1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国際大会
  4. 世界卓球
  5. 2021ヒューストン
  6. 世界卓球2021ヒューストン 女子シングルス 伊藤と石川がベスト8入り。平野は金星を逃す

世界卓球2021ヒューストン 女子シングルス 伊藤と石川がベスト8入り。平野は金星を逃す

11月23〜29日にジョージ R.ブラウン コンベンションセンター(ヒューストン/アメリカ)で世界卓球2021ヒューストン(2021年世界卓球選手権ヒューストン大会ファイナル[個人戦])が開催中。
大会4日目は男女ダブルス3回戦、混合ダブルス3回戦、男女シングルス4回戦が行われた。女子シングルスには日本の石川佳純、伊藤美誠、早田ひな、平野美宇らが登場。石川と伊藤が準々決勝に駒を進めるも、敗れた早田、平野も高いパフォーマンスでヒューストンの会場を沸かせた。

石川は同世代のスッチに完勝

スッチも思い切りよく攻めたが石川には及ばず

<女子シングルス4回戦>
石川佳純(日本) 6,9,8,8 スッチ(ルーマニア)

 日本勢のトップバッターとなったのが石川佳純。同世代のスッチに対して過去6戦全勝と分のいい石川は、この試合でもストレート勝ちで実力を証明する形となった。精度の高いサービスと3球目攻撃、ラリーでも的確にミドル、両サイドを狙い、完勝で対戦成績に勝ち星を1つ増やした。

●石川佳純選手のコメント
「スッチはやりやすい相手ではありません。6回とも楽に勝っているわけではなく、過去の対戦では競っています。4ゲーム目4-8から挽回できたのがよかったです。逆転できなければもう少し苦しい展開になっていたと思います。
 一本一本振り切れていました。また、気持ちのコントロールができていることも(試合を優位に進められた要因として)大きいです。あまり浮き沈みせずイライラせず、勝ち負けを考えすぎずに目の前の一本一本に集中してプレーできました。
 スッチは大舞台に強いという印象があります。昨日(石川と)同じ左の田志希に勝っていて調子も良さそうだった。1ゲーム目を取られても焦らないこと、サービスレシーブを最初から強気で行くことを考えていました。
 8シードなので、ここまでは来たいと思っていましたが、今大会はシングルスは特定の目標を立てずに一戦一戦戦おうと思っていた。でも、やっぱりベスト8に入れて嬉しいです」

伊藤を苦しめたサウェッタブートだが、最後はサービスミスというまさかの幕切れに

伊藤は躍動感あふれるプレーでラリー巧者のサウェッタブートを上回った

サウェッタブートにとっては悔しさの残る負けとなったが、今大会のベスト16は自信になっただろう

<女子シングルス4回戦>
伊藤美誠(日本) 9,-9,8,-8,10,10 S.サウェッタブート(タイ)

 サウェッタブートの大健闘といっていいだろう。格上の伊藤に対して、レシーブもそつなく対応、表ラバーのボールの変化を苦にする様子もなく、アグレッシブに両ハンドドライブでワイドに攻めて、伊藤を苦しめた。
 一方の伊藤は大きく動かされた場面での対応力の高さを見せた。やっと届くような両サイドのボールに対しても、相手にチャンスを与えないスピードのボールで返すなど、高い身体能力も見せた。
 競り合いになるゲームが多かったが、第6ゲームでは10-11と伊藤がマッチポイントを握ったところでタイムアウト。思い切って出したバックハンドのロングサービスは大きくバウンドしてサービスミスに終わった。あっけない幕切れにサウェッタブートも苦笑するほかなかったが、伊藤戦を含め、今大会のベスト16は大きな自信になるだろう。

●伊藤美誠選手のコメント
「スタシニー(サウェッタブート)選手はオリンピックでも対戦しましたね。リオの前くらいに一回やってて負けています。東京オリンピックで初めてリベンジしました。元々表には強く、変化をやってもあまり苦にしない印象です。今日はサービス・レシーブで色々できたのがよかったし、ラリーに持っていっても、最後は粘り勝ちすることができました。昨日よりは自分から行けた場面が多かったのでは、とも思っています。相手がロビングになるシーンが何回かあったが、こういうのが増えていくと自分らしいプレーだと思うので、昨日よりプレー内容はよかったです。
 ラリーになったときの準備もしていますが、もう少し早めに決めたいという気持ちはあります。心構えとしては、ラリー戦の準備と、早めに決めにいくのは半々。最初から決めても良いが、相手の選手もフリックが多く、どちらかといえば自分から攻めていく場面が少なかったかも。相手は序盤はツッツキが多かったが、だんだんフリックが増えていきましたた。でも、バック対バックで押し込める場面もあったので、昨日より押されることも少なかったかも。
 競っている割には以前よりも余裕はあると思う。とはいえサービス・レシーブが良くないとなかなか余裕を持つことができません。私はサービス・レシーブがすごく重要だと実感しています。サービス・レシーブがいいときは展開も自分のペースに持っていけるので、サービスレシーブを重要視していきたい。
(サウェッタブート選手は)普段から表ラバーの選手を苦にしなません。オリンピックで勝った時も点数は競っていました。今回は1本の差でどちらかが勝つ内容だった。最初は流れは相手にありましたが、最終的にはなんとか勝ち切ることができました。
 今大会は目の前の選手に対してしっかり勝ち切ることが大事だと考えています。それができているので、明日もしっかり勝ち切りたいです」

