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2018年世界ジュニア 中国が男子団体を制覇。日本は2位

世界ジュニア選手権オーストラリア大会4日目は、男女団体の決勝が行われた。男子も女子と同様、昨年に続き、中国対日本の決勝となった。一昨年の栄冠を取り戻したい日本だったが、チャンスを物にできずにストレート負け。中国が2連覇を達成した。

wjc181205-11.jpg中国男子が2年連続ジュニアの頂点に
wjc181205-12.jpg于何一がトップで田中を破る
wjc181205-13.jpg田中は善戦するも于何一にパワー負け
wjc181205-14.jpg日本ベンチも応援に熱が入る
wjc181205-15.jpg2番の徐瑛彬は馬龍を思わせるプレーぶりを見せた
wjc181205-16.jpg宇田は随所に好プレーを見せたが、手堅い攻守の徐瑛彬を崩せず
wjc181205-17.jpg向鵬は15歳とは思えない大胆な試合運び
wjc181205-18.jpg優勝を決めた向鵬は胸の五星紅旗にキス

<男子団体決勝>
 中国 3-0 日本
○于何一 -8,10,3,8 田中佑汰
○徐瑛彬 8,7,-9,5 宇田幸矢
○向鵬 10,9,9 戸上隼輔


 徐瑛彬、于何一、徐海東というメンバーで一昨年の南アフリカ大会で王座陥落を喫した中国男子。このときは準決勝で韓国に敗れ3位という中国にとっては屈辱的とも言える成績に終わった。そのため、昨年は王楚欽、薛飛という強力なメンバーを投入し、日本から王座を奪還。そして、成長を遂げた徐瑛彬、于何一、徐海東が2年前の雪辱をはらすために、再び今大会に抜擢されてきた。
 シニアでも通用する実力の王楚欽などに比べれば、まだまだジュニア級の彼らにはつけいる隙があると感じたが、実際に試合が始まってみると、決勝モードの中国から3点をもぎ取ることの難しさを痛感させられる結果となった。
 トップで田中佑汰がパワーでは随一の于何一と対戦。アグレッシブなチキータと相手のストップを果敢に攻める台上プレーで田中が先制。2ゲーム目も先にゲームポイントを奪ったが、逆転を許すと、于何一の逆横回転サービスからの展開に苦しめられ、続く2ゲームも于何一に奪われた。田中は終盤、回転量の多いチキータで相手の攻撃ミスを誘うなど工夫をするが、打ち合いになると、相手の高い決定力と固い守備に一歩及ばなかった。

 2番は宇田が再戦を希望していた徐瑛彬と念願の激突。宇田はチキータからの展開で早めに勝負をつけたいが、決定打にも徐瑛彬は手堅くブロックなどで対応。連続攻撃の精度を落とされた宇田は苦しい展開に。大きなラリーでもパワー負けしない宇田が第3ゲームを取り返すが、第4ゲームは宇田の強気の攻めが災いし、ミスでの失点が増えたのが痛かった。

 3版は戸上対アジアジュニア王者の向鵬。攻撃力は言うまでもないが、中国選手に共通して言えるのが、ブロックの固さだ。一度攻撃を始めると、全部カウンターになってしまう日本選手に対して、中国は相手に先手を取られたときに、とりあえず落ち着いて1本返すというプレーがずば抜けていた。向鵬も戸上の鋭いドライブを何本も止めて相手のミスを誘っていた。この点は、攻撃力のさらなる強化とともに、技術・戦術的な課題になってくるだろう。
 戸上は3ゲームともいずれも競り合いになるが、読みの精度の高さという点でも相手に引けを取った。象徴的だったのが、1ゲーム目、9-10からのロングサービスと2ゲーム目のゲームポイントで戸上のサーブをバックプッシュでフォア側に抜き去ったレシーブだ。勝負がかかった局面でも自分の読みと技術を信じてそれをやり遂げるメンタル。まだ15歳の向鵬には無謀であることを恐れない若さが味方しているのかもしれないが、観客をも欺くようなプレーは直感だけでなく、緻密なデータの蓄積に基づく判断だとみるべきだろう。こうした、試合運びうまさという点も日本は今後学んでいかなければいけないところだろう。
 決勝を戦った日本の3選手にはそれぞれチャンスがあったが、中国から3点をもぎ取るのはまた次の課題になってくる。だが、その差は確実に縮まっている。

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