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平成23年度全日本選手権大会2日目:1月18日

混合ダブルス、ベスト8が決定 ~上位4シードが総崩れ~

ミックスは昨日に続いて波乱

 混合ダブルスは4回戦が行われ、ベスト8が出そろった。
 昨日、第1シード瀬山・坂本(リコー・中央大)と第4シードの森田・照井(シチズン・MILFLUR)が敗れて波乱の風を感じたが、今日は4回戦で第2シードの阿部兄妹(リコー・サンリツ)が上田・鈴木(青森大・青森山田高)に敗れる波乱。また、第3シードの塩野・亀崎(東京アート・KTGクラブ)が藤本・平野(近畿大・ミキハウス)の連続ドライブに押し切られた。
 この結果、上位ベスト4シードが4回戦までに総崩れという大荒れの展開となった。



 初のコンビで上位を目指す吉村・石川(野田学園高・全農)は、この種目で準優勝の経験を持つ水野・梶本(東京アート・個人)と対戦。立ち上がりは吉村・石川の連続ドライブを水野・梶本に前でうまく止められて先行される。しかし、吉村・石川は第2・3ゲームの要所で落ち着いて打ち抜いて逆転に成功し、3対1で快勝。明日の準々決勝は第1シードの瀬山・坂本を下した久住・鈴木(専修大・札幌大谷高)と対戦する。


石川と吉村は要所で強打を決めて8強入り


ジュニア男子は強豪が勝ち上がる ~ベスト16が決定~

世界ジュニア王者の丹羽孝希が登場

 ジュニア男子は2~4回戦が行われ、ベスト16が決定した。
 第1シードで3連覇を狙う丹羽(青森山田高)が3回戦から登場。世界ジュニアを制し、名実ともにジュニア最強選手となった丹羽。3回戦で宮崎(エリートアカデミー)、4回戦で高垣(野田学園中)という若手有望株を寄せ付けず、2試合続けて完封勝ちを収めた。
 第2シードで前回準優勝の吉田(青森山田高)は、ドイツ・ブンデスリーガに参戦中の小澤(大阪桐蔭高)を隙のない両ハンド攻撃で一蹴した。
 第3シードで4年連続3位の町(青森山田高)は、4回戦で板野(富田高)の思い切りのよいカウンターに苦しめられて第1ゲームを先行される。第2ゲームも中盤までリードを許したが、徐々に板野の強打に慣れてきた町は、しっかりと足を使ってラリー戦に持ち込んで逆転勝ちを収めた。
 第4シードの村松(エリートアカデミー)は、得意のぶつ切りカットからの反撃で3・4回戦ともストレート勝ち。次は昨年下した有延(野田学園高)の挑戦を受ける。


吉田は隙のない両ハンドで快勝

町、やや苦戦も最後は打ち切った

村松はぶつ切りカットで圧倒


ジュニア女子は上位に波乱 ~ベスト4シードが崩れる~

谷岡、初優勝に向けて順調なスタート

 ジュニア女子は2~4回戦が行われ、ベスト16が決定した。

 第1シードの谷岡(エリートアカデミー/帝京)は持ち前の変化カットでズバッと切り抜いて、3・4回戦とも圧倒。初優勝に向けて順調な滑り出しを切った。
 インターハイチャンピオンの鈴木(青森山田高)は4回戦で芝田(千城クラブ)と対戦。芝田は全国中学で前田(ミキハウスJSC)3連覇を阻んだ強敵だ。鈴木は力強い両ハンドドライブで芝田に強打を打たせず、しっかりとペースを握って完勝した。
 第4シード、前回大会とインターハイでベスト8入りした高橋(岩国商業高)は4回戦で森薗(えひめTTC)と大激戦。バックサイドで高速バトルを展開してゲームオールとなるが、最後の最後で振り切った。

 後半ブロックは上位シード4名全員が敗れる波乱となった。
 第2シードで前回3位の永田(岩国商業高)は、4回戦で森田(エリートアカデミー)の前にまさかの完封負け。
 第3シードの宋(青森山田高)は、平野(ミキハウスJSC山梨)の速攻を止めきれずにストレート負けを喫した。
 そのほか、ベスト8シードの加藤(県立岐阜商業高)と宮本(中村学園女子高)も敗れ、大混戦の様相を呈してきた。


インターハイ女王の鈴木はドライブで快勝

高橋は森薗との激戦を制す

森田が第2シードの永田を圧倒


平野美宇がジュニアの強豪下す ~第3シードの宋を完封~

美宇ちゃん、ジュニアで大金星

 ジュニア女子に登場した平野(ミキハウスJSC山梨)は、3回戦で三浦(武蔵野高)の的確なブロックプレーに大苦戦。互いにゲームを取り合って最終ゲームにもつれ込んだが、最後は強気のプレーで振り切った。
 続く4回戦の相手は第3シードの宋(青森山田高)。前回ベスト8入りしている強敵に対して、美宇ちゃんの両ハンドが冴えわたる。第1ゲームは宋の裏面バックハンドと互角のバックハンドで応戦し、ジュースの接戦を制す。すると第2ゲームはフォアハンドに広角に揺さぶるボールを混ぜて宋の足を止め、2対0と王手をかけた。
 すると第3ゲームは一気に押し切って宋の戦意を失わせ、見事に金星を勝ち取った。

 この日の美宇ちゃんは、女子シングルス、女子ダブルスにも登場。
 女子シングルス1回戦は高原(右田中)を見事な両ハンド攻撃で寄せ付けず。昨年同様に神山(山梨信用金庫)と組んだ女子ダブルスでは、吉江・竹前(たくせん・須坂東中)に1ゲームを失うが、しっかりとドライブを打ち込んで振り切った。
 ≫この一戦から今日のナイスゲームを選出


鋭い両ハンドで左右に切り込んだ

宋は終始速攻に押されて・・・

一般の部でも単複で勝利


 美宇ちゃんとともに注目される伊藤美誠(豊田町卓球スポ少)は、ジュニアとシングルスに登場。
 2回戦から登場したジュニア女子だが、3・4回戦とも九死に一生を得た。3回戦は明神(土佐女子高)のサービスからの速攻に苦しんで王手をかけられたが、落ち着いたブロックからの展開に勝機を見いだして逆転勝ち。続く4回戦は田口(瀬高クラブ)と激しい速攻合戦でゲームオールに。最終ゲームは7-9と追い込まれたが、得意のバックハンドを打ち込んで辛くも逆転勝利を収めた。 昨年、史上最年少勝利記録を更新した女子シングルス。今年の1回戦は石川(東北銀行)を高速攻撃で揺さぶって見事にストレート勝ちを収めた。


伊藤美誠は競り合いで強さを見せた


今大会の模様は、卓球レポート3月号に掲載

試合の掲示は手動で切り替え

 全日本は年々デジタル化・IT化が進められているが、会場に設置されている巨大な試合進行板は、手動での作業が続いている。
 大会2日目は24台を使用して延べ425試合が行われたが、係員の連係プレーで的確に掲示を切り替えている。

 今大会の模様は 3月号(2/20発売予定)に掲載予定。

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