平成30年12月1～2日までJTTLファイナル4が群馬県の高崎アリーナで開催された。この大会は、日本リーグ前後期の総合上位４位までが出場する日本リーグの年間チャンピオンを決める大会。女子団体は中国電力が初優勝を果たした。
【女子団体】中国電力が初優勝！
後期日本リーグに続き、中国電力がまたも初タイトル！
トップで流れをつくった成本
石川が気迫で宋に逆転勝利するも後が続かず
裏面打法で石川に迫った宋
土田（手前）／宋が王手
土田が趙との速攻対決を制す！
優勝を決め、ベンチは歓喜の涙
女子団体決勝
【中国電力】3-1【日立化成】
◯成本 0,0,0 市川 ※試合後、ラケットコントロールにより失格
宋 5,10,-5,-6,-8 石川◯
◯土田／宋 -6,6,9 鈴木／平
◯土田 13,8,9 趙
女子団体決勝は中国電力対日立化成のカードになった。
中国電力は初戦で十六銀行を敗り、決勝進出。一方、ゴールド選手（レンタル選手）の石川佳純を擁する日立化成は、初戦でサンリツ、準決勝で十六銀行を敗り、決勝へ勝ち上がってきた。
トップは中国電力が成本。対する日立化成は市川はぶつけてきた。2番に石川が控えているだけに、中国電力としては是が非でも取っておきたいトップで成本がベンチの期待に見事に応える。粒高ラバーを巧みに使ったプレーで成本が市川を下し、中国電力が先制する。
2番は宋対石川。この試合は実力でもネームバリューでも上を行く石川が圧倒するかと思われたが、宋が頑張った。変化サービスからの裏面打法が決まり、宋が石川をゲームカウント2対0とリードする。一方、石川は宋のサービスに手を焼き、独特なバウンドの裏面打法になかなかタイミングが合わない。あわや宋が大金星かと思われたが、集中力が増し、宋のプレーを読み始めた石川が3ゲームを連取し、逆転勝利。試合を振り出しに戻した。
「前半でシングルスに出るのは久しぶりだったが、相手が石川さんだったので思い切ってできた」という宋のプレーも素晴らしかったが、その宋の猛攻を受けきり、しのぎ切った石川の底力はさすがというほかない。
タイに戻された中国電力だったが、石川に1点を返されることは想定内。むしろ、石川に対する宋の奮闘が宋自身も出場した3番のダブルスに好影響をもたす。
中国電力の土田／宋は1ゲーム目こそ、日立化成の鈴木／平に先制されたが、2ゲーム目から土田の前陣速攻と宋の両ハンドドライブが噛み合い始め、逆転勝利。中国電力が王手をかける。
4番は中国電力が土田、日立化成が後期日本リーグから参戦した趙。ともにバック面に表ソフトラバーを貼り、前陣速攻を得意とする両者の試合は前陣での激しい殴り合いになった。
しかし、「土井さん、中川さん、三宅さんが今季で引退するので、このチームで戦うのが最後だと思うと気持ちが出た」という土田が、気持ちの込もったプレーを見せる。土田が得意のサービスからのバックハンド連打で各ゲームとも競り合いながらも趙をストレートで下すと、中国電力ベンチは歓喜に湧き、涙にぬれた。
【松岡俊志監督】
「非常にうれしいです。9人の選手をほめたいと思います！（決勝の）オーダーは予想通りでした。
選手が自主的に、自発的に練習してくれて、チームの運営も自分たちのこととして捉えてくれて、本当に積極的に活動してくれたので、その結果だと思います」
