女子シングルス3回戦。世界選手権で簡単に勝てる相手はいないというが、ここまで来ればその厳しさはいっそう増す。日本勢で残された石川、平野、藤井、松平はこの厳しい戦いを勝ち抜くことができなかった。女子シングルスは遠くメダルに及ばない残念な結果に終わってしまった。
石川はリ・ミョンスンのカットを打ち抜けず
松平、世界の壁の厚さを知る
平野は初優勝を狙う李暁霞を止められず
藤井も無念の3回戦敗退
石川 -10，-8，-9，-5 リ・ミョンスン（朝鮮民主主義人民共和国）
松平 -6，-6，-10，-3 馮天薇（シンガポール）
平野 -4、-6，-4，-6 李暁霞（中国）
藤井 -5，-10、8，-9，-10 ビレンコ（ウクライナ）
■村上監督＆石川佳純インタビュー
「これまでの対戦成績は１勝１敗でした。オリンピック前にカット攻略をやって、打点を早く変えたのですが、すぐに対応されてしまいました。軽いドライブ、つまり打点が早くてスピードのないドライブが、最初は効いたのですが、対応されてしまいました」と村上恭和監督。
「（相手は）前と変わっていませんでしたが、変化が全然わかりませんでした。自分の得点パターンが何なのかわからなくなって、最初はリードしても絶対に最後は巻き返されてしまいました。相手は強いボールに対してはミスしないので、（軽いドライブを使ったが）粘るボールをいいコースに返せずに、フォアハンドで攻撃されて、焦ったプレーが多くなってしまいました。合宿でカット型と毎日練習しましたが、表ソフト系のカットに対応できずに、あらためて大きな課題だと思いました。（レシーブは）ドライブしようと思っても、相手のボールに横回転と下回転が混ざっていて、ドライブできませんでした。フォアハンドで回り込むと、フォアストレートに返されるので、それが怖くてフォアハンドでレシーブできませんでした。しっかり切り替えて、明日の準備をします」と石川。
■松平志穂インタビュー
「まったくミスしてくれませんでした。途中まで競っても、流れや組み立ての部分が相手の方が上で、私は甘い部分がたくさんあると思いました。何本でも返ってきて、全然違うと思いました。こういう大きな大会で格上の選手に勝ってオリンピックのメダリストと試合できたことは、とてもいい勉強になって、注意すべきこともわかりました。ラリー戦で勝つのは難しいですが、ミドルを攻めたときに結構点が取れました。サービスでは、短いサービスが長くなってしまうことがあったので、もっと正確に出さなければいけないと思いました。それから、後ろに下がったら相手の方がパワーが上なので、もっと前陣で、前で打てるようにしたいです」
■平野早矢香インタビュー
「（相手は）初めから様子を見るのではなく狙ってきているというか、勝負している感じでした。もう少し様子を見てくるかなと思ったのですが、初めから押される感じになってしまいました。
私の記憶では2012年の韓国オープンの準々決勝で対戦しています。（そのときと違って、今回は相手が）おどおどしていないですね。あのときはまだ少し動揺している感じもあったんですけど、やはり大きな舞台では……。
何年もかけて積み重ねてきた今の中国なので、そんなに簡単にはいかないと思いますし、正直なところ、中国のところに行くまででも、まだほかのアジア勢など強敵がいます。オリンピックでメダルは取りましたが、実際にほかに対して日本が差をつけたかといえば、そういうわけではありません。ほかの国の選手に対しても、意識してやっていかないといけないレベルです。中国に対してということだけでやっていけるかというと、自分はまだそういうレベルではないので、そこが中国との差かもしれません。中国は自分が中国代表になるという部分をいつも意識していると思います。ほかの選手はわかりませんが、自分の場合はまだ（中国や日本だけでなく）ほかの選手も意識しなければいけないので、難しいですね。１人の力ではなかなか越えられない壁だと思うので、日本チームとしてみんなで考えていかなければならない大きなテーマだと思います。
今日は圧倒されてしまって、なかなかいいプレーができませんでした。自分の卓球というものをしっかり見つめ直してやっていきたいと思います」
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国際卓球連盟 公式HP：http://www.ittf.com
