12月6（土）〜7（日）、2025日本卓球リーグプレーオフJTTLファイナル4が、千葉県千葉市のYohaSアリーナ（千葉公園総合体育館）で開催。ファイナル4とは、前期と後期の日本リーグの総合順位上位4チームが年間日本一を賭けて争う大会で、優勝チームには内閣総理大臣杯が贈られる。女子は総合1位のデンソーポラリス、2位のレゾナック、3位のサンリツ、4位の中国電力ライシスが出場。
12月7日（日）は女子団体の決勝が行われ、デンソーポラリスがサンリツを3対0のストレートで下し、ファイナル4初優勝を果たした。
▼女子決勝
デンソーポラリス 3-0 サンリツ
○橋本 7,9,6 永尾
○野村 9,-7,-8,2,9 牛嶋
○小畑／菅澤 9,9 永尾／塩見
菅澤 - 塩見
小畑 - 白山
女子は年間総合1位のデンソーポラリスがサンリツを3対0のストレートで下し、創部以来初となるファイナル4制覇を果たした。
デンソーポラリスは、1番でエースが流れをつくる。橋本は、後期日本リーグで土をつけられている永尾に対し、強打をカットで粘り強く返しつつ、反撃を的確に決める隙のないプレーでストレート勝利。後期のリベンジを果たすと同時に、デンソーポラリスに貴重な先制点をもたらす。
今季限りで引退を表明している主将の野村も2番で続く。団体戦は今大会が最後という野村は、牛嶋のカットに対して、ツッツキやストップで粘り強くプレーしながら機を見た強打でペースを握る。前半で王手をかけられるわけにはいかない牛嶋も懸命なカットと攻撃でゲームオールまで迫るが、最後は「これまでの卓球人生の思いが乗った」という野村が万感の強打をミドルに打ち込んで牛嶋を下し、デンソーポラリスが王手をかける。
引退するキャプテンの花道を飾るべく、3番のダブルスも躍動する。小畑／菅澤は、永尾／塩見と激しく競り合いながらも勝負どころで点を渡さず、2対0のストレートで勝利。念願だったファイナル4初優勝を決めると、二人の目からは涙がこぼれ、ベンチは歓喜に沸いた。
■デンソーポラリス・井上明監督のコメント
「今年はとにかくこれだけを目標にやってきた中で、本当によくやり切ってくれたと思います。全日本実業団、全日本団体、後期日本リーグと優勝はしてきましたが、優勝した時も負けた時も、とにかくここ（ファイナル4）が目標だからと言い続けてきました。そこに向けて1年間頑張ってきた選手とスタッフが、最後に栄冠を勝ち取ることができたことが本当にうれしいですね。ご褒美を自分たちで勝ち取ったと思います。
決勝はトップに永尾さんが出てくることはだいたい予想していて、エース対決になることはわかっていました。この前は橋本が永尾さんに負けていたんですけど、うちとしては永尾さんに勝たないと優勝はないということで、橋本に頑張ってもらおうと。そこでしっかり勝ってくれたし、2番の萌（野村）もこれが現役最後の団体戦になる中、緊張感があってどこまでできるかなというのはあったんですけど、勝ち切りました。
3番のダブルスは互角だと思っていましたが、強い気持ちを持ってやりきったなと。ふたり（小畑と菅澤）の涙がそれを象徴していると思います」
■デンソーポラリス・野村萌選手のコメント
「最後の団体戦でした。本当に素直にうれしいです。団体戦は私だけが勝っても勝てないし、逆に私が負けても勝つことができるのが良さだと思っていて、今年1年はなぜか調子が良くて勝率は良かったんですけど、私だけが1点取れてもみんなが勝てないと優勝はできていない。みんなが頑張った結果がこうして優勝という形になって良かったです。
（2番で最後に決めた1本は）最後にドライブを3本打ったんですけど、3歳から卓球をやっているので、卓球人生22年分の重みが全部乗ったボールがミドルに差し込んだと思います。重かったと思います（笑）。
高卒で入社しているので、今年で入社7年目になります。勝てなくなってやめるのが本当に嫌で、一番強い時にやめたくて、まさに今かなと（笑）。早くやめろと思われるより、残念だなと思ってもらえるうちが華かなと思います」
2022年以来、3年ぶりの年間王者を目指したサンリツは無念の2位。トップで永尾が後期で勝利している橋本にリベンジを許すと、2番で牛嶋が野村の気迫に振り切られ、デンソーポラリスの流れを止めることはできなかった。
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト（Labo live)：https://score.labolive.com/game/jttl-2025-final4/match
（まとめ＝卓球レポート）
