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わたしの練習121小野浩彦 小野型卓球の完成めざして

 ~卓球との出会い~

 私が卓球を始めたのは、和徳小学校(青森県弘前市)4年生の時でした。4年生になると、授業の一つに必修クラブというのがあり、何かのクラブに必ず入らなくてはなりませんでした。兄が卓球をやっていたせいか、何となく興味を持っていたので、友だちや弟と卓球クラブを選びました。
 週1回必修クラブでやっているうちに、卓球をするのが本当に好きになり、5年生になって卓球部に入り、毎日練習するようになりました。
 6年生になると、市内の小学校大会の優勝を目指して練習するようになり、卓球部の顧問の菅井先生の勧めで、兄や先輩が行っていたマルジョー卓球スクールに、弟と一緒に通うようになりました。
 卓球スクールでは、佐藤久蔵さんの指導のもとで、小学生をはじめ、中学、高校の強い選手がほとんどと言っていい程、そこで育っているという感じで、その頃、先輩方のプレーを見て、すごい刺激を受けました。そして「早く強くなって、あのようなプレーをしたい」と思い、毎日、学校で練習した後、卓球スクールに通いました。
 その結果、チーム戦で優勝、シングルスで2位になることができました。
 中学校(市立第一)時代も、小学校の時とほとんど同じような感じで、学校で6時頃まで練習した後、卓球スクールで佐藤さんの指導のもとで、9時~10時頃まで毎日練習しました。
 その頃の主な練習内容は
①各コースのフォアハンドロング
②ショート打ち
③強打対強打
④サービス、レシーブ
⑤多球練習(㋑飛びつき ㋺回り込み ㋩ショート ㋥フォア・バックの切りかえ)
⑥3球目攻撃
...と、ほとんどが基本練習でした。

 ~基本練習を重視~

 佐藤さんはとにかく熱心で、いつも質の高い練習を工夫されていて、常に質の高い練習でした。また、久保さん(専大OB)にも指導していただき、3年生の時の全国中学校大会(愛知)で、チーム戦2位、シングルスでベスト8に入ることができました。
 今思うと、小、中学校時代に、基本をしっかりやったことが現在の卓球に大きく役立っているように感じます。
 高校(弘前実業)時代は、4時~8時頃まで規定練習で、トレーニングも30分~50分ぐらい入っていました。
 高校に入るまで、トレーニングをあまりやっていなかったので、最初の頃は、規定練習についていくのが精一杯という具合でした。
 当時の練習内容は、トレーニング、基本練習、応用練習、ゲーム練習にわかれていました。
 基本練習は、
①ショート打ち(3~4本全力でドライブをかけてからスマッシュ)
②フットワーク(左右、前後、オール)
③ドライブのラリー
 応用練習は、
①サービスからの3~5球目攻撃
②レシーブからの4~6球目攻撃
 トレーニングは、
①ランニング(3~5km)
②ダッシュ
③サーキットトレーニング
④素振り
⑤シャドープレー
...などでした。
 大学に入った時は、体や足の動きや、ボールのスピードの違いに驚きました。そして、同じような戦型の桜井さんを目標に頑張りました。フットワークの動き方や、サービスからの3球目攻撃など、最初のうちは、とにかく、同じようにできるよう研究しました。
 また、永福さん、桜井さんの練習相手としてよく使っていただいたのでラッキーだったと思っています。

 ~現在の主な練習~

 現在の私の練習内容は、フットワーク、ドライブのラリー、サービスからの3~5球目攻撃、レシーブからの4~6球目攻撃、バックハンドなどです。
 
 フットワーク
①左右のフットワーク
②オールのフットワーク
 注意している点
 ・動きが片寄らないように、フォアサイド、バックサイドと両方やるようにしている
 ・続かなくてもよいから、できるだけ広く動かしてもらう
 ・できるだけ威力のあるボールを打って動く
 ・打球点の高さを気にせずオールフォアで動ききる
 ・打球点がある程度の高さから下がらないように、フォアで動ききれない時にバックハンドを入れて動く
 ・あまいボールがいったら相手に攻撃してもらい、あまいボールがきたら、攻めきる

 ドライブのラリー
①クロスにロングサービスを出して、それからドライブをかけ合う
②オールにロングサービスを出して、ドライブをかけ合う
③相手のワンサイドにドライブを集め、オールにドライブで回してもらう
 注意している点
 ・できるだけ打点を下げないようにしてドライブをかける
 ・ねらった所にボールがいくように気をつける

 サービスからの3~5球目攻撃
フォア前、バック前にショートサービスを出して
㋑オールにストップをしてもらう
㋺オールにツッツいてもらう
㋩オールに払ってもらう
㋥オールに自由にレシーブしてもらう
 それから、ⓐフォアだけに攻める ⓑバックだけに攻める ⓒオールに攻める
 注意している点
 ・サービスを出したあとすぐ基本姿勢にもどる
 ・相手のレシーブのコースがはっきりわかってから攻撃に入る(レシーブを限定した時)
 ・相手の動きを読んで、攻めるコースを決めるようにする

 レシーブからの4~6球目攻撃
①フォア前にショートサービスを出してもらい
 ㋑相手のフォアにオールでレシーブ
 ㋺相手のバックにオールでレシーブ
 ㋩オールにレシーブ
 それから、3球目をオールに攻めてもらい、4球目からオールで攻める
②バック前にショートサービス(あとは上に同じ)
③オールにサービス(あとは上に同じ)
 注意している点
 ・サービスコースを完全に判断してからレシーブに入る(①、②の場合)
 ・レシーブの時、ボールの位置まで正確に足を運ぶ

 バックハンド
①全てのコースに打つ
②逆足で打つ

 ~今後の課題~

 以上が現在、私がやっている主な練習ですが、練習をする際に気をつけている点は、意識して練習するということです。「打点を下げるな」とか「フォアで攻めろ」とか、練習中いつも自分にいいきかせてやれば、集中力も高まり、体の反応も良くなるからです。今後の課題は
①3球目、4球目を優位に攻められるようなサービス、レシーブ
②高い打点でドライブをかけられるフットワーク
③バックハンド
④体力強化
...など、数えきれない程ありますが、それをひとつひとつマスターしていき、自分の卓球を完成できるよう努力していきたいと思います。

おのひろひこ
弘前実業高→大正大4年
右、ペン、高摩擦裏ソフトのドライブ主戦型。
ドライブには威力があり、フットワークを生かしたらラリー戦の強さには定評がある。
将来を嘱望されている一人。'83年全日本学生でベスト8入り

(1984年5月号掲載)
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