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訃報 吉田安夫氏が逝去

 指導者として高校卓球界を牽引し、日本代表選手を含む多くの名選手を育てた吉田安夫(よしだ・やすお)氏が7月11日に逝去された。86歳だった。
 
 吉田安夫氏は熊谷商業高校卓球部監督、埼玉工業大学深谷高校卓球部監督、青森山田高校卓球部監督、青森山田学園総監督として卓球選手を育成し続け、高校卓球界に多大な足跡を残された。インターハイの学校対抗では監督として熊谷商業高校で9回優勝、埼玉工業大学深谷高校で3回優勝、青森山田高校で14回優勝という偉業をなされた。
 また、吉田氏の教え子たちは高校卓球界で活躍するにとどまらず、多くの選手が全日本、そして世界で活躍。吉田氏の選手育成が、長年にわたって日本の卓球界を支えていた。
 斎藤清さん、渡辺武弘さん、岩崎清信さん、渋谷浩さん、吉田海偉さん、丹羽孝希選手、そして、水谷隼選手。こうした全日本チャンピオンたちは皆、吉田氏の教え子たちである。また、現在日本の男子ナショナルチームで監督、コーチを務める倉嶋洋介さん、田㔟邦史さんも、吉田氏の教え子である。

 吉田氏はかつて自身の著書の中で、次のような言葉を残しておられる。

<以下、著書より抜粋>

 監督になった当初、まず部訓、目標をふたつ、小さな部室に掲げた。

 そのひとつは、努力の偉大さ、尊さを教えるということで、
『時計の針の絶え間なく、廻るがごとく時の間も、
 日陰おしみて励みなば、いかなる力かならざらん』

 つまり、努力することが、いかに目標達成のための近道であるかを教えたかったのが、私の本心だったと思う。【中略】
 この「努力と忍耐」という言葉は指導者を目指した当初から今日まで、私の心の底にあって、一貫して変わっていない。

   * * *

 日本卓球界のジュニアの技術を向上させたいという一心で、私は、監督という役割を57年、ただひたすら演じてきたように思う。『吾以外皆が師なり』ーこの言葉は、私の座右の銘であるが、出逢ったたくさんの人たちから、貴重な教えをいただいた。また、歴史上の人物からも学ぶことが多い。囲碁からも、野球からも、相撲からも学ぶことは尽きない。観るもの、聴くものすべてが、私の血肉となり、決断する際の核になっている。それらすべてのものが、私の卓球指導の根幹を成している。

<吉田安夫・著「ひと筋の道」より/株式会社タマス2012年4月1日発行/現在絶版>

 選手の指導に情熱を注ぎ続け、多大な足跡を残された吉田安夫先生。故人のご冥福をお祈りします。


文=川合綾子
写真=ひと筋の道、卓球レポート










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