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補助剤にどう対するのか? ITTFでワーキンググループ設置へ

 国際卓球連盟(ITTF)の執行委員会およびアスリート委員会は、ITTFの総会に諮るべく、今年3月、次のようなルール変更を提起していた。
 
■現行のルール(数字はITTFハンドブックのもの)
2.4.7 ラケット(ラバーを含む)は、物理的、化学的、またはその他の処理なく使用されるものとする。
 
■改訂案
2.4.7 ラケット(ラバーを含む)は、人間にとって有害または不健康と考えられるような、物理的、化学的、またはその他の処理なく使用されるものとする。
 
■改訂案に付随しての説明
・現行の機器、手順で補助剤を規制するのは困難であり、実際にはルールの実施ができていない
・有害物質の主要な問題は、VOCコントロールの導入によって軽減されている
 
 この提案は、世界卓球2018ハルムスタッドの期間中に開催されたITTF総会で議題となるはずだった。しかし、実際には事前に提案が撤回され、総会の議題に上ることはなかった。
 
 ただ、提案が撤回されたとはいえ、1度はこのルール変更が提起されたという事実は重い。
 
 VOCコントロールでは、揮発性の有害物質の有無(濃度)を測定しており、これによって、健康への害が懸念されるスピードグルーの使用は抑制できるようになった。しかし、VOCコントロールの機器に反応しない程度の後加工(補助剤の使用など)は、事実上、コントロールできていない。
 この実状を踏まえれば、今回の提案を「現実的な方策」として思いついたこと自体は理解できなくはない。ただ、これはすなわち、後加工の容認(補助剤の容認)ということである。
 後加工(補助剤)が容認されたら、これまでルールを守ってきた選手の胸中はどんなものだろう。今回の提案によって「見かけ上の公平」を主張したとしても、これまでの不公平な状況の中でも誠実にルールを守ってきた選手の年月が、あがなわれるわけではない。また、後加工が容認されれば、いろいろな後加工の方法・物質が試されるようになることは、想像に難くない。
 
 ITTFは、今月にも今件のワーキンググループを立ち上げるという。このワーキンググループの陣容、性格は分からない。補助剤を容認する根拠を探るべく活動がなされるのか、あるいは、補助剤を容認せず、補助剤の使用を取り締まるような方策を見つけるべく活動なされるのか。後者であることを願う。
 
文=川合綾子

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