社会人卓球選手の日本一を決める第59回全日本社会人卓球選手権大会が、2025年10月24日(金)~26日(日)に那覇市民体育館(沖縄)で開催。
大会最終日は男女シングルスの5回戦~決勝が行われ、男子シングルスは野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ)が初優勝を果たした。
【男子シングルス 優勝】
野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ)
▼男子シングルス 準々決勝
有延大夢(T.T彩たま) 3(8,-7,6,-7,16)2 笠原弘光(888Table Tennis)
小林広夢(ファースト) 3(10,8,3)0 石山慎(ケアリッツアンドパートナーズ)
松下大星(日の出医療福祉グループ) 3(7,-5,9,9)1 渡辺裕介(協和キリン)
野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ) 3(-6,-9,5,6,9)2 小野寺翔平(リコー)
▼男子シングルス 準決勝
有延大夢(T.T彩たま) 3(5,-11,10,6)1 小林広夢(ファースト)
野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ) 3(-10,-8,9,7,4)2 松下大星(日の出医療福祉グループ)
▼男子シングルス 決勝
野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ) 3(6,10,-7,-8,6)2 有延大夢(T.T彩たま)
男子シングルスは野田颯太(日鉄物流ブレイザーズ)が初優勝を果たした。
社会人1年目で初出場の野田は、準々決勝の小野寺翔平(リコー)、準決勝の松下大星(日の出医療福祉グループ)とも、相手の攻撃に押されて0対2と窮地に立ったが、追い込まれてから思い切りの良さが発揮され、大逆転2連発で決勝に駒を進めた。
ディフェンディングチャンピオンの有延大夢(T.T彩たま)との決勝は、立ち上がりから隙あらば攻める展開で2ゲームを連取して一気に王手をかけたが、これまでと異なる展開でリズムが狂ったのか、有延の剛柔織り交ぜた攻撃を食らって2対2となった。
これで目を覚ました野田は有延が攻めのミスを続けた所を見逃さず、一気に攻勢をかけてリードを広げ、見事に栄冠まで駆け上がった。
これまで力はありながらも全国タイトルとは縁がなかったルーキーが、タフなハートと強烈なドライブで快挙を成し遂げた。
■野田颯太選手 優勝インタビュー
率直に嬉しいの一言ですね。正直びっくりしてるっていうのもあります。
今年の前半は、社会人の選手は学生とは雰囲気が違って苦戦して、勢いだけではなかなか勝てない悩みというか壁にぶつかりましたが、WTTへの出場や国体で徐々に勝てるようになったのが自信になって、今大会に臨めたと思います。
社会人になって仕事と卓球を両立している中、正直そこまで練習量も取れなくて、昨日は熱中症になって2回戦ぐらいで本当に倒れそうになって......。それで今日は食べ物や飲み物、コンディションを意識して、最後まで何とか動ききろうという気持ちで、諦めないで最後まで試合しようと、ずっと心で思ってましたね。
今回優勝できたのは自信にしつつ、プレッシャーに感じないように、1年目らしくどこまでも思い切って後期日本リーグや全日本でも頑張れたらなと思います。
【男子シングルス 2位】
有延大夢(T.T彩たま)
準優勝は前回王者の有延大夢(T.T彩たま)。
有延は準々決勝でベテランの笠原弘光(888Table Tennis)にゲームオールジュースまで追い込まれながら、なんとか切り抜けた。
連覇を目指した決勝でも0対2の苦境から野田の打ち気をかわして追いついたが、最後に力尽きた。
なお、3位には松下大星(日の出医療福祉グループ)と小林広夢(ファースト)が入った。
男子ダブルスで優勝した松下は、見事な裏面強打で野田に2対0としたが、まさかの逆転負けを喫した。
社会人初出場の小林は6回戦で世界卓球2025日本代表の松平賢二(協和キリン)との打撃戦を制した。
【男子シングルス 3位】
松下大星(日の出医療福祉グループ)
【男子シングルス 3位】
小林広夢(ファースト)
【男子シングルス ベスト8】
笠原弘光(888Table Tennis)
【男子シングルス ベスト8】
小野寺翔平(リコー)
【男子シングルス ベスト8】
渡辺裕介(協和キリン)
【男子シングルス ベスト8】
石山慎(ケアリッツアンドパートナーズ)
詳しい記録はこちらから
公益財団法人 日本卓球協会 大会特集ページ:https://jtta.or.jp/tour/30190
(取材=卓球レポート:兼吉秀洋)




