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全日本社会人 ~男子は高木和卓、女子は藤井寛子がV~

10月12~14日、旭川市総合体育館(北海道)で全日本社会人選手権大会が開催された。男女シングルス、ダブルスの4種目が行われ、男子シングルスは高木和卓(東京アート)が初V、女子シングルスは藤井寛子(日本生命)が2連覇を飾った。

 

【男子シングルス】高木和がラリー戦を制し初優勝

 男子シングルスの決勝は3連覇を狙う張一博(東京アート)と小野、笠原と協和発酵キリン勢を連破して勢いに乗る高木和卓との対決。序盤は落ち着いて構えた張に対して、攻めていこうという気負いが強すぎたという高木和が強気に攻めすぎてミスを連発し、11-5、11-1と一方的な流れ。

 このまま張の3連覇が決まるかと思われたが、ここから大きなラリーを主体に無理せず落ち着いて攻める戦術に切り替えた高木和が徐々にペースをつかみ初め、高木和が流れを引き寄せる。ラリー戦になると、キレのあるフットワークと打点の高い両ハンドドライブで、張の固いブロックと両ハンドカウンターを凌駕。両者が随所でスーパープレーを展開しながらも、勢いに乗った高木和が4ゲームを連取し初優勝を決めた。同士打ちながらも両者の熱気のこもった好試合となった。

 3位には4回戦で大矢(東京アート)を熱戦の末に破った笠原と、準々決勝で坂本(協和発酵キリン)を破り準決勝では張にも善戦した水野(東京アート)が入った。

■高木和卓インタビュー
 決勝の1,2ゲーム目は思い切り自分から打ち抜こうとしてミスが多く出てしまいました。3ゲーム目からはサービスの回転を変えて、無理に決めに行かないでしっかり入れてチャンスボールだけ決めに行くようにしたら、相手もミスが多くなって点数につながりました。それまで調子がよかったので、序盤は熱くなりすぎてましたね。調子がよすぎるのもよくないかもしれません。
 張さんには部内では自分の方が分が悪いし、公式戦では勝ったことがありません。練習ではストップレシーブからスタートすることが多かったので、今日は自分からチキータで攻めることができたのがよかったです。
 パリ(世界卓球パリ2013)には絶対に行きたいので、代表選考会、全日本とがんばります。

 

 

【女子シングルス】藤井寛子が2連覇

 女子シングルスの決勝は藤井寛子と若宮三紗子(日本生命)の同士打ち対決。ダブルスのパートナーでもある2人は前日の女子ダブルスで2連覇を達成し、シングルスの決勝は2冠を賭けての戦いとなった。

 試合は序盤から果敢に自分から攻めようとする若宮に対して、藤井が厳しいコース取りで先手を取って1ゲーム目を逆転勝ちすると、勝負所を押さえた安定した両ハンド攻撃で続く3ゲームも危なげなく連取し、ストレートで完勝。ジャパントップ12のリベンジを果たし、単複2連覇を決めた。

 3位には山梨(十六銀行)を激戦の末に破った天野(サンリツ)と姉妹対決に敗れた藤井優子(日本生命)が入った。

■藤井寛子インタビュー
 今大会は戦術がかたよらなかったのがよかった点です。自分が点を取りたいときに相手に待たれないような戦術で、相手の意表をつくような工夫ができたので、大事なところで点数が取れたり、相手の待ちを外して流れに乗れたりできました。
 決勝では、バックハンドサービスは左利きの選手には回転を利用されたり、自分の3球目攻撃もやりにくいことが多かったので、フォアハンドサービスを主体に戦いました。3ゲーム目からは相手がサービスに慣れてきたかなと思ったのでバックハンドサービスに替えました。
 今年に入ってから、シングルスでは自分の納得いく試合がなかったので、今回はやっと自分の納得いく試合ができてよかったです。
 

 

 

【男子ダブルス】坂本・笠原が初優勝

 下山・小野(協和発酵キリン)との同士打ち対決を制して決勝に進出した坂本・笠原(協和発酵キリン)が、決勝で優勝候補の張・高木和(東京アート)を破って初優勝を決めた。
 試合は、安定感で勝る東京アートペア有利かと思われたが、笠原の手堅いプレーと坂本の爆発力のあるプレーが見事にかみ合い、ゲームオールの接戦を制して初優勝を果たした。

 3位には下山・小野ペアと田勢・松平ペアが入り、ベスト4のうち3組を協和発酵キリンが占めた。

 

 

【女子ダブルス】藤井・若宮が2連覇

 女子ダブルスは数々のタイトルを手にしている藤井・若宮(日本生命)が全日本社会人選手権大会2連覇を達成した。決勝の相手は攻撃的なプレーで岡本・重本(サンリツ)、石塚・山梨(十六銀行)を破ってきた桑原・肖萌(アスモ)。桑原がチャンスをつくり、肖萌が伸びのあるドライブで決めるパターンで勢いに乗った。

 決勝は日本生命ペアが巧みなコース取りで2ゲームを先取。しかし、ここから固くなった日本生命ペアをアスモペアが攻め立て、2ゲームを返し、勝負はファイナルゲームへ。最後は気を引き締め直した日本生命ペアが落ち着いて自分たちのプレーで11-4と引き離し、優勝を決めた。

 3位には福岡・土井(中国電力)と石塚・山梨が入った。

 

 

日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp

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