タクシンスポーツ2023年前期日本卓球リーグ滋賀大会が、6月21〜25日まで、滋賀県のプロシードアリーナHIKONEで開催。
大会最終日は女子1部の第6戦、第7戦（最終戦）が行われ、デンソーが7戦全勝で優勝を果たした。
【優勝 デンソー】
女子1部はデンソーが7戦全勝で、前身のアスモ時代の2017年前期以来となる優勝を果たした。
最初の山場は、第5戦の中国電力ライシス戦。2対2のラストまでもつれた接戦を菅澤柚花里が木村光歩をゲームオールジュースで振り切って全勝を守ると、第6戦のサンリツ戦ではまたもラストまでもつれる展開になったが、今度は小畑美月が思い切った両ハンドでサンリツのエース格・梅村優香をゲームオールで下し、優勝を決定付けた。
デンソーの勝因として欠かせないのが、ルーキーの赤江夏星の加入だ。昨夏のインターハイ女王の赤江は単複に出場し、MVP（最高殊勲選手賞）、優秀ペア賞、新人賞と個人タイトルをほぼ独占する大車輪の活躍で優勝に大きく貢献した。
そして、この4月から就任した元日本代表の田崎俊雄監督の存在も勝因として見逃せない。「就任して日も浅いので特別なことはしていない」という田崎監督だが、その経歴は誰もが認めるところであり、優勝という結果が出ている以上、なんらかの反応は起きたはずだ。
強力ルーキーの加入と輝かしいキャリアを持つ新監督の手腕でデンソーが一時代を築くのか。今後のデンソーに注目だ。
●デンソー・田崎俊雄監督のコメント
「デンソーになって初めての優勝ということで素直にうれしく思っています。自分も4月に就任したばかりで日も浅いので、特別なことをしたわけではなくて、これまで西條さん（前監督の西條かおり）が残してくれたものがとても大きかったので、それを引き継いで選手たちはよくやってくれたなと思います。
（監督を引き受けた経緯は）デンソーから監督を探しているという話を聞きまして、静岡県ということもあり、自分自身を生かすのは卓球が1番いいと思うところもあり、家族と相談して（監督就任を）選択させていただきました。
中電さんもサンリツさんもレゾナックさんもそれぞれ強く、それぞれの試合でポイントになる試合があったと思います。ただ、今回ホームマッチで野村キャプテンからスタートして良い形で勝ってくれたので、そこから流れに乗れたと思います。赤江は新人ですが、高校でもTリーグでも実績のある選手。後半戦は疲れて体調も大変だったと思いますが、彼女の高い意識が彼女自身を支えて最後まで試合に入ってくれたと思います。
勝つことが一番大事だと思うのですが、企業スポーツでやっているので、誰からも応援されるような人間味の高い選手をそろえて地域に貢献することが会社の理念でもあるので、勝つだけじゃなくてファンの皆さんや会社の方に応援されるようになるチームが一番の理想だと思います。まだ課題もありますので、後期や実業団にはデンソーとして一人一人がレベルを上げて、またこうして優勝できるように取り組みたいと思います」
【2位 中国電力ライシス】
【3位 レゾナック】
中国電力ライシスは、デンソーとレゾナックにそれぞれ2対3で競り負け、2位。しかし、キャプテンの成本綾海を中心に、ビッグトーナメント優勝の枝廣瞳、同2位の木村光歩、昨年の社会人王者の井絢乃をそろえた布陣は強力で、後期では雪辱を期してくるだろう。
3位のレゾナックは、デンソーとサンリツに敗れるも中国電力ライシスに競り勝ち、表彰台に食い込んだ。
【女子1部の最終順位】
1位：デンソー（7勝0敗）
2位：中国電力ライシス（5勝2敗）
3位：レゾナック（5勝2敗）
4位：サンリツ（5勝2敗）
5位：愛媛銀行（3勝4敗）
6位：エクセディ（2勝5敗）
7位：神戸松蔭女子学院大学（1勝6敗）
8位：豊田自動織機（0勝7敗）
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト（Labo live)：https://score.labolive.com/game/jttl-2023-first/timetable/0
（取材＝卓球レポート）
