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2017年世界ジュニア4日目①中国女子が日本から王座を奪回

世界ジュニア選手権イタリア大会4日目、男女団体決勝は女子から行われ、昨年の覇者日本は中国に敗れ、連覇はならなかった。

 

中国はベストメンバーで王座に返り咲き
 
トップで孫穎莎が切れのあるプレー
 
エースの加藤はバックハンドの強さを発揮して1ゲーム奪った
 
ジュニア女王の王曼昱は重圧を感じさせるプレー
 
挑戦者の木原は持ち味を出すことができた
 
長﨑はパワフルな両ハンドで石洵瑶を破る快挙
 
最後は世界女王がエース対決で優勝を決めた
 

<女子団体決勝>
 中国 3-1 日本

○孫穎莎 4,-11,6,9 加藤
○王曼昱 9,2,-8,5 木原
 石洵瑶 -9,-9,7,-6 長﨑○
○王曼昱 5,7,12 加藤
 孫穎莎 - 木原

昨年のケープタウン大会で決勝で日本に敗れた中国がリベンジに臨んだ今大会。中国は2014年、2015年の世界ジュニア覇者である王曼昱を再びジュニアの舞台に招聘。中国はこの団体のタイトルを取り返しに今回会に来たと行っても過言ではないだろう。
トップは加藤対孫穎莎。第1ゲームは立ち上がりから孫穎莎の思い切りのよい両ハンドに圧倒されるも、第2ゲームはレシーブから厳しく攻めた加藤が、バック対バックからの展開でも優位に立ち深いバッククロスのボールで1ゲームを返す。しかし、バック側のボールを積極的に回り込んで攻める孫穎莎のボールにはコースの厳しさと威力があり、勝負どころで点を取らせてもらえない。加藤はリスクを負って攻める場面もあったが、決定力で上回る孫穎莎が2ゲームを連取し、中国が先制点を挙げた。

2番は、世界ジュニア女王の王曼昱が登場。対する木原は思い切りのよいプレーで、第1ゲームは競り合いとなるが、得点源のスマッシュにミスが出て、第1ゲームを取れず。しかし、木原のバック面のボールに対応しきれていない王曼昱はどこか納得のいかない表情。第2ゲームは王曼昱が対応力の高さを見せ、1ゲーム目で効いていたサービスに対応し、木原を突き放す。このまま終わりにしたくない木原は、サービスをフォア前に集めて、チキータさせたボールを狙い打つ戦術と、バックハンドフリックを使ったアグレッシブなレシーブでこのゲームを取り返す。王曼昱はプレッシャーからか表情も冴えないが、第4ゲームはフォア前チキータからの展開でもきっちり得点を挙げ女王の意地を見せた。敗れた木原だが、初の世界ジュニアの決勝という舞台で、爪痕を残すことはできた。次回の対戦ではもっと迫れるのではと感じさせる内容だった。

3番の長﨑は、昨年の世界ジュニア女王に対して、一歩も引かない強気のプレーで第1ゲームを奪取。パワフルな両ハンドドライブとチキータで得点を重ね、2ゲーム目も連取。ラリー戦では攻め込まれたときの守備力、カウンター力も光った。第3ゲームは序盤でリードしながらも相手に連続得点を与えて逆転を許す。しかし、仕切り直した第4ゲームは再び長﨑が両ハンドで石洵瑶を圧倒。日本は貴重な1点目を挙げた。

4番はエース対決。強気で攻めたい加藤だが、リスクを負った強打にミスが出て得点につながらず。王曼昱はフォアハンドドライブのパワーでは中国女子の中でも頭一つ抜け出ているだろうか。打開策を見いだせないまま加藤は2ゲームを失うが、第3ゲームはフォア前へのサービスからの展開に活路を見いだし先にゲームポイントを握るが、追いつかれて惜しくも逆転負けを喫した。ゲームを奪うにはいたらなかった、試合中に有効な攻め方を見いだすことができたことは今後にもつながるだろう。

