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Tリーグ男子開幕戦後のコメント

卓球ファン以上に、日本のプロ卓球リーグのスタートとこの日の成功を待ち望んでいたのは、この場でプレーした選手であり、その立ち上げに尽力した松下浩二だったのかもしれない。松下浩二チェアマンをはじめ、初戦を勝利で飾った木下マイスター東京の水谷、張本、T.T彩たまの吉村、平野、鄭榮植、黄鎮廷の4選手の試合後のコメントを掲載した。

 
181025-t01.jpgTリーグ歴史的1勝目は木下マイスター東京の手に


■水谷選手 「今までにないくらい緊張した」
今日という日をずっと待ちわびていたので、無事に終えることができてすごくほっとしています。実際に自分があのステージに立って、すごく興奮しました。(開会式の壇上では)吉村選手と「いよいよTリーグが始まるね」ということと「すごい観客の数が多いね」ということを話しました。

ダブルスが1番ということで、邱監督に「水谷、松平いけ!」と言われたときに、ここで勝利してチームに勢いもつけたかったですし、歴史的な第1試合を勝利で飾りたいなという気持ちは試合前からありました。1球目のことを今でも覚えていますが、今までにないくらい緊張しました。最初から最後まで緊張していました。1ゲーム目を取ることができたので、相手よりはちょっと楽に戦えたと思います。最初のダブルスを取ったチームがたぶん7、8割勝てると思うので、そういう意味では今日はいいスタートを切れました。

今日の試合が約3カ月ぶりの試合で、今日のためにずっと練習してきたので、オリンピックのように長い準備期間があって今日があるということは、ものすごい特別だし、待ち望んでいた分、緊張も大きかったです。自分のプレーはかなり安定していて、自分の中では満点つけられるかなと思います。4番はチームの勝利も決まっていましたし、とにかく自分はのびのびいいパフォーマンスをしようと決めていました。(応援だけでなく)いろいろな声が聞こえてきましたが、僕はそういうのは好きだし、いろんな野次も聞きたいと思います(笑)。チームが3対0で勝ちは決まっていたので、試合はのびのびとできました。結果として最後負けてしまいましたが、プレーの内容はすごくよかったと思いますし、あそこまで接戦で観客の皆さんにも喜んでもらえたのでよかったです。2対2のラストでああいう形で負けてしまったらすごく落ち込むと思いますが、今日は盛り上がるような試合ができたので、これからもああいう試合がしていきたいです。

最初はどれだけのお客さんが入ってくれるのかという不安がありましたが、実際にふたを開けてみたらすごいたくさんの方々が来てくださって、また、たくさんの取材の方々も来てくれて、本当にTリーグが盛り上がっているなというのは肌で感じました。今後も今日みたいにたくさんの観客に見てほしいですし、僕たちはそれに応えるように最高のパフォーマンスを見せていきたいです。

試合をしてみて、ものすごく緊張しましたね。僕はオリンピックを3度経験していますが、今日はオリンピックと同じような緊張感の中でプレーできたので、ものすごく大事な経験ができたと思います。やはり今日の試合は特別ですね。Tリーグの初戦を国技館でやれたことは本当に誇りに思います。他の会場は長方形が多く、正方形の会場は少ないので、どちらを見ても観客がいて緊張しました。でも、ずっとこのままプレーしていたいと思いました。

僕たち選手が本当に卓球のラリーの醍醐味や素晴らしさを披露して、子どもたちに夢や希望を与えられるような存在になっていきたいです。今日、大事な大事な初戦を勝利で飾ることができた、やはり僕たち木下マイスター東京は、全勝で優勝することを目標にやっているので、これからの試合も全力で全勝して優勝したいです。

 
■張本智和選手 「たくさんの日本の方にトップ選手のプレーを見て応援してもらいたい」
黄鎮廷選手と対戦した3番は、2対0で回ってきて、気持ち的にもすごく楽にプレーできたので、2対0にしてくれた先輩方に感謝しています。1ゲーム目をいい形で取ることができて、3ゲーム目は接戦になりましたが、大事なところでいいプレーができたので結構満足しています。昨日フランス(ワールドカップ)から戻ったばかりで少し疲れもありますが、試合中はいいプレーができました。台上の細かいプレーでしっかり厳しくいけて、ミスも少なかったのがよかったと思います。

Tリーグは各国のトップの選手が来て、たくさん試合することで自分の実力も伸びるので、非常にいいリーグになると思います。全勝することで、勝利の安定感をつけられるし、どんな緊張感の中、どんな点数で回ってきても勝てる選手になっていきたいです。

普段、日本での試合は全日本とジャパンオープンくらいしかないので、たくさんの日本の方にトップ選手のプレーを見てもらって応援してもらえるというのがTリーグの一番いいところです。試合に出場するからには100パーセント勝ちにこだわりたいですし、今日はストレートで勝つことができて、いい結果を残せてよかったです。続く2試合も、いいプレーをしてどちらも勝って、次につなげていきたいです。
 

■吉村真晴選手 「卓球の素晴らしさを伝えるというミッションはクリアできたと思う」
今日ようやくTリーグが開幕して、率直にうれしいですし、今後Tリーグが確立していって素晴らしい、エンターテインメント性を持ったリーグになっていけるように僕自身もやれることをやっていきたいです。今日はその第1歩として素晴らしい試合をできたと思っています。
 
