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全日本選手権大会(団体の部) ~男子は東京アート、女子は日本生命が優勝~

 チーム日本一を決める「平成26年度全日本選手権大会(団体の部)」が11月1~3日、白浜町立総合体育館/白浜会館(和歌山) で行われた。
 各カテゴリーのトップチームが出場して、伯仲した熱戦が繰り広げられた。


【男子団体】 東京アートが7年連続12回目の優勝


男子優勝:東京ドーム東京アートが7連覇を達成!

高木和が優勝に貢献東京アートの高木和はラストで2試合勝利して優勝に貢献

吉村の活躍で愛知工業大学が2位吉村が7勝の活躍で愛知工業大学が2位に

 男子は7連覇を狙う東京アートとインカレ準優勝の愛知工業大学が決勝に勝ち上がった。
 東京アートは準々決勝の協和発酵キリン、準決勝の明治大学といずれも3対2の苦境を乗り越えて、実に10年連続で決勝に駒を進めた。
 一方の愛知工業大学は、第1ステージで実業団を制した協和発酵キリンを下すと、準決勝で前回2位のシチズンに完封勝ちして決勝に勝ち上がった。
 
 決勝は東京アートは高木和、張、塩野という万全の布陣。一方の愛知工業大学はエースの吉村に、加藤、堀という活きのいい若手を投入した。
 注目の1番でエース対決が実現。ここを取れば一気に勢いがつく愛知工業大学だが、ここまで火を噴いてきた吉村の強打を高木和が中陣からドライブではね返す。吉村も果敢に打ち抜きに行くが、高木和の粘りの前にミスが出る。第1ゲームの競り合いを高木和が制して流れをつかむと、終始ラリーで優位に立って3ゲームを連取。大事な1点を東京アートにもたらした。
 続く2番は張vs加藤。張は一発の爆発力を持つ加藤に対して1ゲームを奪われるが、中盤にリードされても慌てず丁寧に配球し、加藤の打ちミスを誘って逆転勝利。これで東京アートが7連覇に王手をかけた。
 3番は塩野vs堀。国際舞台で活躍する塩野は、長身から豪打を繰り出す堀の攻めにてこずるが、次第に距離をつかんでカットが糸を引き始める。いずれのゲームも終盤の競り合いで粘りきって塩野が完封勝利。これで東京アートが愛知工業大学を3対0でシャットアウトして、見事に7年連続での日本一を勝ち取った。

【東京アート 大森監督インタビュー】
 優勝できて率直にうれしいです。協和発酵キリンと準々決勝で当たるかもしれないという状況で、一番嫌な相手が実際に入って来て、そこで勝てたことが大きかったと思います。
 キーポイントは4番の張vs上田。二人はいつも競っていて、上田選手は張の対策を完璧にやってきていました。勝因は第3ゲームに思い切って相手のコースを読んで、狙い打ってカウンタで攻められたという決断力で上回ったことでしょう。ラストについては、高木和は何度も修羅場をくぐってきたし、松平選手はあまり慣れていないと思うので、その差はある思っていました。
 決勝の愛知工業大学について、吉村選手とは普段NT合宿などでやっているので特別な指示はしませんでしたが、彼は勝負強くて終盤にビッグプレーをしてくるので、そこは気を付けて読みを外していこうというアドバイスはしました。張よりは卓の方が勝つ可能性はあったと思いますが、第1ゲームの終盤に卓がラッキーなポイントが続いて、そこから少し差が付いたと思います。2番でも張が大きく挽回する場面がありましたが、その部分も含めて精神力の部分で上回っていたと思います。



【女子団体】 日本生命が2年連続14回目の優勝


女子優勝:日本生命日本生命が2連覇を果たす

藤井が後半戦で大活躍日本生命の藤井が要所で大活躍

ルーキーの宋が奮戦中国電力はルーキーの宋がエース級の働きを見せた

 女子は2連覇を狙う日本生命と2年ぶりの優勝を目指す中国電力が決勝に駒を進めた。両チームは2年前も決勝で対戦しており、そのときは中国電力が日本生命を下して悲願の初優勝を飾っている。
 日本生命は準々決勝のジュニアナショナルチーム戦で全5試合とも3対2というきわどい試合を切り抜け、準決勝の日立化成戦では先に王手をかけられるという展開から挽回して勝ち上がった。
 一方の中国電力は、決勝までわずか2失点と好調を維持。トーナメントは準々決勝の希望が丘高校、準決勝の十六銀行戦とも3対0という会心の戦いで進んできた。
 決勝は日本生命は藤井、石垣、若宮の3名を起用。中国電力は土田、宋、土井という布陣で挑んだ。
 1番は藤井vs土田。準決勝で2勝を挙げた藤井が好調を維持して2ゲームを連取するが、土田が強打を連発してゲームオールに追い付いた。しかし、最終ゲームは藤井がしっかり戦って、粘る土田を振り切った。
 続く2番は石垣vs宋。ルーキーながら中国電力を引っ張ってきた宋が切れの良い強打を放って石垣に攻め込む。しかし、最後は石垣が経験の差を見せて宋のミスを誘ってゲームオールで辛勝。これで日本生命が連覇に王手をかけた。
 3番は田代vs土井。試合はバッククロスで高速ラリーの応酬となり1対1と両者譲らない。ヤマ場の第3ゲームもジュースとなったが、ここを競り勝った田代が第4ゲームも引き離して3対1で勝利を収めた。これで日本生命が中国電力にストレート勝ちし、2年前の借りを返すとともに、今シーズン初タイトルとなる2年連続での日本一を手にした。

【日本生命 岸田監督代行インタビュー】
 今年に入って前期日本リーグと実業団で勝てていなかったので、今大会で2連覇をするというよりも、全員で今年必ず1勝したいという気持ちで臨みました。
 今回は苦しい試合が続きましたが、今年の初めに比べると選手が少しずつ力を付けてきましたし、世界ランキングを見てもうちの選手がトップの方にいるので、ちゃんと力を出し切れれば優勝できると思ってやってきました。
 うちの選手は同じぐらいのレベルの選手がそろっているので、どの選手が出てもおかしくないと思っています。どの選手も負けたりしましたが、最後は勝って終わったので良かったです。

 なお、大会の記録は日本卓球協会のホームページに掲載されています。
 日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp

 今大会の模様は卓球レポート12月号(11/20発売)に掲載されます。

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