［国内大会］

下関インターハイ　女子ダブルスは牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）が優勝

2025.08.02

　
　高校生たちの祭典、全国高等学校総合体育大会（インターハイ）の卓球競技が7月31～8月4日に山口県下関市のJ:COMアリーナ下関（下関市総合体育館）で開催される。
　競技3日目の本日8月2日は女子ダブルス4回戦〜決勝が行われ、牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）が優勝を果たした。

【優勝】牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）

【2位】青木咲智／髙森愛央（四天王寺）

【3位】吉本はな／佐藤希未（リベルテ）

【3位】山室早矢／丸添美咲（桜丘）

▼女子ダブルス準々決勝の結果
牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）
　10,8,-7,8
　　日下部詩季／野間瑶子（遊学館）

吉本はな／佐藤希未（リベルテ）
　11,12,-8,6
　　面手凛／齋木結心（山陽学園）

山室早矢／丸添美咲（桜丘）
　8,3,7
　　樋浦光／熊田陽花（正智深谷）

青木咲智／髙森愛央（四天王寺）
　-10,-7,7,9,2
　　大出らん／田中咲妃（遊学館）

▼女子ダブルス準決勝の結果
牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）
　9,-9,8,9
　　吉本はな／佐藤希未（リベルテ）

青木咲智／髙森愛央（四天王寺）
　5,6,7
　　山室早矢／丸添美咲（桜丘）

▼女子ダブルス決勝の結果
牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）
　7,-6,-10,8,9
　　青木咲智／髙森愛央（四天王寺）

　実力伯仲の女子ダブルスは、牧野美玲／櫻井花（星槎横浜）の2年生ペアが接戦の連続を切り抜けて、初優勝を果たした。
　牧野／櫻井は、女子ダブルス4回戦で岩見百恵／荒井結羽（桜丘）にゲームオール16-14というしびれるスコアで準々決勝に勝ち上がると、準々決勝で日下部詩季／野間瑶子（遊学館）、準決勝では吉本はな／佐藤希未（リベルテ）に競り合いながらも要所で打ち勝ち、決勝で青木咲智／髙森愛央（四天王寺）と対戦。
　明日の女子学校対抗決勝の前哨戦になった一戦は、牧野／櫻井が速い攻めで四天王寺ペアを揺さぶり、第1ゲームを先制するが、牧野／櫻井のボールに慣れてきた四天王寺ペアに第2ゲームを奪い返されると、第3ゲームは終盤までリードするも逆転を許す嫌な展開になる。四天王寺ペアに一気に持っていかれてもおかしくない流れだったが、しかし、「相手のプレーにうまく対応できた」という牧野／櫻井が、長めのサービスで四天王寺ペアのチキータを封じつつ、櫻井の表ソフトラバーでのバックハンドから牧野の両ハンドにつなげる連係で第4ゲームを取ってタイに追いつく。
　最終の第5ゲームは両ペア譲らず一進一退で進んだが、「第1シードだけどチャレンジャーのつもりで臨んだ」という牧野／櫻井が最後まで攻めの姿勢を貫き、ゲームオール9本で青木／髙森に勝利。第1シードを見事に守って、うれしい初優勝を果たした。
　
　2位の青木／髙森は、青木は昨年に続いて2度目の優勝ならず、一方の髙森は昨年と同じく2位でトーナメントを終えた。牧野／櫻井にはほんのわずかに及ばなかったが、第2シードを守っての決勝進出は見事。特に、準々決勝では大出らん／田中咲妃（遊学館）に0対2と追い詰められたが、そこから逆転し、気持ちの強さと底力を見せた。
　明日行われる女子学校対抗決勝では、3番のダブルスで牧野／櫻井との再戦が予想される。リベンジなるか注目だ。

■牧野美玲／櫻井花の優勝コメント
「まだ実感が本当にないんですけど、こうして優勝できてすごくうれしいです。今日の1試合目（桜丘の岩見百恵／荒井結羽との女子ダブルス4回戦）から苦しい試合が多くて、でも、その中で耐えて決勝までつなげて、決勝もゲームオール9本というすごく苦しい試合だったんですけど、そこを勝つことができてすごく良かったなと思います。
　自分たちの強みは、花ちゃん（櫻井）がバックで異質（'表ソフトラバー）を使っているので、ラリーになったときに異質が入ることによって回転量が変わるので得点しやすいことだったり、長い間組んでいるのでお互いのやることが分かることです。あとは、性格が真逆で花ちゃんが冷静なので、自分が先走るのを控えたり、逆に自分が盛り上げたりできるところ。
（決勝の青木／髙森とは）練習試合では1勝1敗。勝っても負けてもおかしくないので、試合前は楽しむではないですけど挑戦するつもりでやろうと話して臨みました。1ゲーム目は取れたんですけど、展開も変わって2、3ゲーム目を取られましたが、相手がレシーブをチキータに変えてきたところをサービスを変えるなどして対応できたことが良かったです。
（青木／髙森とは明日の女子学校対抗の決勝でも対戦が予想されるが）決勝はフルゲームの9点で1点2点の違いで勝っただけなので、明日も思い切って楽しんで挑戦する気持ちを持って戦えたらいいなと思います／牧野」
「第1シードでしたが、挑戦者の気持ちで思い切ってプレーすることを心がけてできたので、結果、こうやって優勝することができて本当にうれしいです。
（ゲームオールジュースで勝利した女子ダブルス4回戦、桜丘の岩見百恵／荒井結羽戦は）追い付かれる展開が多くて、本当に泣きかけたくらい苦しかったんですけど、美玲ちゃん（牧野）に『1本ずつ、1本ずつ』と声をかけられて、立ち直って踏ん張れたので良かったです。
　お互い自分たちから攻めていけるプレースタイルですが、自分が異質なのでチャンスをつくって攻めていけるところが強みだと思います。あとは美玲ちゃんがガッツがあるので、私を奮い立たせてくれる存在でもあります。
（青木／髙森とは明日の女子学校対抗の決勝でも対戦が予想されるが）今回優勝して、向かってこられる立場にはなるのかなとは思うんですけど、そこはそんなに気にせず、自分のプレーに集中して、チャレンジャーの気持ちを忘れずにやっていけたらと思います／櫻井」

　3位には、吉本はな／佐藤希未（リベルテ）と山室早矢／丸添美咲（桜丘）が入った。
　吉本／佐藤は、昨年女子学校対抗優勝経験者・吉本の素早い両ハンドと、佐藤のリーチの長さを生かした両ハンドが噛み合い、準々決勝で面手凛／齋木結心（山陽学園）に打ち勝って表彰台。
　山室／丸添は、女子シングルスで第1シードを張る山室の質の高いカットと、丸添のブロックと思い切ったカウンターで表彰台まで勝ち上がった。