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インカレ2025 ~女子は愛知工業大が2年ぶりに王座奪還~

 大学のチーム日本一を決める第94回全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部/通称インカレ)が、7月3 〜6日まで、四日市市総合体育館(三重県)で開催。
 大会最終日となる4日目は、第2ステージ決勝トーナメントの準決勝、決勝が行われ、女子は愛知工業大が東洋大を3対2で破り、2年ぶりに王座に返り咲いた。

【優勝】愛知工業大が王座奪還

決勝はトップで面田が落とすも、2番の伊藤がすかさず取り返し1対1に

ダブルスは藤田(右)/伊藤は好連係で勝利し愛知工業大が王手

無敗で今大会を終えた二人は笑顔でベンチに戻った

ラストは藤田がプレッシャーをはねのけてストレート勝ち

苦楽をともにしたチームメートと喜びを分かち合った

▼女子決勝
 愛知工業大 3-2 東洋大
 面田 5,-8,-5,-6 桧山○
○伊藤 10,7,1 脇山
○藤田/伊藤 9,-9,4,7 上澤/山脇
 永野 10,-14,-9,-5 上澤○
○藤田 11,8,10 浦部


 女子は、愛知工業大、筑波大、神戸松蔭学院大ら強豪校がひしめく激戦ブロックを勝ち抜いた愛知工業大が決勝進出。対する東洋大は初優勝を目指し、2回目の決勝進出。
 決勝は、面田が桧山のフォアハンドスマッシュに苦戦し、愛工大は黒星スタートとなるも、今大会好調の伊藤が、山脇との競り合いとなった第1ゲームを制すると、左腕からの鋭い両ハンドでストレート勝ち。
 今大会無敗の藤田/伊藤のダブルスは、藤田の的確なドライブと伊藤の鋭い攻撃で勝負どころを物にして3対1とし、愛工大が王手。
 しかし、カット主戦型の永野に対して上澤は安定したカット打ちとツッツキ、バックハンドの攻撃をまじえて、永野の粘り強いカットを攻略。
 勝負のラストは藤田がラリー巧者の浦部を攻めきって愛工大が2年ぶりの王座奪還を決めた。

■鬼頭明監督のコメント
 めちゃくちゃうれしいですけど、最後はしびれる試合で疲れました。
 決勝は試合前から「ここまで来たら気持ちの差だ」ということで、選手の名前を見るとうちの方が一見揃っているような感じがしますが、自分は全くそういうふうに思っていなくて、やっぱり案の定、一番が負けて苦しい展開で、そこで2番の伊藤が1ゲーム目苦しい内容でしたが、ジュースで取ってくれたことで、だいぶやりやすくなりました。
 ダブルスも苦しかったですけど、何とか取ってくれたので、いい流れで後半に回せました。去年負けたのはやっぱりダブスが全然勝てなくてというのがあったので、今年はダブルスが全勝したので、やっぱりダブルスが今回は強くかったのが、優勝につながったなと思います。
 藤田/伊藤のダブルスは、高校生の時から組んでいて、組んでいる年数や2人の仲の良さ、お互い声を掛け合いながら雰囲気がすごくいいペアです。伊藤はインターハイも優勝していますし、全日本選手権3位の実績もあり、ダブルスが得意で、誰と組んでもいい成績を出してるんで、伊藤の存在が大きかったかもしれないですね。
 トーナメントの組み合わせを見た時点でかなり左側に(強豪校が)偏って、もう一戦一戦が苦しい試合になるなっていうのは分かっていましたが、ここまで来たら運でじゃなくて、文句なしの実力で勝たなきゃ逃げられないなという覚悟が逆に決まりました。
勝ち方としては最高ですね。
 準決勝もオーダーが予想通りというか、こちらとしてはうまくハマった方ですね。やっぱりそれもダブルスが勝てたのが大きいし、伊藤の成長がすごくチームを救ってくれたというか、素晴らしいプレーをしてくれました。もちろんみんないいプレーしてくれたし、試合に出なかった選手も応援で一生懸命頑張ってくれたし、本当に少ない人数の中でみんなで戦えたインカレだったと思います。
 僕自身、まだ2連覇したことないので、2連覇できるように頑張りたいなと思います

【2位】東洋大

2度目の決勝に挑んだ東洋大。優勝には届かなかったが確かな爪痕を残した

決勝のトップで面田を破った桧山

地元三重出身の山脇は今大会存在感を見せた

上澤は永野のカットを攻略しラストにつないだ

 2019年2位で大躍進を遂げてから強豪校の仲間入りを果たした東洋大が再び決勝に戻ってきた。絶対的なエースはいないものの、両ハンドの威力のある山脇、攻撃力がある異質型の上澤を主力に、スマッシュのうまい桧山、ラリー戦に強い浦部らが脇を固め、高いチーム力で存在感を見せた。

【3位】中央大

中央大は安定した勝ち上がりで3年連続のベスト4入りを果たした

▼女子準決勝
 愛工大 3-1 中央大
○藤田 9,5,-10,9 香取
 面田 9,-8,5,-8,-5 枝廣○
○藤田/伊藤 4,-9,6,8 枝廣/兼吉
○伊藤 -10,2,6,4 兼吉
 永野 - 吉松

 中央大はエースの枝廣に、インターハイ2位、全日本ジュニア3位のカット主戦型、兼吉を加え、1複4単の団体戦では安定して得点が数えられるチームになったが、準決勝では兼吉と四天王寺高で同門の伊藤にカットを攻略され、決勝進出はならなかった。

【3位】立命館大

多彩な戦型の選手を集めた立命館大が4強入り

▼女子準決勝
 東洋大 3-0 立命館大
○山脇 9,-8,8,9 吉田
○桧山 -6,3,-6,9,7 中谷
○上澤/山脇 -7,7,-9,4,11 中谷/岡田
 上澤 - 岡田
 浦部 - 古賀

 立命館大は1回戦で東北福祉大に0対2と追い込まれたところから逆転勝ちで勢いに乗ると、2回戦では早稲田大を完封、準々決勝でも金城大に3対1で勝利しベスト4入り。中谷、岡田の主力攻撃型に加え、𠮷田、古賀のカット主戦型、異質型の塚田とバラエティーの富んだ選手で団体戦での強さを発揮した。

詳しい記録はこちらから
東海学生卓球連盟:https://www.kanto-sttf.jp/

(取材=佐藤孝弘)



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