2022 カタログ

変幻自在なプレースタイル、犠牲をいとわぬ自己鍛錬、勇気ある問題提起。 水谷隼の歩みは、周囲から時として異端と捉えられることがあった。 しかし、彼にとっては、まっとうな道を模索しているにすぎなかった。 未踏の地を切り開いて進む道がどこに通じているのか。 水谷にだけは、それがはっきり見えていたに違いない。 水谷が用具に求めるものも、他の選手とは異なることが多かった。 誰よりも突き詰めて考えるがゆえに、用具に完全に満足することもまれだった。 機械測定では決して捉えられない “何か”を捉える感覚の持ち主が、 さらなる高みを目指すために用具に求めているものとは何なのか。 その答えを見つけるために、バタフライは水谷の背中を追い続けた。 水谷が急成長を遂げた時も、勝利を重ねていた時も、闘志の火が消えかかった時も。 順風満帆とはいえなかった競技生活のゴールが水谷の視界の端に入ってきた時、 ようやく彼はこれ以上ないと思えるラケットを手にした。 そして、ついに誰もが待ち望みながらも、 たどり着けることを奇跡としか思わなかった王座へと上り詰めた。 王者になるための、王道はない。 それは、自分で切り開く。 水谷隼の背中を追う後進たちに、自身の競技人生をもってその事実を示した今、 彼はコートの外でも飛躍を遂げ、新たな世界を切り開こうとしている。

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