世界卓球2025ドーハ(個人戦)が5月17日〜25日までカタールのドーハで開催される。ドーハでの開催は2004年以来2度目で、個人戦は今回が初開催。
大会5日目の5月21日(水)は混合ダブルス準々決勝2試合が行われ、吉村真晴/大藤沙月が林詩棟/蒯曼(中国)を下し、準決勝へ勝ち上がった。
※写真は吉村真晴/大藤沙月
吉村真晴/大藤沙月(日本)
3(-8,5,11,10)1
林詩棟/蒯曼(中国)
黄鎮廷/杜凱琹(香港)
3(1,5,7)0
ロブレス/シャオ・マリア(スペイン)
吉村真晴/大藤沙月が第1シードの林詩棟/蒯曼(中国)を下し、銅メダル以上を確定させた。
第1ゲームは、男子シングルスでも第1シードを張る林詩棟に強烈なチキータとバックハンドを決められて先制されるが、第2ゲームは、吉村が蒯曼のボールを鋭い両ハンドドライブで狙い打ち、日本ペアが試合をタイに戻す。
勝負の第3ゲーム、大藤が得意の巻き込みサービスや意表を突いたロングサービスで林詩棟を崩し、吉村も林詩棟の鋭いボールに対応して日本ペアが王手をかける。
勝てば銅メダル以上が確定する第4ゲーム、吉村/大藤が出足から攻勢をかけ、大藤が連続でサービスエースを奪い、吉村も相手のコースを読み切って強烈な両ハンドをたたき込み、8-3と中国ペアを大きく引き離す。しかし、第1シードと常勝中国の看板を背負って簡単に引き下がれない林詩棟/蒯曼にじわりと追い上げられ、勝利を意識してか打ちミスも出てジュースに追い付かれる嫌な展開。
このゲームを逆転されると、一気に流れを失いかねない吉村/大藤だったが、大きなラリーで打ち勝ってマッチポイントを握ると、最後は吉村が狙い澄ましたバックハンドドライブを突き刺して、第1シードの中国ペアを振り切り、準決勝進出を決めた。
「いやもう、本当に幸せですね。大藤さんと一緒にメダルを目指してやってきて、またこうやって自分がメダルを獲れると思っていなかったので(涙で言葉に詰まり)......最高です。3ゲーム目が勝負だと思っていたので、3ゲーム目は気合で2人で力を合わせて取ることができて本当によかったですね。(大藤は)サービスも素晴らしかったですし、相手に打たれたボールに対する反応も素晴らしくて、そういった一本一本を頑張っている姿に刺激されました。全てが素晴らしかったです/吉村」
「本当に信じられないというか、まさかメダルを獲れるとは思っていなかったので、本当にパートナーに感謝したいです。(吉村が)泣くと思ってなかったので、いや、もらい泣きしそうだったんですけど、私は嬉しい気持ちの方が強くて、笑顔になりました(笑)。試合中は本当に足が震えていたんですけど、吉村さんにたくさん声をかけていただいて、お互いに声も掛け合っていいプレーができたと思います/大藤」
勝った吉村/大藤は、準決勝で黄鎮廷/杜凱琹(香港)と対戦する。熟練の連係が強みの強豪ペアだが、今の二人の勢いならば、勝機は大いにあるだろう。
もう一方の準々決勝、黄鎮廷/杜凱琹(香港)対ロブレス/シャオ・マリア(スペイン)は、巧みな台上とコース取りで主導権を握った黄鎮廷/杜凱琹が、左利き同士のスペインペアを圧倒し、前回に続いて準決勝進出を果たした。
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WTT:https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=3108
(取材/まとめ=卓球レポート)




