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全日本卓球2019 ジュニア男子は戸上が大逆転で優勝!

丸善インテックアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で開催されている平成30年度全日本選手権大会。4日目はジュニア男子が決勝まで行われ、戸上隼輔(野田学園高)が優勝をつかんだ。

カミソリドライブで戸上がジュニアの頂点に!

優勝を決め、逆転のきっかけをつくった恩師の橋津監督と

宇田は優勝まであと一歩だったが、中盤から打球の精度を欠いてしまった


●ジュニア男子決勝の結果
戸上(野田学園高)-6、-7、7、8、3 宇田(JOCエリートアカデミー/大原学園) 

 決勝は宇田が打球点が速い上に威力のあるボールでラリーの主導権を握り、ほとんど一方的な内容で2ゲームを連取する。続く第3ゲームも0-3と離し、誰もが宇田の優勝を確信しようとしたところで戸上ベンチがたまらずタイムアウト。ここで「まだ試合は終わってない。戦術なんか捨てて開き直れ!」という橋津監督の檄で戸上にスイッチが入る。
 これまで宇田の球威に押されて台から下げられていた戸上は、ひるまずに前に位置取りすることから勝機を見い出しにかかった。この、降り注ぐ矢をかいくぐるような戸上の勇気が宇田のスイングを微妙に狂わせ、第3ゲームを逆転で物にすると、第4ゲームも連取。最終の第5ゲームは宇田のボールが完全に入らなくなり、一方の戸上はチキータや切れ味鋭いドライブが決まり、大逆転で優勝を手にした。
 戸上の火の付けどころを探し当てた橋津監督もさることながら、そのアドバイスを素直に受け止め、我慢強く戦った戸上の心の強さが生んだ大逆転劇だといえよう。

●戸上隼輔の優勝コメント
「優勝を目指して練習して来たので(表彰台の一番上に)やっと立ててうれしかったです。いろんな方に応援していただいており、結果を出すことが1番の恩返しだと思っているので、そこは恩返しできたかなと思います。
(2ゲームを先行されて)決勝は正直あきらめた部分はありました。0対2の0−3でタイムアウト取るまで何していいか分からず頭が真っ白で、冷静になろうとしてもどこか緊張していて冷静になれなくて。そのタイムアウトで橋津監督から『まだ終わってない』と言われて、そこからふっきれて自分のプレーができるようになりました。
 全日本ジュニアはインターハイと違ってJOCエリートアカデミーも参加する特別な大会なので、そこで優勝することで(本当の意味で)高校生1位だと思い賭けていました。
 次はダブルスと男子シングルスでランクやメダルを目指して今後頑張って行きたいと思います」 

 一方、優勝にほとんど手をかけていた宇田は昨年と同じく2位で悲願成らず。ラリー内容では戸上を上回っていただけに痛い敗戦になってしまった。
 一晩で気持ちを切り替えるのは難しいと思うが、一般でも十二分に通用するプレースタイルだけに、まだ勝ち残っている明日の男子シングルスでこの悔しさを晴らしてほしい。

中学生でベスト4の谷垣。スムーズな両ハンドは将来性十分

横谷は、戸上と見応えのあるラリー戦を展開


●ジュニア男子準決勝の結果
宇田(JOCエリートアカデミー/大原学園) 4、5、11 谷垣(愛工大名電中)
戸上(野田学園高)−8、5、7、6 横谷(愛工大名電高)

 3位には谷垣と横谷が入った。
 ベスト4唯一の中学生・谷垣は準々決勝で今泉(野田学園中)との中学生対決を制して表彰台をゲット。宇田には勝機を見い出せなかったが、谷垣のスムーズな両ハンドには思わず見とれてしまう柔らかさとしなやかさがある。
 もう一方の3位、横谷は準々決勝で注目の松島(木下グループ)をストレートで下して勝ち上がった。準決勝では、持ち前のシャープな両ハンドドライブで戸上と真っ向から打ち合い、1ゲームを先取したが、最後は戸上の猛攻に振り切られた。

●ジュニア男子準々決勝の結果
宇田(JOCエリートアカデミー/大原学園) 6、11、5 堀川(愛工大名電高)   
谷垣(愛工大名電中)10、9、6 今泉(野田学園中)
横谷(愛工大名電高)1、9、8 松島(木下グループ) 
戸上(野田学園高)5、5、7 篠塚(愛工大名電中)

(文=猪瀬健治 写真=佐藤孝弘)

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詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:http://www.japantabletennis.com/zennihon2019/

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