試合には負けてしまいましたが、ファンの皆さんや観客の皆さんに卓球の素晴らしさを伝えていくという1つのミッションはクリアできたのかなと思います。今日スタートしたばかりで、残り20試合くらいあるので、しっかりと体調や実力を高めていって、最終的にまた木下に勝って、優勝できるようにチーム力を高めていって頑張っていきたいと思っています。
 
 
■平野友樹選手 「僕の名前があったことにびっくりした」
監督の采配で、僕の名前があったことにまずびっくりしました。その期待に何とか、応えようと思いましたが、結果は負けてしまって、チームの勝利にも貢献することができませんでした。シーズンは始まったばかりなので1試合、1試合、試合で期待に応えられるように頑張っていきたいと思います。
 
 
■鄭榮植選手 「6対6からの最終ゲームは緊張した」
(日本語で)今日は試合初めてで、体育館見てびっくりしました。卓球ファンがたくさんいるけど、本当に幸せです。面白かったです。

(韓国語で)シングルスで勝てたのはうれしいですけど、ダブルスで負けたことがやはり残念です。2番の吉村選手に勝ってつなげることができなかったのは、すまないと思っていますし、今後、ダブルスに出るかどうかわかりませんが、チームと力をあわせて頑張っていきたいと思います。

(日本語で)水谷選手との最終ゲームの6対6からは、緊張しました。頭が痛いです。(韓国語で)7対10になったときは負けたと思いましたが、ネットがあって8対10になってラッキーもあって10対10までいったのは運がよかったと思います。


■黄鎮廷選手 「張本には15歳とは思えない風格があった」
Tリーグの発足から準備、今日の試合の規模にいたるまですべてよかったと思います。この後、20試合ありますが、1試合ごとによくなっていけるように期待しています。

今日の自分の試合を振り返ると、自分のパフォーマンスには満足していません。相手の張本選手は実力をかなり発揮できたと思います。ポイントになったのは1ゲーム目と3ゲーム目で、そこさえうまくいけば、次回以降勝てる見込みはあると思っています。

張本はまだ15歳にもかかわらず、ゲーム中に彼が発揮した胆力、勇気は15歳とは思えないような風格がありました。今後もますます鋭くなっていくと思っています。


■松下浩二チェアマン「通常では見られない4番の試合が盛り上がったのはよかった」
演出もよかったですし、何よりも選手のプレーが内容のあるプレーでよかったと思います。今まで時間をかけてここまで来て、自分自身、「感無量」という気持ちになると思っていましたが、どちらかというと、反省点も見えましたし、残り85試合あって、明日は女子の開幕戦なので、明日さらにお客様に喜んでいただけるような形をとっていきたいなという部分で、終わって満足しているということはないですね。

卓球の特性かもしれませんが、プレーをしているときは静かにしていて、プレーが終わったときにファンの方々が声をかけてくれたり拍手してくれたり盛り上げていただきましたが、もうちょっと違う形の盛り上げ方というのがあるのではないかというのが課題ですね。選手のプレーがいいと、そこにはお客様も喜んでくれますが、それ以外の演出とか、応援の仕方にまだまだ課題があると感じています。

試合のやり方としては、木下が3対0で勝って、普通であればそれで終わりですが、Tリーグの採用した勝ち点制ということで、4番の試合ができたのはよかったですね。チーム対チームの勝負は決着がついていましたが、お客様にも残っていただいて、水谷選手と鄭榮植選手の試合が盛り上がって、通常の形式であれば見れなかったはずの水谷選手の試合を見ることができたということは、お客様にとっても非常によかったのではないでしょうか。

(演出でこだわった点は)今までの卓球とは違う、また、他のスポーツとは違うような演出をSME(ソニーミュージックエンタテインメント)さんにお願いしました。あのようなオーケストラが入ってという演出でしたが、他とは違う演出ができたのはよかったかと思います。本来であれば、アーティストが出てくるのが一般的だと思いますが、アーティストを使わずに、オーケストラを使ったのは思った以上によかったかなと思っていますが、どうでしょう?

アーティストを使った場合、そこが目立ってしまってはいけないなというのがあるので、やはり、一番目立たせたいのはもちろん選手であり、競技ですので、アーティストが一番目立ってしまうということになると、盛り上がりはなくなっていくかなと感じていたので、あえてアーティストを使わずにチャレンジさせていただきました。

卓球は競技エリアが狭いので、限られた演出の中でどう盛り上げていくのかというところがありました。ハーフタイムは、生中継で放映しているのでハーフタイムを20分取ることができませんでした。今回はテレビのことを考えて10分にしました。

点数をつけるなら80点くらいですかね。あとは、4番までで2時間以内に収めるのを目指していましたが、30分押しになってしまったのと、会場の盛り上げという部分で少し足りなかったのかなというところですね。良かった点はお客様にある程度いっぱいに入っていただけたので、そこは本当にお客様に感謝しています。
 
 
 
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
卓球 Tリーグ(T.LEAGUE):https://tleague.jp/

(写真/取材=佐藤孝弘)
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