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第44回全国高等学校選抜大会 ~愛工大名電と四天王寺が優勝~

第44回全国高等学校選抜大会が3月26~28日、大阪市中央体育館(大阪府)で開催された。選抜大会は新学期を間近に控えた1・2年生による学校対抗の団体戦と過去に選抜大会やインターハイ、全日本選手権大会などへの出場経験がない選手による男女シングルスが行われる大会だ。学校対抗では愛工大名電、四天王寺がそれぞれ3連覇を飾った


【男子学校対抗】愛工大名電が苦しみながらも3連覇達成!

愛工大名電が3年連続で選抜を制覇!

田中はシングルス全勝で優勝に貢献

エースの木造は決勝できっちりと得点を挙げた

ラストは高見(左)が締めて優勝を決めた

3連覇を狙う愛工大名電は予選リーグから失点するなど、苦しい戦いになったが「選手たちが互いによく補いあった」という今枝監督の言葉どおり、誰かが負けてもほかの選手がそれをカバーする総合力の高さで勝ち進んだ。準決勝の遊学館戦では木造が出雲に敗れたが、3番ダブルスの勝利が大きく、3対1で勝利を収めた。
2台進行で行われた決勝では昨年に続いて野田学園と対戦。トップで全日本ジュニア2位の宮本が沼村に敗れたが、2番では準決勝で敗戦を喫したエース・木造がキレのある両ハンドドライブで盛武に勝利。3番ダブルスでは木造/高見が沼村/佐藤と対戦するも、序盤からチキータレシーブで先手を取った野田学園ペアの前にゲームの主導権を握れず。1対3で敗れた。
ダブルスと同時に試合が開始された4番では、田中がカット主戦型の竹﨑と対戦。田中は竹﨑の変化をつけたカットに苦しむ場面が見られたが、ツッツキや打球点の早いバックハンドドライブをうまく織り交ぜて竹﨑のカットを攻略し、3対0で勝利を収めた。
ゲームカウント2対2で迎えた5番は高見が遠藤と対戦。高見は両サイドを打ち分ける精度の高いプレーで遠藤を左右に揺さぶり、ストレート勝ち。チームの3年連続5回目の優勝を決めた。

■愛工大名電・今枝監督のコメント
なかなか思いどおりにいかず、いいところと悪いところが出た大会でした。正直、「今回は負けるかもしれない」とも思いました。そうした中で選手が互いによく補って優勝してくれました。準決勝では木造が負けましたが、ほかの選手が頑張ってくれ、決勝ではダブルスが負けましたが、4番の田中が頑張ってくれました。夏(インターハイ)はもっと苦しい試合があると思うので、さらに大きくなって夏を迎えたいと思います。


 

野田学園は沼村(左)/佐藤らの活躍で愛工大名電に迫った
 
遊学館はエースの出雲がチームをけん引して準決勝に進出
 
準々決勝のラストで蛭田が勝利して4強入りを決めた希望が丘

野田学園は、準々決勝で明徳義塾に1対2の劣勢から逆転勝ちするなど、厳しい戦いを乗り越えて2年連続の決勝進出。決勝でも愛工大名電にあと一歩のところまで迫ったが、わずかに及ばなかった。
遊学館はエースの出雲がけがを抱える中、準決勝で木造を破るなどチームを引っ張って2年連続の4強入り。希望が丘は準々決勝の静岡学園戦で劣勢に立たされながらも逆転勝ちでベスト4進出を果たした。

 

【女子学校対抗】四天王寺が3年連続で頂点をつかむ!

四天王寺が3連覇を達成!

単複全勝と、得点源として活躍した塩見
 
大川は決勝でカット対決を制した
 
梅村/塩見は安定したプレーでチームを支えた


女子学校対抗は四天王寺が3年連続の優勝を果たした。四天王寺は村田監督が「今大会で一番勢いがあり、ヤマ場になると思っていた」という準々決勝の愛み大瑞穂戦を3対0で勝ち進んだ。続く準決勝の希望が丘戦は3対2で勝利。梅村が柴田に敗れるなど、厳しい戦いとなったが、要のダブルスを制すと、最後は塩見が締めて決勝進出を決めた。
決勝は昨年と同じ明徳義塾との対戦となった。四天王寺はトップで大川が加藤とのカット主戦型同士の戦いを制して先制。大川は第1ゲームの接戦をものにすると、促進ルールが適用された第2ゲーム以降も、勝負どころで得点を挙げて3対0で勝利を収めた。1番と同時に行われた2番では塩見が井に1ゲームを先制されながらも逆転勝ち。この勝利で四天王寺が優勝に王手をかけた。
3番ダブルスは四天王寺・梅村/塩見、明徳義塾・井/三村の対戦。四天王寺ペアは厳しい台上プレーから好機をつくりだすと、ラリー戦でも明徳義塾ペアを上回り、3対0で勝利。昨年に続き、明徳義塾の挑戦を退けて頂点をつかんだ。

■四天王寺・村田監督のコメント
今大会は準々決勝の愛み大瑞穂戦がヤマ場だと思っていて、そこを乗り切れて順調にいけたかなと思います。準決勝の希望が丘戦は2月の大阪国際正対選手権で大川が岩越さんに勝っていたので、そこを狙ってオーダーを組みましたが、今回は負けてしまいました。しかし、負けても後半に出る選手にはいい準備をしておこうと話していて、結果的に勝つことができました。決勝は塩見が井さんに勝ってくれたのが大きかったです。また、準決勝、決勝はダブルスがカギだと思っていたので、そこで勝てたのが良かったです。夏(インターハイ)に向けてまた一から準備をしたいと思います。
 

明徳義塾は井(右)/三村らの活躍で決勝に進出
 
希望が丘は岩越(左)/柴田の活躍が光り、4強入り
 
山陽女子は木村が単複でチームを引っ張った
 

明徳義塾は正智深谷、就実という強豪がそろった予選リーグを勝ち抜くと、決勝トーナメントでは井、三村を中心に安定した戦いを見せて2年連続の決勝進出を果たした。。
希望が丘は準々決勝でジュニアチャンピオンの笹尾を擁する横浜隼人との激闘を制して4強入り。山陽女子はエースの木村を軸にした戦いで、聖和学園、桜丘らを破り準決勝進出を果たした。

 

【男子シングルス・女子シングルス】

北澤は威力のあるフォアハンドが光り、頂点をつかんだ

久保はバックハンドを軸にしたプレーで優勝を手にした

男子シングルスは北澤健太郎(早稲田実業)が威力のあるフォアハンドドライブを軸にしたプレーでトーナメントを制した。
女子シングルスはピッチの速い両ハンドドライブで久保莉乃果(椙山女学園)が優勝。決勝は0対2の劣勢をはねのけて逆転勝ちを収めた。

 

 

詳しい記録は全国高体連卓球専門部ホームページに掲載されています。
全国高体連卓球専門部:http://www.koutairen-tt.net/

今大会の模様は卓球レポート5月号(4月20日発売)に掲載されます。

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