全く新しい境地を開拓する

 

テンション系ラバーに劣らない弾みと、粘着性ラバー特有の高い回転性能を両立したラバーをつくる――バタフライの研究開発スタッフは、相反する性能を併せ持つ、競技者にとっては理想的なラバー開発を志した。目標として掲げたのは、


  • 打球を薄く捉えて前に振ることのできる、高い回転性能
  • 威力のある打球を可能にする弾み
  • カウンタードライブにおける安定性
  • 回転のかかった短いストップなど、台上技術のやりやすさ
  • 回転やテンポなど、プレーの変化のつけやすさ

上記の5つを同時に満たすラバーである。それは、全く新しい境地のラバーを開発するという、挑戦的な取り組みだった。

開発スタートから約3年半が経過した2015年秋、ティモ・ボルが試作段階のディグニクス09Cを試打する機会があった。そこで、彼は思いもよらず、かつてない好感触を得た。「これは素晴らしいラバーになる」――バタフライもボルもそう感じた瞬間だった。それ以来、開発は彼とともに歩むことになった。これまでのラバー開発で培ったノウハウで、ボルからのフィードバックに応えつつ、目標として掲げた性能に近づけるために、試行錯誤を繰り返した。

研究開発の日々を積み重ね、性能、品質ともに基準を満たすラバーがついに完成した。ラバー研究開発の膨大な知見を持つバタフライと、飽くなき向上心を持つティモ・ボルとのコラボレーションにより開発されたディグニクス09C。さらなる回転性能が求められるプラスチックボール時代のニーズにマッチした、これまでにないカテゴリーのラバーは、あなたのプレーの新境地を切り開いてくれるだろう。

 

独自配合のシートと
硬めのスプリング スポンジXの
相乗効果が独自性を生む

弾みと粘着力の両立を
高次元で実現したシート

ハイテンション効果を大幅にアップしつつも粘着性ラバーの特長が発揮される独自配合のシートが、ディグニクス09Cの要となっている。一般的に、高いテンションをかけるとシートの粘着力が低下しやすく、粘着ラバーの特性も発揮されにくい。この難題をバタフライ独自の配合技術により、解決することに成功した。

ラバーの個性を引き出す
No.209のツブ形状

厚めのベースと、細めで低いツブが特徴である開発コードNo.209の形状を新たに採用。強い回転をかけつつも、相手のネット際に短くコントロールするストップなど、粘着性ラバーの特性を生かしたプレーを引き出す。

威力をもたらす44°の
スプリング スポンジX

相手の回転に負けない質の高いカウンターや、台上技術のやりやすさを実現するために、硬めのスプリング スポンジXが採用されている。高い回転性能とコントロールを発揮するのも、中陣からの打球で十分な威力を引き出せるのも、変形しやすさと弾みの良さが特長であるスプリング スポンジXがなせる技である。

アウター素材ラケットとの組み合わせで、
勝利につながるプレーを

おすすめラケット組み合わせ

回転量の多い短く止めるストップ、チキータに対する質の高い対応、そして、安定した鋭いカウンタードライブを可能にするディグニクス09C。このラバーは、台上技術やカウンターなど前陣でのプレーを重視する選手、そして回転やプレーのテンポに変化を求める選手にお勧めだ。ディグニクス09Cは非常に球持ちの良いラバーのため、比較的球離れが速いアウター素材ラケット(※)を組み合わせるとバランスが良い用具となる。ボル本人が使用しているティモボル ALCはもちろん、水谷隼 ZLC、張継科 SUPER ZLCなどと組み合わせても良いハーモニーを奏でるだろう。

※表面の板(上板)の隣に特殊素材を配置した仕様のラケット。これに対し、中央の板(中板)を挟むように特殊素材を配置したのがインナーファイバー仕様のラケットだ。