世界卓球2025ドーハ(個人戦)が5月17日〜25日までカタールのドーハで開催される。ドーハでの開催は2004年以来2度目で、個人戦は今回が初開催。
大会最終日の5月25日(日)は女子シングルス決勝が行われ、孫穎莎(中国)が王曼昱(中国)をゲームカウント4対3で下し、前回2023年ダーバン大会に続いて連覇を達成した。
▼女子シングルス決勝
孫穎莎(中国) 6,10,-8,-9,10,-11,7 王曼昱(中国)
激戦必至の世界ランキング1位の孫穎莎(中国)と世界ランキング2位の王曼昱(中国)による頂上決戦は、さも当たり前のように激しいラリーを繰り広げながら手に汗握る大接戦になった。
第1、第2ゲームはミドルへのディープツッツキを起点に上から押し込んだ孫穎莎が取ると、第3、第4ゲームはフォアハンドの球威で押し込んだ王曼昱が返し、両者一歩も退かない展開で進む。
第5ゲームも鋭いボールで押し込む孫穎莎と、長いリーチを生かしてしのぐ王曼昱のハイレベルなラリーは一進一退で進み、ジュースにもつれるが、フリックからの強烈なフォアハンドを決めた孫穎莎が物にし、勝利に王手をかける。
第5ゲームのジュースを物にしたことで吹っ切れたのか、第6ゲームの孫穎莎はのびのびと両ハンドを振り、王曼昱を引き離すと、高いボールも混ぜて緩急をつけながら得点を重ね、10-6とチャンピオンシップポイントを握る。勝負あったかと思われたが、ここから王曼昱が驚異的な粘りを見せ、追い上げを開始。9-10の場面では孫穎莎の渾身(こんしん)の回り込みフォアハンドに対し、手を伸ばして当てた返球がエッジボールで入る幸運も重なり、4度のチャンピオンシップポイントをしのいだ王曼昱が第6ゲームを逆転で奪い返し、優勝の行方は最終ゲームにもつれ込んだ。
第7ゲームは、第6ゲームで決めきれなかったことで落胆を隠せない孫穎莎が王曼昱にリードを許す展開で序盤は進む。このまま失速するかと思われた孫穎莎だったが、ここから世界ランキング1位としての底力を見せる。孫穎莎は強引に行かずにブロックで王曼昱のミスを誘いながら点差を詰め、8-7と逆転してからは積極的なフォアハンドの連打とチキータで10-7と一気に王曼昱を突き放す。最後はバック対バックから王曼昱のバックハンドがコートをオーバーし、孫穎莎が前回に続く連覇を果たした。
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WTT:https://worldtabletennis.com/eventInfo?eventId=3108
(取材/まとめ=卓球レポート)