日本女子は、中国のジュニア女子ベストメンバーに対して健闘したと言える内容ではなかっただろうか。試合中に垣間見えたチャンスをすべて物にできれば勝つことも不可能ではなかったと思うが、選手たちの伸びしろを考えても、今後につながる団体戦だったと感じた。初めて女子チームの加藤はキャプテンを務めた加藤は、世界ジュニアは今年で最後になるが、技術的な面だけではなく、精神面でも大きな成長を感じさせた。

■渡邉隆司女子ジュニア監督のコメント
過去に加藤が王曼昱といい試合をしたことがあるという話だったので、中国は孫穎莎を加藤にぶつけてくるだろうという読みでしたが、こちらは加藤が2点を取らなければ中国に勝つことは厳しいということで、1番で孫穎莎に勝って王曼昱や石洵瑶に対してプレッシャーをかけていきたいという思いでした。今大会はABC、XYZのトスで全勝でしたが、決勝でも取りたかったABCを取ることができました。また、香港ジュニアサーキットで木原/長﨑が石洵瑶/銭天一に勝っていたのと、早田がT2で石洵瑶に勝っていたことを考慮して、3番に長﨑を持ってきました。オーダーはこちらの読み通りでした。長﨑には試合の直前にも「この5点の中で、一番勝てる確率が高いのが長﨑だぞ」ということは伝えていて、こちらが向かっていく、向こうは勝たなければいけないというプレッシャーの中では五分五分だという話をして試合に臨みました。

1番はどうしても序盤からリードしたかったんですが、孫穎莎がレシーブは思い切りよく来ていたのに対して、ラリーはゆっくり来ました。そこでタイミングが合わなくてバック対バックに持ち込めずに劣勢になってしまいました。また、孫穎莎は回り込んでワイドに攻めてくるので、フォアを意識させるボールも必要だと思ってフォアに振るんですけど、孫穎莎のフォアの飛びつきからのフォアストレートへのドライブがすさまじく、対応できませんでした。ただ、戦い方を工夫すれば、終盤まで競ることはできるので前向きに考えていきたいと思っています。

王曼昱のチキータを警戒していて、最初からサービスをフォア前に集めるという作戦がまあまあうまくいっていました。私は4月からジュニア女子の監督をしていますが、選手たちがチキータに対する処理がまったくできていなかったので、それからはチキータ処理の練習を合宿でやってきて、チキータをさせてカウンターする練習をしてきました。それで、チキータをさせて狙うという戦術も取れるし、それが嫌だったら、フォアのサイドを切ってループドライブしてきたボールをカウンターするという戦術も取れていたので、その部分にかんしてはよかったと思います。それでも、孫穎莎と王曼昱はエンジンがかかってきたときの決定打がすごいです。しかし、王曼昱に対してはいい試合ができていたと思うし、バックミートは脅威に感じる部分もあったと思うので、いい材料になったと思います。

長﨑もチキータ処理の練習をしてきて、自信が持てた状態で試合に入れたのはよかったと思います。長﨑の場合は、自分がチキータする練習をしてきました。10月の合宿でどんなサービスに対してもチキータでレシーブする練習をしてきたので、その部分に関しても自信を持っていると思います。そこはうまく出せていたと思います。3ゲーム目の途中からコース取りが単調になって、捕まりだしていましたが、なんとか逃げ切りました。

4番の王曼昱はプレッシャーもかかっているかと思っていましたが、僕が加藤のベンチの経験が浅いせいもあって、打開策が提案できなかったのは僕の反省材料です。とはいえ、勝ちに行っていたので試合が終わった瞬間は大変落ち込みました。選手とも勝つんだという姿勢を持った中で試合をしていて、自分の采配がうまくいかずに選手の力を出し切れなかったのが非常に残念です。平野、伊藤、早田がいない状態でよく中国から1点取って頑張ったといってくれる声もありますが、選手を優勝に導けなかったという残念な気持ちの方が強いです。

僕は女子の監督が初めてなので、チームをまとめるのに苦労している中で、キャプテンの加藤が自分の経験や勝ちたいという強い気持ちを見せて、チームを引っ張ってくれていました。ベンチワークでも率先してやってくれましたし、実力以外の面でも引っ張ってくれたことはすごく助かりました。


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今大会の模様は卓球レポート1月号に掲載します。
 

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