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インターハイ三冠王渋谷浩が見た総社大会<3> 男女ダブルス決勝

【男子ダブルス決勝】

■髙見/田中(愛工大名電) 11,8,-5,6 伊丹/沼村(野田学園)

 出足から髙見/田中は台の近くで速い攻め、速い守りを見せ、野田学園ペアを後ろに下げる展開でラリーの主導権を握りました。このペアは自分たちの持ち味を理解した上で、前陣で積極的なプレーを展開していたと思います。また、ストップをうまく使い、大きなラリーに強い野田学園ペアの特長を封じていたのが印象的でした。サービスでも長さを変えて伊丹/沼村が得意とするチキータをさせないプレーを徹底していました。
 対する野田学園ペアは後陣に下げられて、無理な体勢から強打してミスをするという形が続き、2ゲームを落としました。第3ゲームは前陣で速い攻めを試みて1ゲームを取り返しましたが、前陣で安定したプレーを継続することは難しく、第4ゲームはミスが出てしまいました。敗れはしましたが、大会を通じて両者が得意とするチキータを生かしながら、打撃戦に持ち込んでいくプレーが光っていました。

【女子ダブルス決勝】

■橋本/塩見紗希(四天王寺) -5,7,-9,10,13 梅村/塩見真希(四天王寺)

 同士打ちということもあり、互いに手のうちは分かっていたと思います。この場合、攻撃型と守備型でペアを組んでいる変則ペアの橋本/塩見紗希はペアの利点や欠点などが出やすいため、手のうちを知られていると不利になるケースが多いです。しかし、決勝では橋本がカットに工夫を入れて、試合を展開していました。カットしたボールを至近距離で攻撃されるとパートナーの返球が難しくなるため、橋本はできる限りカットを台の深いところに打球していました。強打されたとしても、ボールが台の深いところに入ると、パートナーは相手のカット打ちに対応しやすくなります。ですから、とにかく深く返すことを心がけていました。塩見紗希は丁寧なつなぎが光りました。時折、強打を打つなど、相手に対してプレッシャーを与えていました。
 対戦者の梅村/塩見真希は変則ペアに対して、オーソドックスな戦いをしていました。無理をせず、「つなぐボールは橋本のバック側に集め、相手のカットが浮いてチャンスボールになったときは、塩見紗希のフォア側に強打する」というパターンで得点を重ねていました。
 どちらが優勝してもおかしくない展開でしたが、今日の試合では橋本/塩見紗希ペアに勝ち運があったということだと思います。プレーしている選手たちはかなり神経を使ったと思いますが、見ている観客の方々にとっては見ごたえのある面白い試合だったと思います。

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渋谷浩
平成11年度全日本チャンピオン
第52回インターハイ名古屋大会(1983年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス2位、男子ダブルス優勝
第53回インターハイ横手大会(1984年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス優勝、男子ダブルス優勝
第54回インターハイ鶴来・野々市大会(1985年)
学校対抗優勝(熊谷商業)、男子シングルス優勝、男子ダブルス優勝



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試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
平成28年度全国高等学校総合体育大会:http://www.koukousoutai.com/2016soutai/
全国高等学校体育連盟卓球専門部:http://www.koutairen-tt.net/

今大会の模様は卓球レポート10月号(9/20発売)に掲載。

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