越古(シンガポール)のベテラン対決。
 立ち上がりは王越古が金璟娥のミドルを攻めて先行すると、第2ゲームも金璟娥の動きが硬く、王越古が落ち着いてボールを散らして3-1とリード。流れがよくない金璟娥は積極的に反撃を混ぜて3-2とするが、第6ゲームは王越古が金璟娥の反撃を止めて再びペースをつかみ返して7-3と引き離す。このままスマッシュを決めて王越古が決勝進出を決めた。


王越古が切れの良い強打を決めた

金璟娥は粘りが出ず・・・

-準決勝第2試合、朱雨玲が前回王者の朴美英を下す-

 準決勝第2試合は、前回優勝の朴美英(韓国)と朱雨玲が対戦。
 立ち上がりは朱雨玲がパワードライブをバッククロスに決めて先行するが、徐々に距離感をつかんだ朴美英が変化カットで上から振り下ろして1-2と逆転する。パワーで応戦するとツブ高で変化を付けられてしまう朱雨玲。作戦をがらっと変えて軽打からの一発強打に切り替えた。これが効を奏して朴美英のリズムを崩して3-2と逆転すると、朱雨玲は最後までぶれずに徹底して作戦を実行して、前回王者の朴美英を下した。


朱雨玲が戦術変更で逆転

朴美英、まさかの展開に・・・


男子ダブルス、松平健太・丹羽孝希が初優勝 ~香港ペアに競り勝つ~

松平・丹羽がジャパンオープン初制覇

 男子ダブルス決勝は、松平健太・丹羽孝希(日本)と江天一・レン・チュヤン(香港)が対戦した。
 立ち上がり、プロツアーでの最高成績がベスト8という松平・丹羽の動きが硬い。一方、ダブルスでツアー4勝を挙げているレン・チュヤンが流れをコントロールして香港ペアが1ゲームを先行。第2ゲームに入ってようやく力が抜けてきた松平・丹羽、台上プレーから厳しい速攻で打ち抜いて1-1に追いついた。しかし、第3ゲームは香港ペアがうまくかわして再びリードを奪うと、第4ゲームも1-6と引き離す。しかし、松平・丹羽はあきらめずにラリーに持ち込んでジリジリと追い上げてジュースに持ち込むと、丹羽が両ハンドを決めて2-2に追いついた。
 これで勢い付いた松平・丹羽。第5ゲームは速攻からの連続攻撃で圧倒して3-2と初優勝に王手をかけた。第6ゲームは意地のぶつかり合い。6-6、7-7、8-8、9-9と一進一退の展開でジュースとなるが、フィッシュを打ちミスして3-3に追いつかれた。
 嫌な形でゲームオールとされた松平・丹羽だが、若い二人に動揺のそぶりは見られず、立ち上がりから攻撃モード全開となる。丹羽の両ハンドがスパークして4本続けてドライブを決めると、一気に10本連取して勝利を手にした。
 これで松平・丹羽は、プロツアーで初のタイトルゲット。昨年の水谷・岸川に続いてジャパンオープンで日本勢の2連覇を決めた。水谷・岸川に続く新世代の旗手としての期待がかかっている二人。松平は不調が続いていたが、今回の活躍をキッカケに復活への道を歩みたいところだ。丹羽は今年から高校生になり、より高い水準での戦う意識が求められる。松平と丹羽の成長が日本の悲願である"打倒中国"のカギを握ることは間違いない。今回の初優勝が新たな進化への導火線となることに期待したい。


若い二人の攻撃が冴えた

香港ペアはかわし切れず・・・

ツアー初優勝にベンチでニヤリ


女子ダブルス、石垣優香・山梨有理が初の栄冠 ~台湾ペアを圧倒~

石垣・山梨がプロツアー初優勝

 女子ダブルス決勝は、石垣優香・山梨有理(日本)と黄怡樺・鄭怡静(台湾)で争われた。両ペアとも、ツアー初優勝を狙う対戦となった。
 第1ゲームは台湾ペアがドライブで攻め込むが、石垣の変化カットと山梨の前陣ブロックでうまく防いで1ゲームを先行する。第2ゲームは台湾ペアにフォアで動かれてジュースで競り負けて1-1に。すると第3ゲームは互角のラリーとなり9-9。ここで日本ペアにラッキーなエッジが出ると、台湾ペアに打ちミスが出て日本ペアが2-1と1ゲームをリード。すると第4ゲームは山梨のカウンターと石垣のドライブのコンビネーションが決まり、日本ペアが3-1と王手をかけた。第5ゲームは台湾ペアに意地のドライブで奪い返されたが、第6ゲームは再び石垣の変化と山梨のブロックでしっかりポイントを重ねて勝負を決めた。
 結局、石垣・山梨が4-2で黄怡樺・鄭怡静を4-2で下して、うれしいプロツアー初優勝を手にした。今大会はカットの石垣とドライブ+速攻の山梨のコンビネーションが見事にはまった。林菱・張瑞(香港)、リー・ジャーウェイ・王越古(シンガポール)、金璟娥・朴美英(韓国)という世界のメダリストを次々と連破して、今大会を大いに盛り上げた。


石垣・山梨のコンビネーションが決まった

黄怡樺・鄭怡静は攻め込んだが・・・

初のツアー制覇に笑顔


今大会の模様は、卓球レポート8月号に掲載

 今大会の模様は 8月号(7/20発売予定)に掲載予定。

 

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