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2023アジア卓球選手権平昌大会
男子シングルス2回戦で田中が王楚欽を撃破!張本はまさかの初戦敗退

 
 2年に1度開催されるアジアナンバーワンを決めるバタフライ第26回アジア卓球選手権大会が9月3日から10日まで韓国の平昌(ピョンチャン)で開催される。今回のアジア大会は、バタフライが卓球メーカーとして初のタイトルスポンサーを務め、運営面から設備面など大会全般のサポートを行っている。卓球レポートも現地の平昌に足を運び、熱戦の模様をお伝えしていく。
 競技5日目となる9月7日は男子シングルス1〜2回戦が行われ、期待の張本智和(日本)がノルージ(イラン)に敗れる波乱が起きた。一方、第2シードの王楚欽(中国)を田中佑汰(日本)が撃破し、3回戦進出を決めた。
※写真は王楚欽(中国)を破った田中佑汰(日本)

この日、1つ目の衝撃。張本がまさかの2回戦敗退

ノルージは柔らかいタッチで張本の連続攻撃をしのいだ

不本意な試合内容だった張本だが、ノルージとしっかりと握手をかわした



この日2つ目の衝撃は2回戦で大金星を上げた田中。打ち合いでも王楚欽に引けを取らなかった

世界卓球ファイナリストの王楚欽はまさかの初戦敗退

‪激戦の末に勝利を決めて、李龍飛コーチと固く握手

李龍飛コーチとの二人三脚は続く

 
▼男子シングルス2回戦の記録(日本選手関係)
吉山僚一(日本) -2,8,10,3 べー・クンティン(シンガポール)
ノルージ(イラン) 4,-7,4,9 張本智和(日本)
篠塚大登(日本) 不戦勝 ALMUGHANNE(カタール)
戸上隼輔(日本) 4,5,6 MYANDAL(モンゴル)
田中佑汰(日本) -6,12,-3,5,7 王楚欽(中国)


 張本の敗戦を予想できた者がこの会場にいただろうか。
 ノルージはアラミヤン兄弟を擁するイランの4番手の選手。38歳のベテランだ。左腕から繰り出す多彩なサービスと、柔らかいタッチでコースを突いた両ハンドドライブと強打にも落ち着いて対応する守備力を兼ね備えた隠れた名選手と言っていいだろう。
 序盤から、台から距離を取るノルージを張本が打ち崩せない苦しい展開。実は、張本は右手の負傷をおしての試合ではあったが、その中でも最後まであきらめずに活路を見出そうとするプレーには張本の真摯さが垣間見えた。不本意な内容で敗れはしたが、ふてくされた様子を見せずに、ノルージとしっかりと握手をかわし、落ち着いて敗因をコメントする張本は、間違いなく真のトップ選手としての道を進んでいると感じた。

 もうひとつのサプライズは、張本が敗れた同じコートで約1時間後に起きた。
 団体戦では、張本を破り、中国優勝の主役の1人となった王楚欽(中国)を、シニアの日本代表としては初の大会出場となった田中佑汰がゲームオールの激戦の末に破る金星を挙げた。
 田中は初見では多くの選手が苦しむ王楚欽のサービスにしっかり対応。ラリーでも前中陣で王楚欽の強打に応じ、甘いボールはアグレッシブに両ハンドで攻めた。第2ゲームのジュースでは、王楚欽のエースサービスにも攻撃的なレシーブで対応。このゲームを奪うと、王楚欽にも焦りが見え始め、2対1とリードした王楚欽だが、いつもの豪打は奮わず、このすきを見逃さなかった田中が一気に2ゲームを連取し、21時を過ぎた平昌ドームには衝撃が走った。
 次戦で田中はアチャンタ(インド)と対戦。この大会の台風の目となり得るのか。期待は大きく膨らむ。

■田中佑汰選手のコメント
 もちろん王楚欽選手を倒そうと思って試合に臨みましたが、本当に実現するとは思っていなかったので本当にうれしいです。
 いつも帯同していただいている香川(英信)さんに体のメンテナンスをしていただいて、李(龍飛)コーチにベンチで作戦を立てていただいて、サポートしてくれるメンバーがいてすごい心強かったです。
 今の王楚欽との試合で一気にオリンピックに近づけたんじゃないかと思っているし、慢心せずに、次戦のアチャンタ(インド)は以前負けている選手なので、頑張りたいと思います。明日は3試合あるので、ベスト4まで一気に駆け上がりたいと思っています。
(2ゲーム目のジュースで王楚欽のエースサービスの巻き込みサービスに見事に対応されましたが、どのような準備をしていたのですか?)今回、団体戦で張本選手が王楚欽と対戦していて、巻き込みサービスはアップ系が多いと聞いていたので、準備はしていましたが、実際にアップ系が多かったと思います。その情報が役に立ってよかったです。
(打ち合いでも互角以上でしたが)自信はそこまでありませんでしたが、思ったよりもボールに対応できたことは自信になりました。

明日の男子シングルス3回戦の試合予定(日本選手関係)は以下の通り。
樊振東(中国) - 吉山僚一(日本) 11時20分〜
篠塚大登(日本) - GANKHUYAG(モンゴル) 12時00分〜
何鈞傑(香港) - 戸上隼輔(日本) 12時00分〜
アチャンタ(インド) - 田中佑汰(日本) 12時00分〜

卓レポX(ツイッター)でアジア卓球選手権平昌大会の熱戦を速報予定です。ぜひご覧ください!

試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
アジア卓球連合:https://asia.ittf.com/pages/39/asian%20ttc%202023_2704
国際卓球連盟(ITTF)記録ページ:https://results.ittf.com/ittf-web-results/html/TTE2773/results.html#/results

(取材=卓球レポート)



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