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元日本代表が世界卓球を語る「梅村礼の眼」③

世界卓球2017デュッセルドルフでは、全日本チャンピオンの座に2度輝き、日本代表としても活躍した梅村礼がその鋭い目で見た世界卓球を語る。ここでは、男子シングルス1回戦と女子シングルス2回戦の話を聞いた。


ayazo.jpg<男子シングルス1回戦>
水谷 12,5,8,7 ラム・シウハン(香港)

水谷選手は今大会の初戦ということもあり、1ゲーム目はまだ様子を見て、自分の感覚を確かめながらプレーしているように見えました。ただし、相手選手のボールが思ったほど飛んでこなかったため、距離感を合わせるのに若干手こずった部分が見受けられました。相手選手とのレベルの差があったこともあり、そういった点を試合の中で調整しつつ、後半は距離感を修正することができていたと思います。

張本 8,9,3,7 ニュイティンク(ベルギー)
張本選手は最初からエンジン全開でどのボールも見逃さずにプレーしている姿が張本選手らしかったと思います。最初は緊張している部分も見られましたが、後半は台上も安定してきたので、1つ勝って乗っていけるかなと思います。2回戦は水谷選手との対戦ですが、日本のエースに対して挑戦していくという思いが大切です。相手が誰であれ、それがたまたま水谷選手だったと思うことが大切です、本当に勝ちたいのであれば、相手が誰であろうと、がむしゃらにいくだけだと思うので、彼の中で水谷選手だからというように気負うこともないと思います。

Da.ハーベゾーン(オーストリア) -7,-11,6,10,11,-7,8 松平
松平選手は後半、攻撃が単調になるケースが見られました。特に気になったのは、バック側を無理して回り込んでフォアハンドドライブで打ち、空いたフォア側にカウンターされるというケースです。松平選手は決してバックハンドが振れない選手ではないので、もっとバックハンドで相手を先に動かすような展開にしたほうがよかったのではないかと思います。全体を通して相手がいやがるようなコースを突くことが少なく、どちらかというと、相手に好きなように振られて松平選手が動かされてしまいました。バック側のボールを回り込むことは悪くはないのですが、あまり得点につながっていなかったので、そこで回り込んでフォアサイドを空けてしまうリスクを背負うのであれば、バックハンドでストレートを突いて、タイミングを変えるようなドライブを打ったほうが良かったと思います。試合全体を通してハーベゾーン選手のペースで試合をしている感じがしたので、相手のミドルを突いて、フォアハンド、バックハンドが振りにくい状況をつくることが必要だったと思います。


<女子シングルス2回戦>
平野 5,3,8,11 サウェッタブート(タイ)

相手のサウェッタブートは、卓球台の近くでプレーする選手なのですが、そのようなタイプは平野選手からすると、自分が得意とするピッチの速い展開に持ち込むやりやすかったと思います。試合全体を見ると、ミドルにサービスを出して、相手のバック側に深くドライブを打ったり、彼女の持ち味が出ていました。明日以降につながる試合内容だったと思います。彼女らしく豪快にドライブで主導権を握る場面も見られました。昨日のダブルスではラケットを振り切れていない部分が見られましたが、今日に限っては思い切ってプレーをしていたように見えました。固さもとれて体も動いていたと思います。明日以降、シングルスとダブルスが続いて入るというケースもあるので、うまく体力を温存できるところは温存して、ベストの試合ができるようにしていくことが大切です。
 


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今大会の模様は卓球レポート7月号(6月20日発売)に掲載

公益財団法人日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
世界卓球2017デュッセルドルフ/公式サイト(英語):http://www.wttc2017.com/en.html
国際卓球連盟(ITTF)世界卓球2017デュッセルドルフ(英語):
http://www.ittf.com/tournament/2705/world-table-tennis-championships/

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