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ジャパントップ12 
〜女子は、伊藤美誠が初優勝!〜

12月21日〜22日にかけて、LIONカップ 第24回ジャパントップ12が宮城県のカメイアリーナ仙台(仙台市体育館)で開催。
最終日の今日は女子ファイナルステージが行われ、すでに2020年世界選手権釜山大会(団体)の日本代表に内定していた伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)に、昨日の最終選考で1位の平野美宇(日本生命)、2位の早田ひな(日本生命)を加えた計4名で優勝賞金300万円を賭けて争い、伊藤美誠が初優勝を遂げた。

■優勝 伊藤美誠(スターツ)

強打者たちの猛攻に耐え、初優勝をつかんだ

持ち味である変化速攻に加え、見事なブロック力を見せた

 最近の国際大会の成績に照らし合わせれば、今回の伊藤美誠(スターツ)の優勝は驚きに値しないが、優勝までの道のりは平坦ではなかった。
 伊藤は初戦(準決勝)で早田ひな(日本生命)と対戦。第1ゲームは持ち味のフラット系の技術が効いて先取するが、第2、第3ゲームは、早田の強烈な両ハンドドライブを浴びて立て続けに落としてしまう。しかし、サービスをきっちり短くコントロールし、早田に台上でボールを触らせてからのラリー展開で第4ゲームを奪い、試合を振り出しに戻すと、続く第5、第6ゲームを競り合いつつも連取し、決勝へ駒を進めた。

 決勝の相手は、昨日の最終選考会で日本代表の座を勝ち取った平野美宇(日本生命)。試合が始まると、平野に早い打球点からの強烈な両ハンドドライブで攻められ、第1ゲームを落とす。第2ゲームも平野の球威に押される展開が続く。フォアは「みまパンチ」と通称されるフラット系、バックは表ソフトラバーでの変化ブロックがあるため、ドライブにめっぽう強い伊藤だが、平野のあまりの球威に対し、自分のボールにして返すことができない。
 これは平野が突っ走るかと思われたが、やはり伊藤の引き出しは広くて多かった。「攻撃ばかりでなく、しのぎで点数を取れたことが大きかった」と伊藤が試合後、語ったように、平野のドライブを攻撃的に返せないと判断すると、ブロックで対応することを選択。両コーナーをえぐってくる平野の強烈なドライブに対し、左右に素早く動いてブロックで耐えしのぎ、ペースを取り戻す。ブロックに加え、フォア側に立って平野のフォア前に出す巻き込み式サービスもよく効いて4ゲームを連取し、初優勝決めた。
 ゲームカウントは4対1だったが、ボタンを一つ掛け間違えば勝敗はどちらに転んでもおかしくない接戦だった。そうした状況の中、ブロックに活路を見出した伊藤の判断力と、それを実行できる基礎技術力の高さはさすがというほかないだろう。
 

■伊藤美誠のコメント
「初優勝ですごくうれしいです。準決勝、決勝と1点を取ることがすごく苦しくて、どちらが勝ってもおかしくない試合を勝ち試合にできたことはすごく自信になりました。今回はあまり休暇も取れず、寝れずに試合に臨んだので結構疲労も溜まっていましたが、その中で、今日できることを全部出し切って優勝することができました。
 今日の試合はすごく考えることができた試合でした。流れが悪くなりそうな時にキープできて、さらに自分のペースに持っていけたところが2試合の勝因だと思っています。
(平野との決勝の)4ゲーム目は、すごく長いラリーを制して、(仮に)そこを取られていても楽しんでやれているなと思っていたので、楽しみながらも落ち着いてやろうと心掛けました。結構ハイになってしまうので、自分で落ち着きながら自分のペースに持っていけるように集中してプレーしていました。
 もちろん攻撃して点数を取りたいですけど、平野選手も自分の卓球をしてきていて、私も1点を取ることに集中してプレーしていました。攻撃ばかりでなく、しのぎでも点数を取れるということは大きな点にもなりますし、ジュースの時もそういう点を取れていたので、そこはすごく大きかったと思います。今年ラストの大会頑張ろうという食らいつきで頑張りました」

■2位 平野美宇(日本生命)

強攻で伊藤に肉薄するも、勝負どころでミスが出た

 実力通りに昨日の最終選考会を勝った平野美宇(日本生命)は、初戦(準決勝)で石川佳純(全農)と対戦。東京オリンピック女子シングルス代表の座を争い破れた相手だが、「思い切って臨めた」と振り返るように、平野は石川に粘る隙を与えずに両ハンドドライブを打ち込み、決勝進出。決勝でも伊藤に対して猛攻を仕掛けたが、勝負どころで打ちミスが出て、初優勝はならなかった。

■平野美宇のコメント
「(昨日の最終選考会で)私は5試合やって試合数も多く、日本のトップ選手とたくさん試合をすることができて、勉強と成長ができた大会だと思います。決勝はラリーがすごく続いて、ここまで返してくるかというくらい続いたので、負けたラリーも勝ったラリーもありましたが、楽しかったなと思います。押しているのに失点してしまったラリーが何本かありました。ラリーは自分の得意なところなのに相手に負けたり、五分五分だったりが多かったので、そこでもう少し相手を上回らないといけないと思いました。
 準決勝は、今日はランキングが関係なかったので思い切って臨めたと思いますが、こういうプレーがポイントがかかってる時にもできたらな、とは思いました」

■3位 早田ひな(日本生命)

強烈な球威で伊藤に肉薄

 早田ひな(日本生命)は、伊藤に敗れ、2018年以来となる二度目の優勝ならず。破れはしたが、ストレートへの鋭いバックハンドドライブで仕掛け、伊藤がバックハンドでつないできたボールを強烈なフォアハンドドライブで仕留める連係で、優勝した伊藤を大いに苦しめた。

■3位 石川佳純(全農)

石川は平野の厳しい攻めに持ち前の粘りを発揮できず

 石川佳純(全農)は平野に敗れ、5度目の優勝を逃した。「前回の試合よりもサービスの回転量が多かった」と振り返るように、平野が徹底して出してきたミドル前の巻き込み式サービスに対し、最後までうまくさばけなかった。
 加えて、持ち前のしぶとさや集中力が影をひそめていたように見えたが、試合に専念するには、過酷なオリンピック代表選考レースを戦い終えた代償があまりにも大きすぎたと見るべきだろう。石川の来夏の本番に期待したい。

(文=猪瀬健治 写真=佐藤孝弘)

卓レポツイッターでは大会の速報をお届けしています。 詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。

日本卓球協会大会HP:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/581/Default.aspx
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