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第69回国民体育大会 ~成年女子で地元長崎が初優勝!~

10月13~16日、第69回国民体育大会「長崎がんばらんば国体2014」の卓球競技が大村市体育文化センターで開催された。連日にわたって多くの観客が詰めかける中、白熱した試合が繰り広げられた。

【成年男子】決勝での逆転劇を見せた愛知県が初優勝!

決勝で町に勝利するなど主軸として活躍した吉村

愛知県は初優勝
 

 成年男子は森本、吉村真晴、藤村の愛知県が初優勝を遂げた。準決勝で昨年優勝の東京都を破ると、決勝は青森県と対戦。トップの吉村と町の1戦は、序盤は吉村が町にリードを広げられて0対2と劣勢に立たされたが、力のあるドライブを次々に決めて逆転勝ちを収めた。2番では青森県の丹羽がサービスからチャンスをつくる形で森本に勝利。1対1で迎えた3番では藤村が吉村に続いて0対2の劣勢から逆転勝利を収め、愛知県が王手をかけた。4番は吉村対丹羽の全日本チャンピオン同士の対決。お互いに持ち味を発揮してゲームを取り合ったが、最後は丹羽が速攻で吉村を破り、勝負は最終局面へともつれた。5番は森本対町の1戦。町が2ゲームを連取し、第3ゲームも序盤でリードしたが、森本が粘りのプレーで2ゲームをとった。最終ゲームも僅差の攻防が繰り広げられたが、最後はネットインも味方して見事に初優勝を飾った。
 愛知県の鬼頭監督は「言葉が出てこないです。選手たちがすべての力を出し切り、よくがんばってくれました。決勝は3得点のすべてが0対2からの勝利ということで奇跡的な優勝だと感じています」と選手たちが土壇場で見せた驚異的な粘りを称え、優勝を振り返った。

 2位には神、丹羽、町の明治大の3人がそろった青森県が入賞。4年ぶりの優勝を目指したが、決勝ではわずかに愛知県に届かなかった。3位には上田、笠原、久保田の日本リーガーがそろった東京都と平野、鹿屋、有延の野田学園OBで構成された山口県が入賞した。


【成年女子】大観衆の声援に応えた長崎県が初優勝!

フォアハンド強打でチームを引っ張った小野

地元の声援を背に初優勝を果たした長崎県
 

 成年女子は野中、吉田、小野と戦型の異なる3選手がそろった地元・長崎県が劇的な初優勝を飾った。準決勝で茨城県を3対2で破ると、決勝は中国電力のメンバーがそろった広島県と対戦。トップは土田美紀のコースを突いたドライブ攻撃が冴え、広島県が先制。2番でも土井がカット主戦型の野中を2対0とリードしたがここから野中が反撃。粘り強いカットとときおり見せるフォアハンドドライブで華麗な逆転劇を見せた。最高の形でバトンを受けた3番の吉田は、パワフルなドライブで土田美佳を圧倒。優勝に王手をかけて迎えた4番は小野対土井の対戦。小野は0対2とリードされたが、地元の大声援を背に怒とうの追い上げを見せて、勝負は最終ゲームへ。先にマッチポイントを握られた小野だったが、フォアハンド強打と裏面での攻撃で劣勢をはねのけ、逆転勝利。優勝が決まると会場のボルテージは最高潮に達し、全日程の最後を締めくくるにふさわしい感動の幕切れとなった。

 チームを率いた角井監督は「信じられないような気持ちです。最後の1本が決まったときはほっとしたというのが正直な思いでした。予選リーグから1戦1戦に集中して試合に臨み、3人それぞれが役割を果たしてくれました。決勝は応援してくれる観客の方と一心同体になれたと思います」と試合直後の興奮さめやらぬ中、喜びを語った。

 2位は土井、土田美紀、土田美佳の広島県が入賞。総合力の高さを見せて、準決勝で東京都に勝利して決勝進出を果たした。3位には森薗、松澤、市川の日立化成メンバーをそろえた茨城県と天野、加地、阿部のサンリツメンバーで構成された東京都が入賞した。


【少年男子】青森県が4連覇を達成!

三部は全勝で優勝に大きく貢献した

青森県は4年連続18度目の優勝
 

 少年男子は青森県が4年連続の優勝。坪井、三部、及川と今夏のインターハイ団体戦を制した青森山田高校の選手が強さを見せた。決勝は山口県と対戦。1番では坪井が平野に競り負けたが、2番の三部が全日本ジュニア王者の吉村和弘に勝利。鋭いチキータと打ち合いでも負けない強さを見せて勝負をタイに戻した。3番の及川は伊丹のキレのあるバックハンドドライブに苦戦したものの勝利を収め、4連覇に手をかけた。しかし、4番では吉村和弘のダイナミックなドライブ攻撃が光り、坪井に勝利。5番は三部対平野の対戦。プレッシャーのかかる場面ではあったが、三部が精度の高い両ハンドドライブで得点を重ねて4年連続優勝を決めた。
 青森県の板垣監督は「インターハイが終わってから選手たちがさらに上のステージで戦えるように練習を積んできました。特に三部はインターハイ後の練習の成果が出て、山口県の吉村選手、岐阜県の酒井選手、高知県の渡辺選手に勝利するなどチームを引っ張ってくれました。課題も見つかったので、今後に向けて選手とともにさらに練習に励んでいきたいと思います」と優勝の喜びとともに今大会で出た課題にも目を向けた。

 2位には吉村和弘、平野、伊丹の野田学園高校のメンバーで構成された山口県が入賞。予選の長崎県との試合では苦しんだが、そこを乗り切ると準決勝では愛知県との接戦を制して決勝進出を決めた。3位には酒井、青木、佐藤の岐阜県と松下、松山、木造の愛知県が入賞した。


【少年女子】チーム力の高さを見せた福岡県が優勝

德永は要所で得点を挙げてチームの得点源になった

福岡県は34年ぶり3度目の優勝
 

 少年女子は前田、德永、中澤の希望ヶ丘高校の選手を擁する福岡県が34年ぶりの優勝を達成。準決勝で昨年覇者の岐阜県を破り決勝に駒を進めると、埼玉県との決勝では1番で前田がかっと主戦型の牛嶋にストレートで勝利。2番では德永が平にゲームオールの末に敗れたが、3番は中澤が弓立との激しいラリー戦に勝利して王手をかけると4番では前田が得意の前陣でのプレーで平を上回り、優勝を決めた。
 福岡県の石田監督は「国体は意地でも勝ちたいと思っていたので、勝ててほっとしています。今大会では前田のプレーが万全ではなかったのですが、德永、中澤の2人が大事な場面で勝利してくれました。3人全員の力がそろった優勝です」と各選手の奮闘が優勝につながったと語った。

 2位は平、牛嶋、弓立の正智深谷高校のメンバーをそろえた埼玉県が入った。準決勝では阿部、森のいる大阪府にストレートで勝利した。3位には加藤、王佳玉、瀬山の岐阜県と阿部、森、木村の大阪府が入賞した。


今大会の詳細な情報は下記サイトをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/
長崎がんばらんば国体2014:http://www.nagasaki-kokutai2014.jp/

今大会の模様は卓球レポート12月号(11/20発売)に掲載。
 
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