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元全日本王者が斬る!渋谷浩の眼
〜ダブルス男女決勝〜

前陣対中陣の見応えのある戦いを制したのは
前陣速攻で戦った木造/張本

<男子ダブルス決勝>
木造勇人/張本智和(愛知工業大/JOCエリートアカデミー) -9,7,-5,5,14 松山祐季/髙見真己(愛知工業大)

 決勝は対照的なプレースタイルのペアの対戦になりました。木造/張本は台にへばりついて速攻をかける。もう一方の松山/髙見は台から距離を取って両ハンドを振り回す。木造/張本がラリーをしたがらないので、必然的にラリー回数は減ります。

 木造/張本は相手に十分な体勢で打たせずに、先にしかけたい。松山/髙見はフルスイングで威力のあるボールをできるだけ多く打ちたい。ですから、お互いのいいところを出させないようにする組み合わせなので、ラリーにはなりにくいんですね。

 相性的には、1ゲーム目、3ゲーム目、5ゲーム目の前半は木造のサービスを松山がレシーブ組み合わせで、このときは松山ペアにとっていい展開で、点数が取れていました。木造のボールに対して松山が慣れているのか、松山のボールを張本が止めきれないという場面がありました。

 逆に張本のボールに対しては松山が、十分な体勢で打てないことが多く、打ちづらそうにしていました。やはり、張本がバックストレートに打つバックハンドドライブに対して、松山は足を止められていたと思います。あのボールを警戒するあまり、思い切った回り込みができなくなっていました。

 最終ゲームはジュースで16−14という結果でしたが、ここに勝敗の明確な理由を付けることは難しいですね。チキータかストップか、打たせるのか打たせないのか、プレッシャーのかかる場面ですから、1球1球が勝負で、正直に言って運の要素もあると思います。結果的に敗れた松山/髙見も最後まで素晴らしいプレーをしていたと思います。

 競り合いになったのは、松山/髙見が木造/張本のボールに対して、的確な距離を取ってプレーできたというのが主な理由ですね。松山/髙見は相手のチキータレシーブが強烈なので、ロングサービスを使うなど、要所要所でサービスを工夫してそれが、得点につながっていました。

 もちろん、張本のプレーは素晴らしかったのですが、派手なプレーをひかえて、こつこつと、とにかく張本につなぐというプレーをして、脇役に徹していた木造のアシストも素晴らしかったですね。助演男優賞を挙げたいようなプレーでした。


早田/伊藤のスタートダッシュで勝負が決まった
芝田/大藤は相手のペースを崩したかった

<女子ダブルス決勝>
早田ひな/伊藤美誠(日本生命/スターツSC) 3,9,-12,6 芝田沙季/大藤沙月(ミキハウス/ミキハウスJSC)

 決勝は1ゲーム目で勝負が決まってしまいましたね。早田/伊藤のスタートダッシュの速攻で、芝田/大藤は焦ってしまい。チャンスボールをフルスイングしてミスするような場面がありました。伊藤/早田の立ち上がりは素晴らしかったです。

 早田/伊藤は2人ともショートスイングでもフルスイングでも決定力のあるボールが打てます。台上でも台から出たボールでも1発で決めることができるんですね。芝田/大藤は満足にいい体勢でスイングさせてもらえず、自分たちの得意のプレーができないまま試合が進んでしまったという感じでした。

 芝田/大藤は、フルスイングをしたときに非常にいいボールを打つし、ラリー戦にも強い。よく1回戦から決勝まで勝ち上がってきましたが、決勝は相手が上手でしたね。

 芝田と大藤は、難しかったとは思いますが、もっと早田/伊藤のペースで試合を進めないことを心がけるべきだったと思います。技術的には、対伊藤の場合には、短いボールにこだわりすぎないこと。台上の浅いところだと伊藤のフリックが鋭角に決まるので、それで振り回されてしまう。右右のペアだと振り回されると運動量が増えて苦しくなりますし、チャンスボールの機会も減ってしまいます。

 対早田の場合は定位置で打たせないことを心がけるとよかったでしょう。ベストポジションで打たせると、とてつもない威力のボールが飛んできます。

 早田と伊藤は個人技でもコンビネーションでも点を取れる強さがあります。伊藤は終盤はミスをしていましたが、いろいろやろうとしての上のミスだったので若干の余裕があったということでしょう。それだけ1ゲーム目で主導権を握ったことの影響が大きかったと思います。

(まとめ=佐藤孝弘)

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全日本卓球:http://www.japantabletennis.com/zennihon2019/

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