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【男子団体】韓国戦の監督・選手インタビュー

韓国に敗れた日本だが、これを次につながる敗戦にしたい
 

■倉嶋監督のコメント
「メダルを取るためには必死に立ち向かって獲得してきたのですが、最近はずっとメダルを取ってきていたのでそれが当たり前のようになっていました。しかし、相手の勢いやいろいろな部分がかみ合って、そこがずれてしまうということはまだありますね。もちろん、打倒中国の目標を果たしたい気持ちはありますが、そのために頭一つ完全に突き抜けられるように、今だとまだでるか出ないかというレベルなので、いままでずっとその位置をキープしてきましたが、もう一度真摯に負けを認めて、今後のワールドツアーとかでいい結果を残せるように、また2年後になってしまいますが、次の世界選手権団体戦でリベンジを果たせるようにしたいです。さらに、東京オリンピックに向けて試行錯誤しながらやっていきたい。
 水谷はまだまだ僕はベテランなどではなく、一番いい時期の選手だと思います。勝ったり負けたりはありましたが、彼も悔しい思いをしたと思うので、今後に期待したいと思います。東京のオリンピックのときには全然違う選手になっているくらい成長してくれると僕は思っています。
 張本も今回の世界選手権で、勝ちも負けもありましたが、全試合いい試合をしてくれました。これがいい経験となってさらに成長してくれることは間違いないと思います。初めての大会でつらいでしょうけれども、このように負けてしまうこともあるということを経験して頑張ってもらいたい。
 オーダーはベストだったと思います。でも負けたらしようがないです。日本は他にも選手がいるので、2番手、3番手を誰にするという可能性はあると思いますが、現時点であのオーダーがベストだったと思っています。現時点での対戦成績であったり、勢いや戦い方など、あとは僕の感覚というのもありますが、総合して決断しました。
 日本の卓球は今、両ハンドが主流になってきていますが、やはり、その上をいくバックハンドの強打者、巧みな技術を持った選手には苦戦するということがよく分かったので、もっと日本のバックハンド技術をアップしていかないと対策できないのかと思いました。イングランド戦も今日の韓国戦も、バックハンドに手こずったので、それを負けとして味わってしまいましたが、修正して次につなげたいです。
 収穫はやはり張本が水谷と2枚看板で相手のエースをなぎ倒してここまで来れたということです。今日は負けてしまいましたが、彼らしいプレーができたと思いますし、今後に期待したいと思います」

■松平選手のコメント
「1対1で回ってきて、絶対に勝たないといけない試合だったので、そこで負けて水谷さんが2番で勝ってくれて流れは日本だったと思いますが、負けてしまって流れを戻してしまった形になってしまいました。
 オーダーを聞いたのは昨日の夜で、僕は直前の試合では張禹珍に勝っていたので自信を持って試合に臨みました。競った場面で台上を思い切り行けなかった。向こうがストップしたら僕はダブルストップしかなかったんですが、それが入らなかったり、入ってもいい流れにならなかったので、それが分かっていたらもっとアグレッシブに行けたかなと。
 前も1対1の場面で負けたことがあるので、戦い方というか気持ちの面で、向こうに負けているなという感じはあります」

■張本選手のコメント
「1ゲーム目10-6で勝っていて競り合いで落として、もしそこで勝っていたら3対0で勝てていた試合でした。もう少し慎重にストップを使うなどして相手のミスを待っていた方がよかったのかもしれません。それまで攻めて入っていたので、特に後悔してはいないです。
 自分が負けた2試合でチームも負けてしまったので、自分の役割が果たせなかったというのはあります。サービスからレシーブから、バックハンド、フォアハンド、全部一からやり直さないといけないと思いました。
 完璧に勝てなかった選手もいれば、簡単に勝てた選手もいて、中国選手のすごさっていうのを改めて感じました。樊振東に勝てたからといって他の選手に勝てるわけではないので、どんな球が来ても完璧に打てるようなバックハンドにしたいです。
 楽しいと思ってはやっていなかったですね。常にプレッシャーがありました。前半で2点取ればチームも勝てるし、自分が負けたらチームも負ける可能性が高かったので、自分が出たところは勝ちたかったです。
 予選で負けてから少しおかしくなって、あまりうまく立ち直れなかったですね」

■水谷選手のコメント
「2008年から2016年から続いていたメダルを自分たちの代で途切れさせたことはすごく申し訳なく思います。たくさんの人が優勝を期待して応援してくださったのに、こうやってメダルも取れずに本当に申し訳ないです。
 1試合目は相手のエースの選手と対戦して、すごく接戦になりましたが勝ちきることができて自分としては非常に満足しています。4番は、レシーブが最初から最後まであまりうまくできず、そこですごくプレッシャーを感じてしまって、サービスを持ったときもなかなか自分から先手を取ることができなくて、終始苦しい試合でした。アップ回転のサービスがフォア前に多かったんですが、それをフォアで打つのかバックで打つのか、またどのコースに打つのかというのを今更ながら悩むことが多くて、自分の中でベストの判断ができませんでした。比較的やりずらい相手ではありますが、しいていえば、自分にプレッシャーがあってかなり弱気でした。チャンスは何本もありましたが、攻め切れませんでした。たまにいいボールがあっても、そのいいボールをどんどん出して行かなくてはならないんですが、1ゲームに2本くらいしかそれが出せなくて、そこが一番の敗因だと思います。イングランド戦でも1対2で回ってきて、自分の弱さですね。これまであまり1対2で回ってくることはありませんでしたが、追い詰められてプレーするという経験が今回2回経験できてよかったですし、自分のメンタルがまだまだだなと思いました。団体戦は5ゲームスマッチで、本当にあっという間に終わってしまうのでやはり1ゲーム目を取ってる試合は勝っていることがほとんどですが、1ゲーム目を落としてしまうと大体が接戦になってしまうので、今回負けた試合は2試合とも1ゲーム目を取れなかったので、スタートダッシュでうまくできなかったのを感じました。
 韓国はメンバー的にはあまり変わっていないので、長年彼らとは戦ってきて、今回は負けてしまいましたが、日本も絶対に勝てるチャンスはあるし、早くリベンジしたいです。
 全体のレベルは上がってきていますね。日本選手も上がっては来ていますが、まだまだ世界で安定して勝てる選手はいないし、自分自身も格下の選手に負けることも多くなってきて、また1から頑張って、リオのときのように団体戦で全勝できるような選手にまたなりたいです。どの選手とやってもかなりプレッシャーをかけられることが多くなりました。余裕を持ってプレーできないというか、みんな積極的なプレーが多くなってきて、そこで自分が少しでも弱気になったら負けてしまうというのを感じました。日本も強くなってきてまけてもともとだからという気持ちでかかってくるというところもあると思います。それを跳ね返すだけの力が今の日本にはまだないと思います。
 真摯に今回の敗戦を受け入れて、日本にはまだメダルを取る力がなかったということで、しっかり反省してまた一からがんばりたいですね。張本が1番で相手のエースをつぶしてくれたときはかなり楽になりました。やはり、彼が勝ってくれたら日本は勝てるというか、すごく楽にプレーできました。今日も1番で負けはしましたが、すごくいい試合でしたし、次は必ずやってくれると思いますし、期待してます」
 

 

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(写真/文=佐藤孝弘)

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