大会5日目は男子学校対抗決勝が行われ、愛工大名電が野田学園を破り、21年ぶりに高校日本一の座に返り咲いた。
愛工大名電 3-1 野田学園
田中 -4,9,-8,-7 沼村○
○木造 3,-8,6,7 竹﨑
○松山/木造 5,-8,6,5 伊丹/沼村
○松山 7,-4,5,13 伊丹
髙見 ー 遠藤
愛工大名電は、記録には残らなかったが、準決勝遊学館戦のラストで五十嵐を破った1年生の田中をトップに起用。対する野田学園は沼村をトップに。沼村はシングルス2回戦敗退の悔しさをぶつけるようにラブオールから気迫を感じさせるプレーでベスト8に残った田中を圧倒。質の高い深いボールで攻め続け、沼村が先制。好調のルーキーに苦い洗礼を浴びせた。
2番は、シングルスの5回戦でも同じ顔合わせで戦ったばかりの木造対竹﨑。シングルスでは木造が4対2で勝っているが、野田学園は予想以上に善戦した竹﨑を相手エースにぶつけた形だ。木造はここでも回転量の多いカット打ちでチャンスをつくり浮いたボールをワイドに決める戦術で竹﨑を退けエースの重責を果たした。
3番ダブルスは、木造の竹﨑との連戦の疲労が懸念されたが、まったくプレーの切れ味は落ちず、安定感の高いプレーで愛工大名電ペアが一発の威力のある野田学園ペアにいい形でプレーさせずに3対1に押さえ、愛工大名電が優勝に王手をかけた。
4番は松山対伊丹の主将対決。激しい打ち合いが予想されたが、両者とも硬さが見られる中、最後まで攻めの気持ちを持ち続けた松山が第4ゲームで序盤のリードを覆し、ジュースを制して優勝を決めた。
愛工大名電の優勝は平成7年度以来、実に21年ぶり、今枝監督にとっては初のインターハイ優勝となった。青森山田が姿を消した初めての夏、覇者となったのは愛工大名電だった。
■愛工大名電今枝監督のコメント
「選抜は2回監督として優勝させていただきましたが、インターハイは初優勝で、やっと優勝させてもらえて本当にうれしいです。感極まりました。選手には、ありがとうとおめでとうと伝えたいです。
トップは最強の捨て駒として田中を選びました。来る前は田中、大西、宮本の3人の中から誰を選ぼうか迷いながら来ましたが、田中が素晴らしい内容で来ていたのでその勢いを利用しようと選びました。特に、準決勝で記録には残っていませんが、あの5番で勝ってくれたのは非常に大きいことで、実力者の五十嵐君を一蹴できる力があるのであれば思い切って勝負にいこうと思いました。1番が負けても2番は最強の木造が歯を食いしばってくれるだろうと、力を信じてあのオーダーを組みました。お互いに当たっている力勝負のオーダーになりました。
1番は今大会で初めてシングルスを落としたので焦りましたが、冷静になろうと努めました。2番は木造の疲労が気になりましたが、本人もやるといってくれましたし、どんどん調子が上がっていくようで、大した物だと思って見ていました。ダブルスは個人戦では同士打ちで負けましたが、結局はあの2人(木造と松山)が3点を取って帰ってきてくれたので、ありがたいという思いです。松山は作戦変更も受け入れることができて成長しているなと感じました。相手も大きいシードを取るような一流選手なので勝っても負けてもおかしくない試合でしたが、その中で勝ってきてくれたのでうれしかったですね」
●男女学校対抗の勝ち上がりは下記の通りとなっています
男女学校対抗勝ち上がり(PDF)
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試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
平成28年度全国高等学校総合体育大会:http://www.koukousoutai.com/2016soutai/
全国高等学校体育連盟卓球専門部:http://www.koutairen-tt.net/
今大会の模様は卓球レポート10月号(9/20発売)に掲載予定です。