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「卓球は血と魂だ」 第四章 七 卓球道場建設の心

七 卓球道場建設の心

 以上述べたようなことが長年の私たちの夢であり、念願であった。土地買収に約六億、建築費と特殊撮影やトレーニング等の器材設備に約六億、計十二億円を投じ、このたび完成したバタフライ卓球道場は、この様な趣旨で第一に日本若手の強化、第二に卓球の底辺開拓、第三に国際交流の目標三本柱として運営が開始された。

 さる昭和五十二年六月完成したバタフライ・ラブで毎年開催してきた指導者合宿、少年合宿、ママさん講習会を拡大していく。世界を狙う高度な自己錬磨を目指す人たちには無料で開放したい。海外一流の指導者や、研修を希望する各国ジュニアも受入れ、技術交流を行いたい。

 そしてオリンピックでの制覇をめざしての小学生クラスの招待講習会を新しく始めたいと考えている。この道場には最新鋭のビデオカメラ七台のほか、超高速度カメラやスマッシュの速度を瞬時に測定する設備もある。また長年撮影蓄積してきた世界大会はじめ、各種の国際大会や日本選手権大会等のVTRフィルムは、若い選手やコーチのため有益な研究資料となるであろう。

 さらに卓球博物館の建設はかねてからの念願である。この道場内にはすでに、アメリカ卓球協会ソール・シフ会長から贈られた百年前のラケット九本と写真や本や新聞切抜など、四十五年前の名選手今孝選手が愛用したラケットや遺品などが展示されている。

 南国や寒冷の地での国際大会に備えて、会館の温度調節もでき、体育面、医学面からの選手管理も進めていきつつあり、選手自身の強い研究心さえあれば、用意された貴重な資料がその能力開発に大いに役に立つはずである。

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