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【特別企画】オフチャロフのバックハンドサービス 
3球目のパターン② フォア前への横下回転サービスからの3球目

 東京オリンピック男子シングルス銅メダルを筆頭に輝かしい成績を収め、今なお世界のトップで活躍するオフチャロフ(ドイツ)。オフチャロフといえば個性的なサービスの数々が印象的だが、中でも低すぎる構えから繰り出すバックハンドサービスは彼の代名詞だ。
 バックハンドサービスからの3球目のパターンを紹介する2回目は、フォア前への横下回転サービスからの3球目のパターンを解説してくれた。
※本文の技術解説は右利きプレーヤーをモデルにしています

フォア前に横下回転サービスを出すと、ストップされることが多い。
そのストップに対しての3球目には、3つの選択肢がある

(右利きの相手の)フォア前に横下回転サービスを出すと、相手はストップでレシーブしてくるケースが多くなります。そのストップに対する3球目は、主に3つの選択肢があります。
 1つは、チキータです。相手のストップが少し浮いてきたら、チキータで攻めて先手を取ることを心掛けています。
 2つ目の選択肢は、ダブルストップ(ストップに対してストップで返す技術)です。相手のストップが低くて短い場合、チキータで攻めようとするとミスしたり、チキータが甘くなって相手に攻め返されたりする可能性が高くなってしまいます。その場合は無理にチキータせず、ダブルストップで相手の攻め手を封じつつ、チャンスをうかがいます。
 相手のストップレシーブに対する3つ目の選択肢は、ツッツキです。ストップに対して、相手コートのエンドラインあたりを狙ってスピードの速いツッツキを送ると、相手は前後に大きく素早く動かなくてはならないので強打することが難しく、ドライブでつないでくるケースが多くなります。そのつなぎのドライブをカウンタードライブで狙うのは私の得意パターンです。このツッツキからのパターンは東京オリンピックでもよく決まりました。

フォア前への横下回転サービスからの3球目
ストップレシーブに対するチキータ


 フォア前に横下回転サービスを出した後、相手のストップが少しでも甘ければチキータで積極的に先手を狙うのがオフチャロフの3球目の考え方だ。
 オフチャロフの動きで注目してほしいのが、サービスを出した後の戻りだ。横下回転サービスに対する相手のレシーブはストップが多い傾向があるものの、チキータなどの長いレシーブが来ても対応できるよう台からしっかり距離を取って3球目に備えている(写真2〜4)。
 ストップに対してチキータするときは、上体の前傾を保って右足を大きく踏み込み、ボールにしっかり近づいて打球態勢を取っているところを参考にしよう(写真5〜7)。

フォア前への横下回転サービスからの3球目
ストップレシーブに対するダブルストップ


 相手のストップレシーブの質が高い場合は、無理にチキータで狙わず、ダブルストップでチャンスをうかがうというオフチャロフ。
 ストップ以上に繊細なタッチが求められるダブルストップは難度の高い技術だが、安定させるためのポイントとして、オフチャロフの右足に注目してほしい(写真8)。右足のひざを深く曲げて打球しているが、こうすると「下半身が安定し、微妙なタッチが出しやすい」「目線がボールに近づき、目測が正確になる」などのメリットがある。
 ダブルストップする前に、チキータしそうな構えをつくっているところも参考にしたいポイントだ(写真5)。この構えを一瞬でも相手に見せることによって、相手はチキータを警戒するため、ダブルストップの効果がより高まる。
 サービスを出した後は、上体の前傾を崩さずに前後に動いている点も参考にしよう。

フォア前への横下回転サービスからの3球目と5球目
ストップレシーブに対するツッツキからのカウンタードライブ


 フォア前に横下回転サービスを出した後、相手のストップレシーブに対する3球目として、オフチャロフが最後に紹介してくれたのがツッツキだ。本人が言うように、男子シングルスで銅メダルを獲得した東京オリンピックでは、ツッツキを効果的に使って馬龍(中国)や林昀儒(中華台北)ら強敵たちから得点を重ねていた。
 オフチャロフの連続写真から参考にしてほしいポイントは、まず、上に紹介したダブルストップと同じように右ひざを深く曲げてボールに近づくこと(写真7)。そうして下半身を安定させることで、打球がより正確になる。右ひざを深く曲げ、ひじに少しゆとりを持たせてボールに近づいたら、ひじを軽く伸ばす勢いを使ったスイングも参考にしてほしい(写真7〜8)。打球するときは、ボールをこするよりも「押す」力を強くすることを意識し、相手にできるだけ時間を与えないようスピードの速いツッツキを送ることを心掛けよう。
 3球目でツッツキした後は、相手のつなぎのドライブをカウンタードライブで狙い打てるよう、台から距離を取っているところも参考になるポイントだ(写真9〜11)。

(取材/まとめ=卓球レポート)

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