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2011ロッテルダム大会3日目:5月10日

女子シングルスの本戦がスタート ~熾烈なオリンピックへの道~

愛ちゃんは速攻で快勝

 世界卓球2011ロッテルダムの大会3日目(5月10日)は男女シングルス1回戦、男女ダブルス1・2回戦、混合ダブルス2・3回戦が行われた。
 
 世界ランキング7位の福原愛は1回戦でチャン・モー(カナダ)と対戦した。序盤はチャン・モーも長身から繰り出すカウンター気味の強打に手を焼いて1−1となるが、第3ゲームから打ち合いをうまくコントロールして3ゲームを連取。落ち着いて戦って快勝した。
 試合後の会見で「もう少し動けるかと思ったけど、動けなかった」と反省の弁。明日以降も厳しい戦いが続く。

 世界ランキング10位の石川佳純は、ヒリチ(ルーマニア)との左利き対決。各ゲームとも競り合うものの、しっかりと要所を締めてストレート勝ちを収めた。明日の2回戦は谷岡あゆかとの同士打ちとなる。
 世界ランキング11位の平野早矢香は陳思羽(中華台北)と対戦した。昨年の世界卓球で石川を下している陳思羽に対して、平野は前陣を死守して粘り強く戦った。隙のない両ハンドで陳思羽を上回って4−0で圧倒した。

 そのほか、藤井寛子、石垣優香、若宮三紗子、谷岡あゆかの4選手も勝利を収めて、日本女子は全員が2回戦に駒を進めた。


石川はサウスポー対決で快勝

平野は粘りのプレーで圧倒


男子シングルス、本番開始 ~日本勢は明暗~

水谷隼がシングルスに登場

 日本勢1979年以来の悲願達成を狙う水谷隼はラサン(スロベニア)と対戦。水谷はラサンのクセのあるカットと反撃に惑わされず、落ち着いたカット攻略を見せて4−1で勝利を収め、順当に2回戦に駒を進めた。

 世界ランキングで僅差にひしめく熾烈なオリンピックの出場権争いを展開している松平健太と岸川聖也。今日ははっきりと明暗が分かれた。
 2位差で松平を追う岸川。キム・ヒョクボン(北朝鮮)の動きの良さに押されて3−2と主導権を握られる。第6ゲームもリードされる苦しい展開となったが、ここから気迫の両ハンドで盛り返して辛くも逆転勝利を収めた。
 一方の松平健太は、スベンソン(スウェーデン)と対戦。サウスポーの粘り強さを打ち抜けずに苦戦すると、第6ゲーム終盤に右肩を痛めるアクシデントが発生した。これで力を失った松平健太はスベンソンに打ち込まれて万事休す。
 これで岸川を世界ランキングで上回ることが絶望的となり、自力でのオリンピック出場は難しくなった。

 そのほかの日本勢は、丹羽孝希、張一博が2回戦進出を決めた。しかし、松平賢二はボル(ドイツ)に1ゲーム奪うのが精一杯だった。


岸川が気迫で逆転勝利

健太、力を発揮できず・・・


男子シングルスにトップランカーが登場 ~大きな波乱はなし~

世界王者・王皓はやや苦戦

 男女シングルス1回戦にトップシードの選手たちが続々と登場した。
 男子世界チャンピオンの王皓(中国)はリン・ジュ(ドミニカ)と対戦。王皓は変則的なリン・ジュのカットを見極められず、いきなり第1ゲームを失ってしまう。これで目が覚めたのか、第2ゲームからは得意の裏面ドライブを決めて一気に押し切った。しかし、今ひとつ動きに切れがなく、連覇に暗雲立ち込める開幕となった。
 世界ランキング2位のボル(ドイツ)は松平賢二と対戦。ボルは松平賢二の活きの良いフォアハンドをうまく処理して4−1で快勝。初の世界タイトルに向けて順調にスタートを切った。
 ベスト4シードの張継科(中国)と馬琳(中国)は格下の相手を寄せ付けず、ともにストレート勝ちを収めた。


