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2020-2021 Tリーグ女子ファイナル 〜日本生命レッドエルフが3連覇!〜

 2月27日(土)、ノジマTリーグ2020〜2021年シーズンのプレーオフファイナルがアリーナ立川立飛で行われ、女子はレギュラーシーズン1位の木下アビエル神奈川と2位の日本生命レッドエルフが対戦。
 結果は、ビクトリーマッチまでもつれ込む激闘の末、日本生命レッドエルフが木下アビエル神奈川を3対2で下し、Tリーグ元年度(2018年)から続く連覇を3に伸ばした。

前田(左)と平野が日本生命レッドエルフに先制点をもたらす

浜本(右)/長﨑は、サービス・レシーブで遅れを取ってしまった

木下アビエル神奈川のエース・石川が我慢のプレーで試合を振り出しに戻す

果敢に石川を攻めた森。第4ゲームの大量リードを守れなかったのが悔やまれる

早田を下す大きな勝利を挙げ、拳を握りしめる木村

早田は、木村の果敢なカウンターに押されてしまった

平野が2度のチャンピオンシップポイントをしのいだ!

尻上がりに両ハンドドライブの切れ味を上げた平野

長﨑は伸びやかなバックハンドで初優勝を決めかけたが......

ファイナル優勝を決め、ラケットで顔を覆う早田

歓喜に泣きながら人さし指を掲げる早田。MVPを獲得

●女子ファイナル結果
日本生命レッドエルフ 3-2 木下アビエル神奈川
○平野美宇/前田美優 -8,6,6 浜本由惟/長﨑美柚
 森さくら -7,9,11,8 石川佳純○
 早田ひな 7,9,-10,9 木村香純○
○平野美宇 -7,8,8,-6,11 長﨑美柚
○早田ひな 10 木村香純

 日本生命レッドエルフ対木下アビエル神奈川の女子ファイナルは、年間王者を決めるのにふさわしい、まさに死闘になった。
 レギュラーシーズンをダントツの1位で終えた木下アビエル神奈川は、柱として活躍してきた木原美悠がワールドツアー参戦で出場しない中、2021年全日本女子シングルスで通算5度目の優勝を果たした大エースの石川佳純を軸に、成長著しい長﨑美柚と木村香純の二人をシングルスにオーダーしてきた。
 一方、対する日本生命レッドエルフは、早田ひなと平野美宇のツインエースに、森さくらのオーダー。レギュラーシーズンでは早田ひなと平野美宇がそろって出場することはなかったが、日本生命レッドエルフはファイナルに照準を合わせてベストなオーダーを組んできた。

 第1マッチのダブルス、木下アビエル神奈川はレギュラーシーズンで最多勝を獲得している浜本由惟/長﨑美柚、対する日本生命レッドエルフは、サウスポーの前田美優に平野美宇を合わせてきた。
 試合は木下ペアが息のあったプレーで先制するが、2ゲーム目からサービス・レシーブで優位に立った日本生命ペアが完全に主導権を握り、日本生命レッドエルフが先制する。

 第2マッチの森さくら(日本生命レッドエルフ)対石川佳純(木下アビエル神奈川)は激しいラリー戦になったが、石川が3対1で勝利。石川がゲームカウント2対1リードで迎えた第4ゲーム、森が序盤から大量リードして勝負は最終ゲームにもつれ込むかと思われた。しかし、「相手のペースになりそうな時も踏ん張ることができた」という石川が、中盤に出た森の凡ミスを見逃さずに逆転し、木下アビエル神奈川が試合を振り出しに戻した。

 続く第3マッチ、日本生命レッドエルフはツインエースの一角・早田ひなで王手を狙う。対する日本生命レッドエルフは木村香純に王手を託す。実績では早田が上だが、木村もTリーグ参戦で伸びており、両者のレギュラーシーズンでの対戦成績は1勝1敗と互角だ。
 試合が始まると、木村が素晴らしいプレーを見せた。木村は、回転量が多いバックハンドドライブを起点に攻めつつ、早田の強打に対してカウンターや押し返すようなブロックで主導権を握り、ゲームカウント3対1で勝利。木原の不在を補ってあまりある大きな勝利を挙げた。

 第4マッチ、あとがなくなった日本生命レッドエルフはツインエースのもう一角・平野美宇で巻き返しを図る。一方、王手をかけた木下アビエル神奈川は長﨑美柚に初優勝をたくした。
 平野の速い両ハンド対長﨑のチキータとバック伸ばしのぶつかり合いは、スリリングなラリーを繰り広げながら最終ゲームまでもつれたが、長﨑が2度のチャンピオンシップポイントを握る。しかし、「あと1本でチームが負けというところで逆に吹っ切れて、守ることなく、逃げずプレーにできた」という平野が驚異的な粘りで食らいつき、最後は下回転サービスを切って長﨑のネットミスを誘い、逆転勝利。日本生命レッドエルフが土壇場で踏みとどまり、ビクトリーマッチへ望みをつないだ。

