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第41回全国高等学校選抜大会 ~野田学園高と希望が丘高が優勝~

第41回全国高等学校選抜大会が3月26~28日、滋賀県立体育館(滋賀県)で開催された。選抜大会は新学期を間近に控えた1・2年生による学校対抗の団体戦と過去に選抜大会やインターハイ、全日本選手権大会などへの出場経験がない選手による男女シングルスが行われる大会だ。

夏のインターハイに次ぐ大きな全国大会ということもあり、白熱した試合がが3日間に渡って繰り広げられた。


【男子学校対抗】 野田学園高が4年ぶりの優勝!


野田学園が4年ぶりの優勝!

吉村はけがを抱えながらも、エースとしての役割を果たした

平野は決勝で積極的に攻め、チームの優勝を決めた

千葉は明豊戦で貴重な得点を上げるなどチームの軸として活躍

 今大会は昨年優勝の希望が丘高(福岡)が準々決勝で敗れるなど混戦必至となったが、その中で野田学園高(山口)が2010年の第37回全国高等学校選抜大会以来、4年ぶりの優勝を飾った。

 決勝は青森山田高(青森)との対戦。試合は2台進行で行われた。1番では吉村と及川が対戦し、吉村が威力のあるバックハンドを中心に攻めて3対1で勝利した。2番では今大会初出場となった1年生の青山が坪井に3対0のストレート勝ちを収める金星を挙げた。ダブルスでは青森山田高の坪井・三部ペアが意地を見せて、吉村・平野を破り、2対1。4番では三部が千葉の気迫あふれるプレーに押される場面もあったが、安定感のあるプレーで勝利を挙げた。5番では主将の平野が一ノ瀬を3対0で破り、4年ぶりの優勝を果たした。

 橋津文彦監督は「吉村が肩のけがを抱えるなど、苦しい状況を乗り越えての優勝なのでとてもうれしいです。大会前から昨年の選抜大会で敗れた明徳義塾を始めとしたチームに勝って優勝しようと選手たちに話していました。特に平野、千葉の2人は、昨年の明徳義塾戦に4番、5番で出場して敗れ、悔しい思いをしていたので、準々決勝で明徳義塾と対戦したときは、あえて昨年のように2人を4番、5番に配置し、結果を残してくれました。決勝では5番で平野が根性を見せてくれ、なんとか優勝できてよかったです。夏のインターハイでも必ず優勝したいです」と喜びを語った。


三部はシングルス全勝とチームを牽引

チームの柱となった松下はレシーブからの果敢な攻めを見せた

髙橋は準々決勝で田添に勝利するなど3位入賞に大きく貢献

 2位の青森山田高は昨年、苦杯をなめた愛工大名電高(愛知)と再び準決勝で対戦した。三部が松下とのゲームオールジュースの接戦を制すなど3対0で勝利を収め、昨年のリベンジを果たして決勝進出を果たした。しかし、決勝では序盤での2失点が大きく響き、王座を取り戻すことはできなかった。

 3位には松下を中心に勝ち進んだ愛工大名電高が入賞。2年連続の決勝進出とはならなかったが、夏のインターハイでの活躍に注目が集まる。

 また、明豊高(大分)はフォアハンドドライブの強打が光った髙橋が田添に勝利するなど昨年の優勝校である希望が丘高に勝利しての3位入賞となった。


【女子学校対抗】 全試合ストレート勝ちの希望が丘高が初優勝!

希望が丘がうれしい初優勝!

主将の前田は持ち前の力強い両ハンドドライブで単複全勝
趙は苦しみながらも決勝で牛嶋を破った

 女子学校対抗では希望が丘高(福岡)が初優勝を果たした。男子同様昨年の優勝校である四天王寺高(大阪)が準々決勝で敗れる波乱があったが、新たに主将となった前田を中心に充実した戦力で全試合ストレート勝ちを収め、頂点に立った。

 決勝では正智深谷高(埼玉)と対戦。2台進行となった1番で趙と牛嶋、2番で前田と平が試合を行った。2番の前田は自分から攻める積極的なラリーを披露し、3対0で平を破った。シングルス終了後に出場したダブルスでも中澤との息のあった攻撃で平・田口ペアからストレート勝ちを収めた。1番の趙は牛嶋から2ゲームを先取するも、第3、第4ゲームと牛嶋の切れのあるバックカットを、打ちあぐねて勝負は最終ゲームへ。しかし、第5ゲームでは果敢に攻撃を仕掛け、苦しみながらも勝利し、チームの優勝を決めた。

 

 石田眞行監督は「初優勝なので、非常にうれしいです。優勝できた要因の1つは新主将の前田を中心とした2年生がチームを牽引したことにあると思います。特に前田は新たに主将となり、普段の練習から盛り上げ役を買って出て、がんばってくれました。そこに以前までのキャプテンの徳永が一緒になってチームを支えてくれ、非常に上手くチーム作りができたと思います。また6人の2年生が一丸となり、チームに強い結束力を生み出してくれました。決勝では2番の前田が勝利しましたが、ダブルスは危ない場面もありました。ひっくり返される可能性もあることも想定していましたが、ダブルスが勝ってくれてよかったです。趙もダブルスが勝って安心して戦えたからこそ、最終ゲームを取ることができたのかもしれません。優勝するためには試合の流れが重要だと思いました。選手たちは普段の練習や学校での日常生活など非常に厳しい中で生活をしていますが、ここまでよくやってくれていると思います。夏のインターハイでは選手たちに『希望が丘に来てよかった』と思ってもらえるように優勝という成績を残せればと思います」と主将の前田らの活躍を喜び、初優勝を果たした今大会を振り返った。


平はスピード感あふれる攻撃で勝利を重ね、敢闘賞を受賞
椛澤(右)・竹本は四天王寺高戦で貴重な得点を挙げた
髙橋(左)・松浦はダブルスで連係のよさを見せた

 2位の正智深谷高は昨年のベスト4から成績を1つ上げた。今大会はエースの平を中心に、牛嶋、田口らが脇を固める布陣で挑んだ。平はリズムよく両ハンドドライブで攻めるプレーで、決勝進出の立役者となった。

 3位には準々決勝で昨年まで5連覇を達成していた四天王寺高を破った明徳義塾高(高知)が入賞。四天王寺高戦では椛澤・竹本が要のダブルスを取り、準決勝進出をたぐり寄せた。

 同じく3位には大野高(岩手)が入賞。髙橋、松浦らがポイントゲッターとなり、チームを勝利に導いた。

 

【男子シングルス・女子シングルス】


村上は力強いドライブ攻撃で頂点に立った

岩本が安定感のあるバックハンドを軸に勝ち上がった

 男子シングルスは村上奨記(高田高)が豪快な両ハンドを武器に優勝を果たした。決勝トーナメント1回戦、準々決勝ではゲームオールの競り合いを制すなどここ一番での集中力の高さも見せた。

 女子シングルスでは岩本結菜(誠修高)が優勝。準決勝、決勝と窮地に立たされる場面もあったが、バックハンドを主体にした攻撃で、見事に優勝を果たした。

 

 

詳しい記録は全国高体連卓球専門部ホームページに掲載されています。
全国高体連卓球専門部:http://www.koutairen-tt.net/

今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載されます。

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