王芸迪は早田との力比べとも言えるラリー戦を真っ向から引き受けた

早田はアジア女王の名に恥じないプレーを見せてくれた

<女子シングルス4回戦>
王芸迪(中国) 4,6,-13,6,-18,5 早田ひな(日本)

 東京五輪代表からは漏れたものの、もはや日本代表の柱の1人とも言える実力をつけてきた早田が、最初の大きな壁である中国の王芸迪に挑んだ。
 序盤は王芸迪のすさまじい威力のボールに圧倒される場面が多かったが、果敢に打ち合っても王芸迪を押し込む場面も多く、パワーでは中国選手にも匹敵する部分があることを証明した。
 しかし、最終的には第5ゲームのジュースを落としたことで、さらに一段ギアがアップした王芸迪が、パワー勝負でも上回り、早田の追い上げを振り切った。

●早田ひな選手のコメント
「相手のバックのスピードが速くて、一方でフォアの回転量と弾道が難しかった。1、2ゲーム目はサービス、回転量、コースをつかみきれずに、落としてしまいました。
 打っているつもりなんですけど、相手の打球の弾道が低く、自分のラケットの下の方しか当たっていなかった。自分のボールも走っていませんでした。(相手の)一球一球の質が高いからこそ、最後勝ちきれないのかなと。それが課題として残りました。
 自分のサービス3球目だったり、自分が打ったときや引き合いではフォアで伸ばした時は点数が取れたので、課題と自信、両方あります。
 今回はアメリカの方がすごく私の応援をしてくれました。もちろん日本のスタッフやチームひなの方々も応援してくれたので、その期待に応え、試合を盛り上げたかったです。理想は、大逆転がしたかったが力及びませんでした。迷いなくもっと積極的にいけるように練習していきたいです」

これだけ追い込まれても負けない、それが陳夢が五輪チャンピオンたる所以だろう

再び平野美宇の名を世界に轟かせる日が来ることを予感させる一戦だった

<女子シングルス4回戦>
陳夢(中国) 10,-13,-8,8,7,-11,5 平野美宇(日本)

 今大会、最も会場を盛り上げた試合の1つになった。東京五輪チャンピオンの陳夢に冷や汗をかかせたのだ。2017年のアジア選手権大会のことを覚えている卓球ファンは少なくないだろう。そのときは陳夢をはじめ、丁寧、朱雨玲と中国の主力選手を破って優勝を果たした。
 しかし、それ以降、平野の目覚ましい活躍を見ることができない時期が長かったが、やっと雌伏の時を終えて、「ハリケーン」の異名を取った平野が世界卓球の舞台で帰ってきたのだ。
 打ち合いでは常に迷いがなく、常に陳夢にプレッシャーをかけ続けたプレーは圧巻だった。陳夢も五輪女王の意地で攻め込まれながらも、決めきれない平野のミスを誘うという得点で救われる場面も少なくなかった。勝利にはわずかに届かなかったが、これが平野復活ののろしだと思えば、中国にとってはまた悩みの種が1つ増えることになるだろう。

●平野美宇選手のコメント
「1ゲーム目と4ゲーム目をリードしていて決めきれなかったので、そこで決めていれば3対1でリードできていましたた。そこで決め切れる選手になりたいですね。
 対策としては、前回の試合をたくさん見ました。前回は、後半よかったけど、前半は相手のサーブに振り回されて、自分のプレーができる前に3対0までリードされてしまったので、今日は前半からレシーブを気をつけました。
 7ゲーム目は少し(相手に)合わせてしまったり、迷ってしまいました。相手の良さや自分の足らない点が見えました。
 最近練習してきたことは発揮できたので、方向は間違っていないと思う。もっとしっかり考えて自分ができることを増やしたいです。迷いながら打つのではなく、また、ただ返すのではなく、一球一球しっかり意識して打つことを心がけていて、細かい一球ずつの処理が以前よりできるようになりました」

(写真・文=卓球レポート)

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事