WTTチャンピオンズ 横浜が、神奈川県横浜市の横浜BUNTAIで8月7〜11日に開催。WTTにおいて、チャンピオンズはスマッシュ、ファイナルズに次いでグレードの高い大会で、男女それぞれ32名のトップ選手が集い、シングルスの優勝を争う。
卓球レポートでは現地に取材班を派遣し、熱戦の模様をお伝えする。
大会最終日の8月11日は男子シングルス決勝が行われ、張本智和(日本)が王楚欽(中国)をゲームカウント4対2で下し、優勝を果たした。
▼男子シングルス決勝の結果
張本智和(日本) 4(9,5,8,-9,-11,4)2 王楚欽(中国)
試合は、張本が王楚欽の豪打によく食らいつき第1ゲームを競り勝つと、「ラスベガス(USスマッシュ)で負けた後、チキータは彼に(王楚欽に)通用しないので、次に対戦するときはどこであろうとチキータしないことを決めていました」と明かすようにチキータを控える戦術も奏功し、第2、第3ゲームを連取。これまで2勝12敗と圧倒的に分の悪い世界王者の王楚欽に対し、王手をかける。
一方、チキータをしてこない張本に違和感を感じた焦りからか、常になくミスが多く出た王楚欽だが、第4ゲームから持ち前の豪打が決まりだし、第4、第5ゲームを返して張本を追い上げる展開。
ゲームオールに持ち込まれる前に決めきりたい張本は、鮮やかなフリックや久々のハリパンチ(フォアハンドのカウンタースマッシュ)を決め、4-2とリードしたが、ここで右足の太ももの痙攣により、メディカルタイムアウトを要求。状態が心配されたが、「5ゲーム目のジュースで決めきれなかったので、6ゲーム目が最後のチャンスだと思った。7ゲームまでは持たない」と決意していた張本が、王楚欽の強打や一撃チキータを渾身のブロックで防いで得点を重ねて引き離すと、最後は王楚欽がストップをネットにかけ、張本がWTTチャンピオンズ ヨーロッパ夏季シリーズに続いてWTTチャンピオンズ三年ぶり2度目の優勝を果たした。
「本当に信じられないの一言です。岸川監督をはじめ、スタッフの皆さんにさまざまな策を授けていただき、僕はそれを実行しただけです。本当に感謝したいです。岸川監督にはプライベートでもお世話になっていて、いろいろアドバイスもいただいていたので少しは恩返しができたかなと思います。前回はできなかったので、今回はこの優勝を必ず糧にして、スウェーデン(スマッシュ)を優勝したいと思います/張本智和」
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WTT大会関連ページ:https://www.worldtabletennis.com/eventInfo?selectedTab=Matches&eventId=3094&innerselectedTab=Completed
(取材=卓球レポート編集部)




