9月6~8日、第47回全日本社会人選手権大会が、群馬県総合スポーツセンター(群馬・前橋)で開催された。
<男子シングルス>
男子シングルスは軽部隆介(シチズン)が初優勝を遂げた。
軽部は持ち前の切れ味鋭い両ハンドドライブに加え、今大会は前陣でのブロックが好調。決勝の張(東京アート)との一戦はゲームオールと競り合ったが、最終ゲームは立ち上がりから張の連続ドライブをカウンターブロックで狙い打って5対0と引き離して、そのまま逃げ切った。
準優勝の張一博(東京アート)は今年も決勝で競り負け、2年ぶりの王座奪回はならなかった。惜しくも敗れたとは言え、安定感抜群の両ハンド攻守で4年連続決勝に進出するなど、大会を通じて存在感を見せた。
3位は森田(シチズン)と時吉(ZEOS)が入賞。森田は5回戦で前回王者の高木和(東京アート)を打撃戦で圧倒した。時吉は笠原(協和発酵キリン)ら日本リーグ勢を連破して勝ち上がった。
<女子シングルス>
女子シングルスは阿部恵(サンリツ)が初優勝を飾った。
女子シングルスは前回ベスト4が5回戦までに敗退する大波乱の展開となった。その中で前回ベスト8の阿部が得意の変化プレーと強打のコンビネーションで抜け出した。準々決勝で玉石(エクセディ)に競り勝って波に乗ると、準決勝は岡本との同士討ちを制して決勝進出。決勝は得意のカット打ちで野中(十六銀行)を圧倒した。
2位の野中由紀(十六銀行)は、ドライブに威力のある市川(日立化成)や河村(アスモ)を連破して勝ち上がった。これまでの粘り一辺倒のカットだけでなく、高い打点から振り下ろすカットで快進撃を見せた。
3位は岡本(サンリツ)と市川(日立化成)が入賞。岡本は前陣強打で前回3位の藤井優子(日本生命)に勝利。市川は福岡(中国電力)に競り勝ったが、前期日本リーグで完封勝ちしている野中にリベンジを許した。
なお、3連覇を目指した藤井寛子(日本生命)は4回戦で土田美佳(中国電力)に敗れた。
<男子ダブルス>
決勝は水野・大矢(東京アート)と森田・軽部(シチズン)が対戦。序盤から目の覚めるような激しい打ち合いで会場を沸かせた。試合はレシーブから積極的に先手を取った水野・大矢が森田・軽部のコンビネーションを上回った。水野は嬉しい初の日本タイトルゲット。大矢は2年ぶりのダブルス制覇となった。
<女子ダブルス>
決勝は3連覇を狙う藤井・若宮(日本生命)と、準決勝の同士討ちで競り勝った重本・彭雪(サンリツ)が対戦。試合は藤井・若宮の左右のコンビネーションが重本・彭雪の両ハンドを封じて序盤から圧倒。見事な試合運びでV3を手にした。
<今大会の模様は卓球レポート2013年11月号に掲載>
詳細な記録は日本卓球協会のホームページをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
なお、今大会の模様は卓球レポート2013年11月号(10/20発売)に掲載。