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Tリーグ女子が開幕 ~初戦は日本生命レッドエルフが勝利~


10月25日、女子のTリーグが、東京・両国国技館で開幕した。開幕戦は日本生命レッドエルフとTOP名古屋が対戦し、日本生命レッドエルフが3対1でTOP名古屋を下し、勝ち点3を獲得した。

 
181025-t02.jpg男子に続き、女子Tリーグが開幕!
 

 男子の開幕戦同様、生オーケストラの演奏に乗って選手たちが入場すると、「ただいまよりTリーグを開幕します!」という松下浩二チェアマンの力強い宣言のもと、女子のTリーグが開幕した。
 

日本生命レッドエルフ 3-1 TOP名古屋
◯平野/常晨晨 5,7 森薗/呉穎嵐
◯早田 -5,4,2,7 鄭怡静
◯平野 -10,9,10,-10,11 徐孝元
 陳思羽 -7,9,-5,-5 サマラ◯
※ダブルスは3ゲームスマッチ、各ゲームの最終ゲームは6対6からスタート
Tリーグの試合形式について詳しくはこちら


181025-t03.jpg平野(右)と常晨晨がトップで快勝!

181025-t04.jpg早田が強敵の鄭怡静を下し、王手!
 
 1番のダブルスは、日本生命レッドエルフが平野美宇とサウスポーの常晨晨、一方、トップ名古屋は森薗美咲と香港の呉穎嵐というペアを組んで来た。
 試合は序盤から平野が強烈なバックハンドドライブを連発し、常晨晨も広角に打ち分けて続く連係で第1ゲームを先制すると第2ゲームも攻撃の手を緩めず、TOP名古屋ペアをストレートで下し、日本生命レッドエルフが先制。
 
 2番は早田ひな(日本生命レッドエルフ)と、鄭怡静(TOP名古屋)の対戦になった。早田は「これまで一度も勝ったことがない」という鄭怡静に対し、1ゲーム目は台上で遅れをとって先制されるが、2ゲームからはサービスからのフォアハンドドライブが火を噴き、3ゲームを連取。見事、鄭怡静に対して初勝利を上げ、日本生命レッドエルフに2点目をもたらした。



181025-t05.jpg
平野が徐孝元との激闘を制す!
 
 3番の平野美宇(日本生命レッドエルフ)対韓国のカット主戦型・徐孝元(TOP名古屋)の対決は、世界最高峰の卓球リーグを目指すTリーグにとって、その指針になるような素晴らしい試合になった。
 1ゲーム目はバックカットで粘り、フォアで仕留める戦術に徹した徐孝元が平野をジュースで振り切り先制する。続く2ゲーム目は、平野が要所で強打を決め、1対1のタイに戻す。
 3ゲーム目は徐孝元がバックカットと要所でのフォアハンドドライブで9-4とリードするが、ここから平野が好ラリーをことごとく制してじりじりと追い上げ、逆転で取ると4ゲーム目は力が抜けた平野が圧巻のカット打ちで8−2と序盤から引き離す。誰もが勝負あったと思ったが、ここから徐孝元が粘りのカットと要所での攻撃で驚異的な追い上げを見せて逆転し、勝敗は最終ゲームにもつれ込む。
 6−6から始まるTリーグの最終ゲームは、カットを強気で打ち続けると平野、平野のカット打ちの威力が弱まると徐孝元が取る展開で進む。一進一退の展開に大観衆が息をのむ中、最後は平野が徐孝元のカットを強気で打ち抜いて激闘を制し、日本生命レッドエルフが勝ち点3を手にした。



181025-t06.jpg
サマラが両ハンドで一矢報いた
 
 4番は、日本生命レッドエルフが中華台北の陳思羽、TOP名古屋はルーマニアのサマラという外国人同士の対戦になった。試合は、中陣から威力のある両ハンドドライブを放つサマラが陳思羽の前陣攻守を打ち抜き、TOP名古屋が日本生命レッドエルフの4点獲得を阻止した。
 
 男子に比べるとダイナミックさに欠ける女子は、観戦スポーツとしてどうかと論じられていたし、実際にそうした懸念があったことも事実だが、この開幕戦における女子の両チームは男子に勝るとも劣らない素晴らしい試合を見せてくれた。特に、3番の平野対徐孝元の試合は、多くの観客が「すごいものを見た」「またTリーグを見にきたい」と思ったことだろう。
 卓球に限らず、どんなプロスポーツも、集客告知や会場内での演出など運営面を充実させることは大切だが、それ以上に、選手たちのプレーそのものが重要になることはあらためて述べるまでもない。ハイレベルで手に汗握るスリリングな試合に人は魅かれ、会場に足を運ぶ。大観衆を熱くさせ、夢中にさせた女子開幕戦に、Tリーグの明るい未来を見た気がした。
 
 
 
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
卓球 Tリーグ(T.LEAGUE):https://tleague.jp/

(写真=佐藤孝弘/文=猪瀬健治)
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