 泣いても笑っても優勝チームが決まる1ゲーム勝負のビクトリーマッチ、追い付いた日本生命レッドエルフは早田ひなに運命を託す。一方の木下アビエル神奈川で大役を担うのは、木村香純。
 第3マッチと同じ顔合わせになった試合は、両者ともスタートからトップギアで気合いをほとばしらせる。序盤は競り合うものの、エースとして2回続けて負けるわけにいかない早田が思いきって両ハンドドライブを振り抜いて中盤から抜け出し、10-6とチャンピオンシップを握る。勝負あったかに見えたが、ここから木村が驚異的な粘りで4本連取し、早田はジュースに追い付かれてしまう。
 勝ちをほぼ確信したところから追い付かれた日本生命レッドエルフベンチに暗雲が立ち込めたが 「エースとしての仕事ができなくて悔しい気持ちがあった。ビクトリーマッチにつないでくれて、私が最後は締めるしかない」と期するものがあったという早田が、最後は2本続けて得意のフォアハンドドライブを振り抜き、木村に勝利。第3マッチでの敗戦の借りを返すとともに、日本生命レッドエルフの3連覇を決めると、顔をラケットで覆い、歓喜を表現した。

●村上恭和日本生命レッドエルフ監督のコメント
「この試合はダブルスを勝った方が8割方勝つと思っていたので、ダブルスで勝てて、少し安心して2番、3番と進みましたが、3番で早田が負けて危ないと思い、4番の平野もさらに危なかったですが、運がよかったのかなと思っています。
 ビクトリーマッチの相手は石川だと思っていましたが、相手が誰でもこちらは早田しかいないと思っていました。最後は勢いよりも経験の方が大事だと思っていたので、木村の起用にはびっくりしましたが、序盤でリードした早田が勝つことができました。
 早田が1月の全日本のあとに故障して、ファイナルにも出られるかどうか分かりませんでしたが、結果的に日本人だけにはなりましたが、ベストメンバーで臨めたのが勝因だと思っています。早田が3番で木村に負けたのもブランクの影響が大きかったからだと思います。
 コロナの中でチーム全員が3回PCR検査をしました。1回で20人くらいが検査して、誰も一度も陽性が出ませんでした。不安はありましたが、みんなが外出も控えて、よく頑張ってくれました。
 (若手の成長について)日本生命レッドエルフの中でも、赤江はダブルスで8勝、木下アビエル神奈川の長﨑も木村も国際試合も出ていない中で、Tリーグが強化に役立ったと思います。
 レッドエルフの強さは、外国選手以外は皆同じところで生活して練習量も一緒だし、勝ちたいという意欲が総合的に一番だと思います。ジュニア層の活躍を見ても、総合力でレッドエルフが一番上なのではないかと思っています」

●早田ひなのコメント
「苦しいプレーオフの試合でしたが、一人一人が頑張って、私はエースとしての仕事ができなくて悔しい気持ちはありましたが、ビクトリーマッチにつないでくれて、私が最後は締めるしかないと思って、チャレンジャーとして最後までしっかり私らしく勝ちきることができたと思います。
 (少しブランクがあったので)感覚がなさすぎて、3番はこれだけ入らなければそれは勝てないという試合でしたが、それでもあれだけの試合ができたので、しっかりフォアハンドを決めることができれば勝てると自分に言い聞かせてファイナルゲームに臨みました。
 コロナ禍の中で、始まるかも分からないリーグでしたが、最後に有観客はじめての試合で、みんなの応援がパワーになって、3連覇することができて、恩返しできたかなと思います。
 海外遠征は久しぶりで、時差調整もありますし、いつもとは違う感覚ですが、試合で勝つために自分自身をコントロールしていきたいです。
 リモートでの応援も本当にありがとうございました。日本生命レッドエルフが3連覇できたのは皆さまの応援のおかげです。応援やメッセージから、一人一人がパワーをいただいていました。来シーズンも応援よろしくお願いします」

●平野美宇のコメント
「3連覇することができてすごくうれしいです。
 この試合は、ダブルスが勝負だなと思っていました。1ゲーム目、いい展開だったのに挽回されてしまいましたが、落ち着いて2,3ゲームを戦えたことがよかったと思います。
 シングルスは強気で最後まで頭を使って戦えたので、自分のプレーを貫き通せたのはよかったと思います。あと1本でチームが負けというところで逆に吹っ切れて、守ることなく、逃げずプレーにできたことが勝利につながったと思います。
(ファイナル前は)練習を中心に2週間過ごして、シングルスもダブルスも練習できていたので、自信を持って戦うことができました。
 レギュラーシーズン後半はほとんど試合に出ることができて、感覚もよくなっていると分かったので、Tリーグを通して強くなることができて、出てよかったと思います。
 WTTは、久しぶりの国際大会ですが、全日本やTリーグに出て試合感覚はあると思うので、どれぐらいやれるのか試してみたいと思っています。
 シングルスは最終ゲームで9-9になったときに、技術ではなく精神面の勝負だと分かったので、そこからさらに強気で攻めることができたのが一番よかったと思います。
 (技術的には)長﨑選手はパワーがあるので、自分も押し負けないでしっかり前に向かって攻めることを意識して、それが1ゲーム目からだんだんよくなっていったと思います。試合中に自分が強くなっていってる感覚がありましたし、競り勝てたのも今後の自信につながる試合になりました。
 サービスからの展開は工夫してできたのでよかっと思いますし、最後も考えながら作戦を練ってプレーできました。Tリーグでたくさん試合をして、成長できたと思いますし、自粛期間もいろいろな選手のビデオを見て取り入れることができたので、その時間もよかったと思います。
 無観客の試合が多くて慣れていたので、お客さんが来てくれることに改めて感謝の気持ちが芽生えたので、会場に来てくれたお客さんにいいなと思ってもらえるプレーがしたいと思ったので、今日はそれができたと思います。苦しい場面でも競った場面でもお客さんの応援が力になってくれました」

(まとめ=卓球レポート)


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詳しい試合の結果はTリーグ公式サイトでご確認ください。
Tリーグ:https://tleague.jp/
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