ボルは松平賢二に快勝

張継科はバックハンドが冴えた

馬琳の動きは健在


女子シングルス、中国勢が続々 ~9連覇に突き進む~

世界ランキング1位の李暁霞は好調

 女子シングルスのベスト4シードはすべて中国勢が占めている。
 この種目で8連覇中の中国は、世界ランキング1位の李暁霞、同2位の郭炎、第3シードの丁寧、第4シードの郭躍がいずれもストレート勝ち。記録更新に向けて死角はまったくなさそうだ。
 そのほか、モスクワで中国を打ち破った馮天薇(シンガポール)、地元オランダの期待を背負う元ヨーロッパ女王のリ・ジャオらが順当に勝ち進んだ。


郭炎は悲願の初制覇目指す

丁寧はモスクワの屈辱を晴らしたい

郭躍、女王返り咲きを狙う


男子ダブルスはベスト16が決定 ~水谷・岸川ら3ペアが快勝~

水谷・岸川、悲願の金メダルへ

 男子ダブルスは1・2回戦が行われ、日本の3ペアがいずれもベスト16入りを決めた。
 前回、横浜大会で銅メダルを獲得した水谷隼・岸川聖也。日本勢として1961年北京大会以来の頂点を目指す二人は、多彩なコンビネーションで2試合とも完封勝利。日本のエースダブルスとして堂々の戦い振りで3回戦に駒を進めた。
 全日本で優勝した松平健太・丹羽孝希は2回戦でジェフトビッチ/カラカセビッチ(セルビア)と対戦。カラカセビッチの独特の攻撃に手を焼いて2ゲームを奪われたが、丹羽がカウンターを効果的に決めて4−2で押し切った。
 初のコンビとなった張一博・松平賢二は見事な連係プレーで2連勝を収めた。松平賢二は前回に続いてベスト16入りを決めた。


松平健太・丹羽孝希が速さで押し切った

張一博・松平賢二は連係プレーを決めた


女子ダブルス、1・2回戦が終了 ~日本勢がベスト16入り~

福原愛・石川佳純が2連勝

 女子ダブルスは1・2回戦が行われてベスト16が決定。
 この種目でのメダルは2001年大阪大会までさかのぼる。10年振りのメダル獲得を目指す日本勢は3ペアがいずれも順当に勝ち上がった。
 世界ランキングトップ10同士のペアとなった福原愛・石川佳純。1回戦をストレート勝ちして2回戦でプロホロワ・ウォロノワ(ロシア)と対戦。ロシアの左右の連係プレーに苦戦して第1ゲームを失うが、第2ゲームからは速い打ち合いをなんとか制して4−1で押し切った。
 全日本優勝の藤井寛子・若宮三紗子は、前陣での見事な連続攻撃を見せて香港ペアを圧倒した。
 プロツアーで好成績を収めている石垣優香・山梨有理はトルコペアの猛攻をはね返した。続く3回戦は第1シードの李暁霞・郭躍(中国)に挑む。


藤井・若宮は前陣で連打

石垣・山梨、次は中国戦


混合ダブルス、ベスト16が決定 ~日本勢は2組が勝ち残る~

岸川・福原がベスト16入り

 混合ダブルス2・3回戦が行われ、日本勢は2組がベスト16に勝ち残った。
 第4シードの岸川聖也・福原愛は、3回戦でヤカブ・ポータ(ハンガリー)の挑戦を受けた。岸川・福原はハンガリー伝統のパワーで押してくるプレーに対して、落ち着いてワイドなコース取りで優位を保って4−1で快勝。順当に4回戦進出を決めた。
 注目の松平健太・石川佳純は、強豪のクリシャン・ドデアン(ルーマニア)と対戦した。いずれのゲームも一進一退の展開となるが、要所でうまく攻守を展開した日本ペアが4−1で振り切った。
 第3シードのチェン・ユック/姜華君(香港)に挑んだ松平賢二・若宮三紗子は、活きの良い動きと捨て身のカウンターで3−0と一気に王手をかけた。しかし、ここから勝利を意識して硬さが出始めてプレーの精度を欠いてしまった。このまま4ゲームを奪い返されて、惜しくも金星を逃した。


健太・石川は強豪を振り切った

賢二・若宮は3−0のリードから・・・


今大会の模様は、卓球レポート7月号に掲載

今回は国旗がひとまとめに

 世界卓球の恒例である出場国の国旗掲揚。今大会は巨大な幕にまとめられている。
 果たして、今大会日の丸はどのような高さに掲揚されるのか?日本勢の奮闘に期待。

 今大会の模様は 7月号(6/20発売予定)に掲載予定。

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