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パラ卓球選手 別所キミヱさんについて

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先日書いた記事に添えた写真の片隅に、毛糸で編まれた「カメさん」が写っている。
筆者のデスクに10年以上ちょこんと鎮座してきたこのカメさんは、パラ卓球選手の別所キミヱさんが手作りした品だ。

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別所キミヱさんは、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、2016年リオと4大会連続でパラリンピックに出場しており、パラリンピックでの最高成績は5位。先般行われたジャパンオープンパラ選手権大会の車いす女子の部では7大会連続11度目の優勝を果たした。
別所さんは、もともとは健常者だった。だが、42歳の時に仙骨巨細胞腫を発症。手術を受けたものの1年後に再発し、2度目の手術を受けた。そして、命は助かったが、両足の神経を失った。43歳だった。
退院後しばらく、別所さんは失意の底にあった。車いす生活となったことを受け入れらない。それ以前に、身体が痛んで車いすに座ることができす、常に寝ているしかない。頭の中には「死」が渦巻いていたという。
だが、別所さんは失意の底にとどまっていてはいなかった。そして、まずは「車いすに座っているための訓練」として、手芸品を作るようになったという。やがて、車いすに座れるようになり、自在に操ることができるようになり、車いす卓球に熱中し、パラリンピックにまで出場し、70歳になった今もさらなる競技力向上に取り組んでいる。

2006年11月に神戸の街でインタビューさせてもらった時、別所さんは「車いすに座っているための訓練」として作った手芸品の1つを筆者にくれた。別所さんは快活で精力的で、生命力に満ちているような人だ。そんな別所さんが持つ「強さ」が、毛糸で編まれた可愛らしいカメさんに宿っているような気がして、私はお守りのようにそれをデスクに置き続けている。(川合)

別所キミヱさんのインタビュー記事を月刊「卓球レポート」2007年1月号に掲載しています

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