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全日本卓球2017 男子シングルス準々決勝、男子ダブルス決勝 〜元王者が全日本を語る「渋谷浩の眼」〜

大会6日目を迎えた平成28年度全日本選手権大会(一般・ジュニアの部)。平成11年度全日本チャンピオンの渋谷浩が男子シングルス準々決勝と男子ダブルス決勝を振り返る。

<男子シングルス準々決勝>
水谷隼(beacon.LAB) 8,-10,7,5,4 木造勇人(愛工大名電高)

 水谷は木造の打球点の早い攻撃にも動揺せず、堂々とプレーしていたところが良かったですね。押し込まれても態度や表情に出ずプレーすることができるのが水谷隼たるゆえんだといえるでしょう。スケールの大きなプレーで木造を飲み込みましたね。一方の木造はボールの質が重くなっており、威力が増しています。特にバックサイドからフォアハンドを打つときに、体勢が詰まったところからでも強いボールを打てるのが良かったですね。これからのプレーにも期待です。

平野友樹(協和発酵キリン) -10,-6,3,9,-3,5,4 神巧也(シチズン)
 同級生でダブルスのペアを組むなど、互いの手の内を知っている2人による対戦は、大きなラリー戦になることが予想されましたが、実際には2人ともフォアハンドで攻めさせないような組み立てをしていました。具体的にはサービスや3球目でフォアストレートを狙って十分な体勢で打たせないようなプレーが目立ちました。また、前陣で速攻をかけようという意図が見えました。その中で平野が勝利できたのは、バックブロックの固さが1つの要因だと思います。安定したブロックでほんの少し神を上回りました。

吉村和弘(愛知工業大) -8,8,-9,9,6,7 上田仁(協和発酵キリン)
 2人は何度か対戦経験があり、勝敗は吉村の方に分がありました。そうした中で上田は吉村のチキータを警戒して、サービスの配球に気を使っていました。台上でも丁寧なプレーをしていましたが、そうした部分に意識がいきすぎて少しプレーが小さくなってしまいました。吉村は試合を通して強烈なバックハンドドライブが光っていました。

吉田海偉(Global Athlete Project) 6,4,-7,8,6 龍崎東寅(JOCエリートアカデミー/帝京)
 2人は普段から対戦することが多いそうですが、吉田の経験の豊富さが出た試合でした。一例を挙げると、ロビングでしのいで点数をとるシーンが多かったですが、そういったプレーで相手のミスを誘った後に、厳しく攻めて畳み掛けるなど、試合の押し引きが非常にうまかったです。一方の龍崎はこれまでけがや体調不良などで全日本に万全な状態で臨むことができていませんでしたが、今回は万全の状態で試合に臨むことができていい成績が出ました。もともとバックハンドが多彩で強いので、今後はフォアハンドを強化してさらに上を目指してほしいです。

 明日の準決勝の水谷対平野は平野の全力のプレーに対して水谷がどのようにさばくかが注目です。水谷は打ってよし、守ってよし、サービス・レシーブよし、台上よしと穴がないので、相手からすると攻め込むしかないので、おそらく平野も果敢に攻めるでしょう。それに対してどう受けて、どう交わすのかというところが見どころですね。
 吉村対吉田の試合は、お互いに一発の攻撃力がすごいので、ゆっくりなラリー展開にはならないと予想されます。その中でポイントになるのが、吉村のストレートへのバックハンドドライブです。吉村のこの技術は日本でもトップクラスといっていい威力と精度を誇ります。ストレートへのバックハンドドライブが頻繁に決まるようだと、吉村のペースで試合が進むでしょう。一方、吉村のバックハンドドライブを打たせなかったり、対応することができると、吉田のペースで試合になるでしょう。ですから、明日はストレートへのバックハンドドライブが決まるかどうかに注目してみるとよいでしょう。


<男子ダブルス決勝>
丹羽/酒井(明治大) 6,9,-8,-5,8 藤村/吉村(愛知工業大)

吉村/藤村としては酒井のチキータを警戒して、大きなラリー展開に持ち込み、接戦を望んでいたと思います。反対に丹羽/酒井はテンポよく、台上からチキータで抜き去るような展開を望んでいたでしょう。また、接戦になって力むと自分たちの良さが出にくいので、相手を引き離したいという思いで試合に入っていたと思います。実際に試合が始まると、序盤は愛工大ペアが明治大ペアのテンポの速さについていけず、自分たちのリズムでコートに立つことができていませんでした。そうした中で中盤以降は盛り返して最終ゲームへと持ち込みました。しかし、最終ゲームは相手にスタートダッシュを許すような展開になりました。本当はもう少し大きなラリーに持ち込みたかったですが、酒井が前陣でカウンター、丹羽が安定したプレーでしっかりとつなぐという明治大ペアのプレーが光りました。明治大ペアは酒井がポイントゲッターになり、競り合いを制しました。一方の藤村/吉村は、藤村がしっかりつないで吉村がバックハンドドライブを決めるという形がよく、良いペアでした。

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