世界卓球2025ドーハ(個人戦)が5月17日〜25日までカタールのドーハで開催される。ドーハでの開催は2004年以来2度目で、個人戦は今回が初開催。
大会最終日の5月25日(日)は男子シングルス決勝が行われ、王楚欽(中国)がカルデラーノ(ブラジル)をゲームカウント4対1で下し、初優勝を果たした。
王楚欽(中国) 10,3,-4,2,7 カルデラーノ(ブラジル)
どちらが勝っても初優勝となる王楚欽(中国)対カルデラーノ(ブラジル)の決勝。両者は4月に行われたワールドカップの準決勝で対戦し、そのときはカルデラーノが勝利しているが、この決勝は王楚欽がうまくて強かった。
第1ゲームは、互いがボールの質や距離感を探り合いながら進むが、ブロックやロングサービスからの強烈なフォアハンドを決めたカルデラーノが10-7とゲームポイントを握る。しかし、ここから王楚欽が丁寧なストップやブロックで追い上げ、逆転で第1ゲームを先制すると、第2ゲームもチキータやつなぎのボールをミドルに集めてカルデラーノ自慢のバックハンド強打を防ぎつつ、パワードライブにつなげた王楚欽が圧倒して連取。
第3ゲームは、先手の取り合いで苦しいカルデラーノがレシーブから積極的に攻めて奪い返すが、第4ゲームは王楚欽が再びカルデラーノのミドルを詰め、序盤から大きくリードしてこのゲームを取り、初優勝に王手をかける。
第5ゲームも王楚欽優位は変わらず、カルデラーノのミドルを起点に攻め立てて優位に進め、10-7とチャンピオンシップポイントを握ると、最後もカルデラーノのミドル目がけてチキータを放ち、カルデラーノの体勢を詰まらせて得点。王楚欽がワールドカップでのリベンジを果たして、世界の頂点をつかんだ。
一方、昨日の梁靖崑(中国)戦では強烈なバックハンドでペースを握ったカルデラーノだったが、王楚欽には徹底してミドルを詰められ、思うようにバックハンドが振れずに流れに乗れなかった。
王楚欽にはうまく攻略されてしまったが、目を見張る強打で決勝まで勝ち上がったプレーは超人的で、ブラジルに世界卓球初のメダルをもたらしたカルデラーノは、その名を球史に刻んだ。
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WTT:https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=3108
(取材/まとめ=卓球レポート)




