女子団体の準決勝、シンガポール対韓国。昨日の準々決勝ではシンガポールはドイツを、韓国は日本をともに3対2の接戦で下しており、この試合も接戦が予想された。
1番は馮天薇対金璟娥。ともに実力者同士の戦いは無駄なミスがほとんど出ないラリー戦になり、最後は体力的な部分で金璟娥が馮天薇に勝り、ゲームオールで勝利。韓国が先制した。
同じラリー戦でも下から上のスイングのドライブで粘る馮天薇と、上から下へのスイングのカットで粘る金璟娥とでは、馮天薇のほうが負担が大きく、肩で息をするほどだった。
2番の王越古と石賀浄の試合はフルゲームの末に王越古が勝利。福原戦で見せたバック側に深いサービスを出して表ソフトのレシーブを狙い打ちする戦術を使えば石賀浄が有利かと思われたが、王越古はときおり回り込んでフォアハンドでレシーブエースを奪うなどして、石賀浄の戦術を崩した。
両チームにとって大切なポイントとなる3番は、唐イェ序がリ・ジャウェイにストレート勝ち。1ゲーム目が勝負の分かれ目になった。
韓国が2対1のリードで迎えた4番は馮天薇対石賀浄。自力に勝る馮天薇がパワードライブで終始攻め続けて2対2のタイに持ち込んだ。
ラストは王越古対金璟娥。2人とも昨日のラストで震えるような試合に勝っている度胸の持ち主だ。試合は王越古のミドルへのスマッシュを金璟娥がうまく返球することができず1ゲーム目を落としたが、2ゲーム目からはロビングでしのいでからカットに持ち込むなど対応力を見せて取り返す。その後はお互いの持ち味を出してゲームオールに。
最終ゲームは王越古が9対5と離したが、金璟娥が驚異的な粘りで9オールに追いついた。しかし、その粘りもここまでで最後は王越古が振り切り、4時間に及ぶ接戦を切り抜けた。
これでシンガポールは前回大会に続いて決勝に進出。もう1つの準決勝が中国対香港なので中国の勝利は絶対だ。シンガポールは再び奇跡を起こすことができるのか。それともリベンジに燃える中国があっけなく王座に返り咲くのか。注目の決勝は明日4月1日の16時に行われる。