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世界卓球2019ブダペスト7日目 女子ダブルスは早田/伊藤、孫穎莎/王曼昱の決勝に!

 世界卓球2019ブダペストが、ハンガリーのハングエキスポで開催。
 7日目は女子ダブルス準決勝が行われ、早田ひな/伊藤美誠と孫穎莎/王曼昱(中国)が決勝に進出した。

早田(左)と伊藤は4ゲーム目でのペースチェンジで流れを引き寄せた

橋本(右)/佐藤は、早田/伊藤の強打を必死に拾い、会場を沸かせた

●女子ダブルス準決勝
早田ひな/伊藤美誠 9,-10,-14,5,5,7 橋本帆乃香/佐藤瞳

 日本人ペア同士となった女子ダブルス準決勝第一試合。早田/伊藤はこれまで一度も負けていない橋本/佐藤のカットを打ちあぐみ、ゲームカウント1対2とリードを許す。しかし、「第4ゲームからピッチを変えられて流れを持っていかれた」と橋本/佐藤が口をそろえて悔しさをにじませたように、早田/伊藤は緩急に変化をつけて第4ゲームを奪ってタイに戻すと、第5、6ゲームはのびのびとしたカット打ちで連取し、決勝進出を決めた。
 一方、橋本/佐藤も早田/伊藤の強打を何本も拾い、隙を突いた攻撃で会場を沸かせた。決勝進出はならなかったが、2011年ロッテルダム大会の金璟娥/朴美英(韓国)以来のカットマンペアとしてのメダル獲得に胸を張ってほしい。
 
●早田ひな/伊藤美誠のコメント
「取られてしまったゲームは両方ジュース。結構ラリーが続いて苦しくなって、最後お互いに『スマッシュ打っちゃえ』のような、心に余裕がない状態でプレーしていました。4ゲーム目入る時に、しっかり足を動かして落ち着いていけば大丈夫とお互いで話しました。それからはいつも通りのプレーができましたし、美誠も焦ってスマッシュミスがあったが、しっかり入るようになった。その切り替えが良かったと思います。
 私は初日から1試合ずつ戦う意識でここまで来ました。毎日1試合なので、1試合1試合戦うことしかか考えていなかった。明日は決勝ですが、決勝と思わずいつも通り、目の前の試合を戦う気持ちでやる。それがいちばん大事だと思います(早田)」
「自分たちの良さが、序盤は出ておらず、いつもだったら入るボールも『なんで入らないのだろう』という考えで追い込まれてしまいましたが、3ゲーム目を取られてからは落ち着いてできました。話し合いながらプレーし、自分たちらしいゲームができました。
 自分も(明日の決勝は)目の前の1試合だと思いたいですし、最後の試合ではあるので(実力を)出し切りたいです。何がなんでも自分の力を出し切って最後は笑顔で終わりたいという気持ちが強い。まずは試合を楽しみたい。そして自分たちらしいプレーを出したいです(伊藤)」

●橋本帆乃香/佐藤瞳のコメント
「すごくもったいない、勝てるチャンスがあったので悔しいです。今まで対戦してきた中でいちばん惜しかった、勝ち切るだけの実力がなかったので悔しいです。
 自分たちはカットマンなので、向こうがどういう風にやってくるかでやり方を考える。どう来るのか、いくつかパターンを頭に入れて、このパターンできたからこうしようと試合に臨みました。あれだけミスしてくるとは思っていなかった。いつもなら向こうが決め切るボールがミスしていたり、迷いながらプレーしているのを感じました。しかし、相手は負けているところから戦術を変えてきて、それに対する自分たちの対応が遅く、あっという間に流れを持って行かれてしまいました。
 自分にとっては自信になる大会でした。初戦も苦しい試合になって、その中で勝ち切ってメダルを取れて、内容も結果も伴ったのでこれからも自信を持ってやっていきたい(佐藤)」
「4ゲーム目までは、どちらもループドライブから早いドライブやスマッシュを結びつけてこようとしていましたが、そのリズム(打球点や球の速さ)を変えてきました。1〜3ゲームまで同じやり方をしてきたので、4ゲーム目で変えてくるとは思っていましたが、ピッチの速さを変えられた時に自分の対応が遅れてしまい、自分のミスが重なり、点差が開いてしまいました。向こうもだんだん思い切って振れるようになり、付け入る隙がなくなってしまった。
 狙えるボールで力が入ってしまった。決めきれなかった。1本の差が大きなさにつながります。1本取らなければいけないところで取れないと上の選手に勝つのは難しいですね。
 こういう大きな大会に出られるのは滅多にないので、この経験を物にして次はシングルや団体に出場したいです。この経験を生かして今後も頑張りたい(橋本)」


中国ペアの同士討ちは、若手ペアに軍配

チキータからのラリーを得意とする孫穎莎(右)/王曼昱はもはや男子ダブルス

陳夢(左)/朱雨玲は、終盤、若手ペアの猛攻を受け切れなかった
 

●女子ダブルス準決勝
孫穎莎/王曼昱(中国) 3,9,-9,-6,6,-9,5 陳夢/朱雨玲(中国)

 中国ペア同士の対戦は、男子ダブルスかと見まがうような激しいラリーが続いた。ゲームオールにもつれ込んだハイレベルな試合は、積極的にチキータからラリーを仕掛けていった若手の孫穎莎/王曼昱が、陳夢/朱雨玲に打ち勝ち、決勝進出。
 明日の世界卓球2019ブダペストの最終試合で、日本の早田ひな/伊藤美誠と有終の美を賭けて女子ダブルス決勝を争う。

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ITTF(国際卓球連盟):https://www.ittf.com/tournament/5000/2019-world-championships/
2019 World Table Tennis Championships - Budapest:http://wttc2019.hu/

(写真=佐藤孝弘、文=猪瀬健治)

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