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全日本卓球2016の展望 〜元王者が全日本を語る「渋谷浩の眼」〜

今日から東京体育館で開催されている平成27年度全日本選手権大会(一般・ジュニアの部)。日本一の座をかけた最高峰の戦いについて平成11年度全日本チャンピオンの渋谷浩が展望を語った。

一球で流れが変わるのが全日本
 全日本選手権大会はすべての選手にとって一年の集大成といえる大会です。こうした大舞台だからこそ、一球で流れが大きく変わることも多々あります。私自身も現役時代、全日本の舞台で、一球で流れが変わるという場面を何度も経験してきました。また、昨年の神選手(シチズン)や一昨年の町飛鳥(明治大)のように大会の中で流れをつかむことができた選手が試合を重ねるごとに調子を上げて上位に行くということもあります。そういった意味で観戦する際は一球一球に注目してみていただきたいと思います。

<男子シングルス>水谷隼を中心とした戦いが予想される

 男子シングルスは2連覇中の水谷隼が圧倒的な安定感を誇っており、今大会も優勝候補の筆頭と言えるでしょう。水谷選手は年を重ねるごとに安定感が増しており、リードされても動じない強い精神力を備えていて、過去にも何度も負けそうな場面を乗り越え、優勝を続けてきました。技術面だけではなく、精神面でもほかの選手をリードしており、プレーの引き出しが多いという点は今大会でも発揮されることが予想されます。年々進化を続ける水谷選手ですが、今大会ではより攻撃的なプレーに期待してたいですね。

 その水谷を追う対抗として挙げられるのが丹羽孝希(明治大学)、吉村真晴(愛知工業大学)のリオデジャネイロオリンピック代表の2人、そして、勢いに乗っている大島祐哉(早稲田大学)、昨年末の世界選手権の代表選考会で優勝した松平健太(JTB)です。オリンピック代表の2人は全日本を制した経験もあり、優勝戦線にどのように絡むのかが注目です。また、大島は昨年の国際大会での活躍などもあり、非常に勢いに乗っています。松平健太は選考会優勝という結果を自信にしてプレーすることが上位進出のカギだと思います。大舞台において、自分に自信を持ってプレーできるかということは勝敗に大きく関わります。

 このほか、昨年ベスト4の岸川聖也(ファースト)らも虎視眈々と上位進出を狙っており、例年同様上位争いは混戦が予想されるでしょう。激戦の中で注目したいのが、張本智和(仙台ジュニアクラブ)や宇田幸矢(JOCエリートアカデミー)といったジュニア年代の選手のプレーです。特に張本は昨年末の世界卓球2016クアラルンプール日本代表選考会で岸川や森薗政崇(明治大学)といった日本代表経験のある選手を破るなど、小学生とは思えないプレーを見せていました。張本の特徴である多彩で柔らかなバックハンドなど、若手選手たちのプレーにも注目です。


<女子シングルス>王者・石川を福原、伊藤らが追いかける

 女子シングルスでは、昨年54大会ぶりに3冠王を達成した石川佳純(全農)を中心とした戦いが予想されます。男子選手顔負けの力強い両ハンドドライブや、ここ一番での得点のとり方を心得ており、王者としての戦いぶりに注目です。昨年にも増してさまざまな経験を積み、場数を踏んできた石川の卓球がどのように進化しているのかというのも1つの見どころです。

 その石川の対抗として挙げられるのが、福原愛(ANA)、伊藤美誠(スターツSC)です。福原は昨年けがで欠場ということもあり、非常に悔しい思いをしたと思います。ですから、今大会はその悔しさを爆発させられるかがポイントだと思います。また、この一年で進化したプレーを発揮することができれば優勝という目標に近づくことができるのではないでしょうか。

 伊藤は当たったときは誰にも止められない爆発力が持ち味です。世界選手権大会での躍進などもあり、今大会ではさらなるランクアップも予想されます。伊藤自身も昨年の成績(ベスト8)を超えることを目標に今大会に臨んでいるでしょう。

 また、伊藤とともに、黄金世代として活躍している平野美宇(JOCエリートアカデミー)も注目選手の1人です。昨年ベスト8に入賞しましたが、流れるような両ハンドで今年はどこまで成績を残すことができるかが見どころです。

 このほか、女子シングルスは佐藤瞳(札幌大谷高校)や早田ひな(石田卓球クラブ)といった若手選手、昨年2位の森薗美咲(日立化成)や石垣優香(日本生命)など、多彩な戦型の選手がいるため、見どころの多い戦いになるでしょう。当然、ランク入りの戦いも激しさを増すことが予想され、見応えのある試合が繰り広げられるでしょう。


観戦する上でのポイント
 このほか、今大会を観戦する上でのポイントは東京五輪を見据えた若手選手の戦いぶりです。先述した伊藤や平野といった選手たちにとっては今大会は1つの試金石ともいえるでしょう。また、大会までの調整が上手くいっているのかどうかなども考えながら観戦すると、より試合を面白く観戦することができます。年末年始にかけて各選手が調整を行ってきていると思いますが、中には、十分に練習環境を整えることができなかったり万全の状態で臨めていない選手もいます。そうしたことも踏まえながら見ることでより観戦の醍醐味が広がると思います。それから、7日間を乗り切るためのスタミナなど目の前の技術や戦術だけではなく、見どころは多くあります。そういった点も考えながら観戦をすることで全日本選手権大会がより見応えのある大会になるので、ぜひ観戦の際はさまざまな視点から試合を見ることをお勧めします。


記録・タイムテーブル等の情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
各種目の組み合わせ(PDFが開きます)
男子シングルス
  女子シングルス
男子ダブルス  女子ダブルス
混合ダブルス
ジュニア男子    ジュニア女子

卓レポ.comでは、連日の熱戦の模様を卓レポ.comとツイッター(http://twitter.com/takurepo)で配信します。
全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。

 

 

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