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2016年世界ジュニア選手権ケープタウン大会2日目④ 日本男子、薄氷の1位通過

大会2日目は男女団体の第2ステージが行われ、日本男子はチェコに続いてルーマニアともラストに及ぶ接戦を演じ、辛くも勝利を収めグループリーグ首位通過を決めた。
 

トップでラリー巧者の張本が先制

龍崎は初陣を勝利で飾れず

シポスはバックハンドサービスで松山を苦しめた

日本はベンチもひとつになってラストの松山を応援

松山が思いきったチキータレシーブで勝負を決めた

日本男子、予選から苦しい戦いを乗り越えて決勝トーナメントへ
 

<男子団体第2ステージグループE第1試合>
 日本 3-2 ルーマニア

○張本 7,9,-9,16 シポス
○松山 3,-7,-7,4,8 プレテア
 龍崎 -9,-9,-11 マノレ○
 張本 -4,-8,3,-6 プレテア○
○松山 3,-13,-5,9,9 シポス

日本は第1試合で2点を落とした木造をベンチに下げ、松山を2点起用。3番には龍崎を置くオーダーでルーマニア戦に臨んだ。
トップは張本が巧みな攻守でラリーを制する展開。2対1で迎えた第4ゲームは度重なるジュースの末に張本が攻めきり日本が先制。
2番は松山対相手エースのプレテア。松山は1対2と後がないところから、フォアハンドで粘り強く戦い逆転勝ちを収め、日本が王手。
3番は世界ジュニア初出場の龍崎が、ブロック力が高く打撃戦にも強さを見せたマノレにストレート負け。
4番は張本対プレテアのエース対決。張本はプレテアの強烈な両ハンドカウンターに苦しみ、0対2とリードを許す。第3ゲームは思い切った前陣バックハンドカウンターをストレートに決めて1ゲームを返すが、第4ゲームはリスクを負ったプレーにミスが出て1対3。勝負はラストに持ち越された。
ラストの松山はチェコ戦でも要の3番で貴重な勝ち点を挙げていて、プレーも切れを増してきている。第1ゲームを攻勢で11-4とするが、第2ゲームは序盤でリードを奪われ、驚異的な追い上げを見せるもジュースをものにできず1対1に。シポスのコースを突いた攻撃に先手を取られた松山は1対2と後がなくなる。しかし、ラッキーなエッジにも助けられて松山が第4ゲームを取り返し最終ゲームに。点差のつかない展開となるが、シポスのバックハンドサービスに対してストップできずに苦しんでいた松山は、9-9から思い切ってチキータレシーブ。これが得点につながり、日本は何とかグループリーグ首位通過、準々決勝への切符を自力で決めた。

■松山祐季選手
(最後のシポス戦は)負けているときの方が思い切ってできるので、取られたゲームを気にせずに、むしろ5ゲーム目の方が思い切ってできたのが勝てた理由だと思います。チームのために勝ちたいと思っていましたが、自分に回ってきたのをプラスと考えて最後は緊張してもしようがないので、負けてもいいから、自分の思ったプレーを出そうと意識してやったので、それが成功しました。最後のゲームは相手のバックサービスに対してストップレシーブをずっと浮かしていたので、負けるんだったらミスしてもいいからチキータで行こうと思ったらたまたま成功しました(笑)。
サービスは迷いに迷って、これしかないというサービス、後悔しないサービスを思い切って出して、あとはラリーで勝とうと思いました。
本当は団体戦に出られると思っていなかったので、この舞台でプレーできることを楽しんで試合できました。
明日からは出られるかわかりませんが、チームとしても接戦を乗り切って勝てたことを自信につなげて、みんなも調子が上がってきたと思うので、もっともっと強気で優勝目指して頑張りたいです。

■田㔟邦史男子ジュニア監督
ドローが決まってから、みんなもこうなるだろうな(苦戦を強いられる)と思って、油断していなかったのが勝てた理由の1つですね。松山も非常に頑張ってくれたと思います。
プレテアはジュニアNTの合宿に来ていて、そのときにゲーム練習で松山が勝っていたので、プレテアから2点と3番を取ろうというつもりだったのですが、なかなかうまくいきませんでした。1番、2番はうまくいきましたが、龍崎は初出場で少しナーバスになっていたのかなと思います。
今のジュニアでこの4人が日本のトップ4なので、誰が出てもやってくれるだろうなとは思っていました。
4番の張本は準備不足だったのかと思います。1、2ゲーム目はチキータも入らない、動けないということで、試合に入る前の準備が遅かったかもしれません。会場の冷房がきついので体が冷えていたというのもあると思いますが、常日頃から自覚を持たせないといけないなと感じました。
松山はよく最後チキータしてくれて、それがこういう結果になったのかなと思います。よく勇気を持ってやってくれました。
予選の2試合は、ここまで苦戦するとは思っていませんでしたが、選手たちは本当にいい経験をしているんじゃないでしょうか。初出場の選手権大会の怖さも、この2試合だけで十分味わったと思います。この経験があるからこそ、次に自分が何をしなければいけないかということがわかるとこれからさらにどんどん強くなってくれると思います。
この先も楽に勝てる相手はいないと思いますが、逆に、中国とも韓国ともいい勝負になるのではないか、やってみなければわからないでしょう。だから、この2試合を乗り切ったという自信を持って、また明日から新たな気持ちで頑張ってほしいなと思います。


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今大会の模様は卓球レポート2月号に掲載します。

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