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肢体不自由者選手権大会 ~新チャンピオン誕生。岡紀彦は欠場~

3月9~10日、大阪市舞洲障害者スポーツセンター(アミティ舞洲)で第33回ジャパン・オープン肢体不自由者選手権大会が行われた。この大会は障害の程度によるクラス分けを行わずに、立位の部の日本一、車いすの部の日本一を決定する、いわば無差別級の大会だ。全国から多くの強豪選手たちが集い、日本一の座をめぐって熱戦を繰り広げた。

 

【個人戦・車いすの部】

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初優勝の吉田と6度目の王座に輝いた別所
 

車いす男子の部では、新チャンピオンが誕生した。これまで車いす男子の部は岡紀彦(岡山)が25連覇を遂げていた。だが、岡は事情により大会を欠場。昨年準優勝だった吉田信一(東京/独立行政法人 情報通信研究機構)が新チャンピオンとなった。決勝でフルゲームの末に宇津木孝章(東京)を下した吉田の目には、積年の思いが涙となって浮かんだ。
車いす女子の部は、別所キミヱ(香川)が優勝。強豪の藤原佐登子(愛知)すらも寄せ付けず、全試合ストレート勝ちで2年連続6度目のチャンピオンとなった。

 

 

【個人戦・立位の部】

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新チャンピオン岩淵と石河
 

立位男子の部でも新チャンピオンが誕生した。早稲田実業高校3年生の岩渕幸洋(東京)だ。実は、岩渕は2年前にも1度優勝している。だが、2年前の大会は震災の影響で欠場した選手が多く、ディフェンディングチャンピオンの垣田斉明(熊本/南九州コカ・コーラボトリング)も出場していない中での優勝だった。そして、昨年は決勝で垣田と対戦したものの、1対3で敗れていた。今大会、岩渕は素晴らしいカウンター攻撃を随所に決めて垣田にリベンジ。名実ともに日本チャンピオンとなった。
立位女子の部では、石河恵美(神奈川)が初優勝を決めた。石河は準決勝で工藤恭子(熊本)に勝利。5連覇中の工藤は今大会も優勝候補と見なされていたが、石河は巧みな作戦で工藤を追い込み、3対2で勝利。決勝は宮内富士子(埼玉)を3対1で退け、新女王となった。

 

【団体戦】

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団体戦・車いす混成の部優勝の東京A

 

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団体戦・立位男子の部優勝のForce-Leaves A

 

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団体戦・立位女子の部優勝の東京身体障害者卓球連盟
 

団体戦車いす混成の部では、昨年とはメンバーを変えて臨んだ東京A(宇津木孝章・柳亮助・藤井和彦・吉田信一)が優勝。団体戦立位男子の部は初めてチームを組んだForce-Leaves A(板井淳記・垣田斉明・本多利行)が優勝した。団体戦立位女子の部は東京身体障害者卓球連盟(曽我美枝子・石河恵美・宮内富士子)が優勝した。

 

[上位の結果]
■個人戦・車いす男子の部

優勝 吉田信一(東京)
2位 宇津木孝章(東京)
3位 中山博之(鹿児島)
3位 佐藤幸広(東京)

■個人戦・車いす女子の部
優勝 別所キミヱ(香川)
2位 藤原佐登子(愛知)
3位 藤森亜利砂(神奈川)
3位 石橋栄(大阪)

■個人戦・立位男子の部
優勝 岩渕幸洋(東京)
2位 垣田斉明(熊本)
3位 本多利行(愛知)
3位 立石アルファ裕一(福岡)

■個人戦・立位女子の部
優勝 石河恵美(神奈川)
2位 宮内富士子(埼玉)
3位 工藤恭子(熊本)
3位 吉開早苗(福岡)

■団体戦・車いす混成の部
優勝 東京A(宇津木・柳・藤井・吉田)
2位 東京B(長島・佐藤・三浦・大塚)
3位 神奈川湘南(藤森照・藤森亜・松田)
3位 香川県光卓友会(皆見・鍋坂・東条・別所)

■団体戦・立位男子の部
優勝 Force-Leaves A(板井・垣田・本多)
2位 東京身体障害者卓球連盟(佐藤・岩渕・武田)
3位 レスポワール(渡邉・松山・中島・高橋)
3位 長居卓友会A(井上・久米・玉置)

■団体戦・立位女子の部
優勝 東京身体障害者卓球連盟(曽我・石河・宮内)
2位 九州障害者卓球連盟(櫨山・吉開・赤坂・工藤)
3位 埼玉チーム(小杉・藤本・鈴木)
3位 青い空四国(藤岡・三好・和田)

 

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大会を支えた役員とボランティアのみなさん

 

今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載します。

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